Rhodia とLyondell、イソシアネート事業売却

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Rhodia  Lyondell 3月19日、イソシアネート事業をPerstorp Group に売却する交渉に入ったと発表した。

売却するのは、Rhodia フランスのPont-de-Claix と米国のFreeport の脂肪族イソシアネート(HDI、IPDI:イソホロンジイソシアネート、及び誘導体)事業、及び、Lyondell がPont-de-ClaixRhodiaに製造委託しているTDI事業。

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ローディアは元はローヌプーランで、1998年に化学品事業部と繊維・ポリマー事業部を統合し、新会社ローディアとなった。
ローディアでには3グループ、7事業がある。

Performance Materials Polyamide
Acetowcellulose acetate fiber
Functional Chemicals Novecaresurfactants, phosphorus derivatives, natural polymers and specialty polymersand monomers
Silcea“Electronics & Catalysis” (rare earths), “Silica Systems” (highperformance silicas) and “Silicones”(売却)
Organics and Services  Eco Servicessulfuric acid
Organics:diphenols and derivativesisocyanatesfluorinated compounds and derivatives
Energy Servicesreduction of greenhouse gases

このうち、Siliconeは中国の藍星集団に売却した。

イソシアネートについては脂肪族イソシアネート(Aliphatic Isocyanates)のみで、欧州第二のメーカーであったが、今回の売却で同事業から撤退する。
(欧州
Aliphatic Isocyanates Producers Association のメンバーは同社のほか、BASFBayer MaterialScienceEvonik Degussa3社)

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Lyondell は当初、 Lake Charles, LA TDIと脂肪族イソシアネートの工場を持つとともに、Pont-de-Claix Rhodia の工場にTDIプラントを持ち、Rhodiaに委託加工していた。
Lake Charlesプラントは元はARCO Chemical 1996年にOlin Corporation から買収したもので、1998年のLyondell によるARCO Chemical 吸収でLyondell の事業となった。

2001年にLyondell はイソシアネート事業の再構築を発表した。
脂肪族イソシアネートから撤退、
Pont-de-Claix TDIに新技術を採用するというもので、完成後はPont-de-Claix 工場は欧州最大のTDIプラントとなる、将来はLake Charlesプラントにもその技術を入れるというものであった。

しかし、200510月、同社はLake CharlesTDIプラントの停止を発表、Rhodiaに製造委託している Pont-de-Claix プラントのみが残っていた。

200711月、EUBasell による Lyondell 買収を承認、統合新会社はLyondellBasell Industriesとなった。

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Perstorp はスウェーデンの企業であったが、2001年6月にフィンランドのNesteの親会社Industri Kapital が買収し、Neste Chemicals のオキソ部門と合併させた。(合併会社の持株会社がSydsvenska Kemi)

2005年10月にIndustri Kapital はSydsvenska Kemi をPAI Partners に売却した。

現在のPerstorp の事業は以下の通り。
  Waterborne Coatings
  Radiation Curing
  Intumescent Coatings
  Polyurethanes (polyol)
  Food additives & Feed 
  Formaldehyde Technology



* 総合目次、項目別目次は
   http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm にあります。


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