Rio Tinto、中国のアルミJVの株式を譲渡

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Rio Tinto は借入金返済のため、資産の売却を続けている。

Rio Tinto 本年2月12日、中国国有アルミ大手、中国アルミ業公司(Chinalco)から現金で195億ドルの出資を受けると発表したが、承認を決める豪州のForeign Investment Review Board レビューを6月まで延長している。    

2009/4/1 中国アルミのRio Tinto への出資のその後    

本年に入り、Alcan(2007年に買収)が持っていた中国のアルミ関連の2つのJVの持分を相次いで売却した。

Rio Tinto Alcan は本年1月、寧夏のアルミ精錬JVのAlcan Ninxgia(能力 16万トン)の50%持分をJV相手の青銅峡アルミ(Qingtongxia Aluminium)に125百万ドルで譲渡した。
同時に増設(能力 25万トン)精錬所の権利を80%まで取得するオプションを放棄する代償として13百万ドルを受け取った。

1964年設立で寧夏回族自治区に本拠を置く青銅峡アルミ外資との提携で能力拡大を図り、2004年3月にカナダのAlcan との間で合弁契約を締結した。
Alcanは150百万ドルを投資し、既存の150千トンの製錬所と所要の電力の50%の権利を得るとともに、建設中の250千トン精錬所の権利を80%まで取得するオプションを得た。

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Rio Tintoはこのたび、アルミの押出・建材製造販売のJVの深センの華加日*業有限公司:Nonfemet International(China-Canada-Japan)Aluminum Company Ltd. (*は金偏に呂)の持株27%のうち、17%をJV相手の中金嶺南有色金属公司に売却した。

Rio Tintoは持分の27%全体の売却を提案していたが、何故か、17%となった。
中金嶺南有色金属の持分は72%にアップした。

なお、中金嶺南有色金属は豪州New South Walesの亜鉛や鉛の採掘業者のPerilya 50.1%の出資を行っている。

2009/2/21 中国五鉱集団、豪州OZ Minerals を買収 に記載

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華加日は名前の通り、中国の中金嶺南有色金属が55%、カナダのAlcanが27%、日本の日本軽金属が18%出資している。

華加日は1986年に中国が55%、日軽金とAlcanが22.5%ずつで設立、1992年に日軽金がAlcanの持分を譲り受けた。

日本軽金属とAlcanは1996年にアジアのアルミ加工事業を統合、持株会社 Alcan Nikkei Asia Holdings を設立した。

タイのAlcan Nikkei Siam Reynolds Aluminumが設立、その後日軽金が70%を取得したが、Alcanとの持株会社設立で持株会社に移管した。(その後、30%を買い増し、100%とした)
華加日も持株会社に移した。

日軽金は2003年9月末にAlcanとの関係を整理した。

今後の東南アジアにおけるアルミニウムの需要拡大に対応し、より効果的かつ積極的に事業展開を推し進めるためには、タイの会社を100%出資会社として直接事業運営することが望ましいものと判断した。

この時点で中国のJV 華加日についても18%を取得した。

日軽金は中国の自動車市場への対応をはかるべく2004年4月に、華加日との合弁で、自動車部品用アルミ押出材加工販売会社「華日軽金(深セン)有限公司」を設立している。(日軽金55%出資)


* 総合目次、項目別目次は
http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm にあります。

  各記事の「その後」については、上記目次から入るバックナンバーに付記します。


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