Bayer、MDI 能力 約110万トンに - BASFも増強

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Bayer MaterialScience AG はこのたび、スペインのTarragona MDI 増強工事が完成して 5万トン増の15万トンとなり、世界全体のグループ能力が約110万トンになったと発表した。同工場では中間物の一酸化炭素とMDAの能力も増強した。

本年夏にはドイツのKrefeld-Uerdingen の能力も36千トン増強し、20万トンにしている。ドイツにはほかにBrunsbuttel 工場(14万トン)がある。

Bayerはこのほか、米国にはBaytown (Texas) に30万トン New Martinsville (West Virginia)に73千トンのプラントを、また、ブラジル(Belford Roxo)に45千トン、新居浜の住化バイエルウレタンに92千トンのプラントを有している。

(上記合計では能力は100万トンとなる。ブラジルと日本の最近の能力は未確認。このほか、上海で8万トンの MDI splitterが完成している。)

なお、New Martinsville工場は来年6月末に閉鎖し、Baytownに集約する。

これらに加え、Bayerは上海ケミカルパークで1系列では世界最大の35万トンのMDI 設備を建設中で、2008年完成の予定。同プラントは当初23万トンの計画であったが12万トン増大された。
(ほかに同地では16万トンのTDIプラントが2009年に稼動する予定)

同社ではこれにより、アジア太平洋地域の今後の需要を充たし、この成長し続ける市場で平均を上回るシェアを獲得できるだろうとしている。

上海工場完成時のグループ能力は約130万トンとなる。

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BASFは13日、AntwerpのMDI工場の増強を行い、2007年第2四半期に現状の45万トンを56万トン(2系列合計)にすると発表した。
同時に原料のアニリン(18万トン)、モノニトロベンゼン(28万トン)プラントも建設する。
 

BASFとダウのMDI能力については、2006/11/27 「BASFとダウ、欧州で共同でTDIプラント建設のFS実施」 参照

(この時点ではBASFのAntwerp工場能力を32万トンとしていたが、45万トンに拡大していた。修正済み)

BASFでは今後MDIの需要が6%以上伸び、特にアジアの需要の伸びが大きいとみている。BASFは上海に24万トンのプラントをスタートさせているが、2010年以降に増設を考えている。

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