中国・ロシア・韓国・日本を結ぶ国際輸送ルート開設へ

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中国・ロシア・韓国・日本の東北アジア4カ国の関係者は94日、吉林省の長春市で開かれた東北アジア投資貿易博覧会で、中国吉林省からロシアや韓国の港を経て日本に至る陸海輸送ルートの定期便運行に向けた協力協定を締結した。
この定期便は10月からテスト運行する。

新ルートは吉林省の琿春市から陸路でロシアのザルビノ港に送り、そこから海上で韓国の束草(ソクチョ)新潟と結ぶ。

ザルビノ港はロシア・ハサン地区ザルビノ町トロイツァ湾内に位置しており、港湾区域は一年中通航することが出来、 潮の干満差は大きくない。新しい港で、現在は4つの停泊地があり、 水深は8.5mから10mで1万トンクラスの船舶が停泊可能。貨物の年間可能取扱量は120万トン。今後、年間可能取扱量1000万トン以上の コンテナ運輸を中心とした国際貨物港にする計画。

日本海を囲むように走るこのルートは中国東北地方の国際輸送に大きな変化をもたらすことになる。

中国東北地方の貨物はこれまで、日本に輸送される場合、まず陸路で大連に集められ、海路で渤海・黄海・日本海を経て日本にいたるルートが取られていた。このルートでは、12日前後の輸送期間がかかる。

ロシアを通って直接に日本海にいたる新たなルートでは、新潟到着までに1日半しかかからない。輸送コストも大きく低下することになる。
当面はザルビノ→束草→新潟→ザルビノの時計逆周りルートでスタートし、2年目以降に双方向での運航を目指す。

この構想は環日本海経済研究所(ERINA)が中心となって推進した。

ERINAは1993年に、新潟県、新潟市を中心とし、東北6県、群馬・長野・富山・石川の4県、大手民間企業7社の出捐によりスタートを切っ た。
北東アジア経済を調査研究し、情報提供を行うことにより、日本と北東アジアの経済交流促進に寄与する役割を担っている。

今回締結された協定によると、新ルートの経営・管理を担当するのは、韓国に設立される東北アジア海上運輸 (Northeast Asia Ferry)
登録資金は300万ドルで、中国・ロシア・韓国・日本側がそれぞれ16%・17%・51%・16%の出資を行う。
日本側は新潟市の
北東アジアフェリージャパン(旧称北東アジアフェリー投資)が出資する。

当初構想では、日本が40%、ロシアが30%、中国が20%、韓国 が10%を出資する予定だった。
ところがその後調整されて、韓国側が51%をとることになり、これに対しロシアが反発、 運賃をめぐって「上げたい」とするロシアと「上げたくない」韓国で意見の食い違いもあり、2007年7月の就航予定が大幅にずれ込んだ。

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なお、これとは別に、中国は琿春から陸路で北朝鮮の羅津港へ向かい、ここから釜山を経て日本へ輸送する計画も考えている。
中国の長春-琿春高速道路計画を羅津まで延長し、そこから既存の海路を使用するもの。

 


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