台湾の石化メーカーが中国でエチレンコンプレックスを計画

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台湾の石化メーカー6社が福建省の泉州市泉港区の泉港石化工業区に地元政府と組んで、エチレン年産100万トンの石油化学センター建設を計画していることが明らかになった。

福建省福州市で先週開かれた第11回海峡両岸経済貿易交易会で、台湾の台湾石化同業公会(石油化学工業協会)が明らかにした。

泉港石化工業区には仙境、南墾、洋嶼、Chlor Alkaliの4地区があるが、南墾地区が割り当てられた。

同石化センターは第1期として2.4平方キロの敷地に総額60億ドル(うちエチレン15億ドル)を投じて、エチレン100万トン規模のナフサ分解装置とポリプロピレン、エチレングリコール、スチレン、酢酸、合成ゴム、合成繊維など53品目のプロジェクトを推進する。売り上げ目標約700億元。

次の台湾メーカー6社が80%を出資する。

 和桐化学(Ho Tung Chemical   Normal paraffin, Alkyl Benzene, LAS などのメーカー
 大連化学(Dairen Chemical   VAM、エチルアセテート、1,4ブタンジオールなどのメーカー
 李長栄(Lee Chang Yung Chemical   DME、アセトアルデヒド、MIBKMEKPPなどのメーカー、
(台湾ポリプロをバゼルから買収)
 長春人造樹脂(Chang Chun Plastic)   フォルムアルデヒド、PVA、その他のメーカー
 國喬石油化学(Grand Pacific Petrochemical   SMABSなどのメーカー
 台湾合成ゴム(TSRC   SBRBRTPEのメーカー

主な誘導品計画は次の通り。
 PP 400千トン
 SM 500千トン
 MTBE 160千トン
 MEK 60千トン
 VAM 350千トン
 NBR 30千トン

これから中国及び台湾の政府の承認を得ることが必要。
これまで台湾プラスチックが中国政府の承認を受けられないままとなっているが、台湾石化同業公会では楽観的である。

2008/4/16  台湾プラスチック、寧波エチレン計画取り止めか

6社は現在、FSと環境アセスメントを実施中。

将来的にはエチレン年300万トン規模に増設する計画とされる。

泉州市は台湾に向かい合っており、泉港区にはExxonMobil/Saudi Aramco/Sinopec &Fujian Government Fujian Refining & Petrochemical が石油精製の増設(400万トン→1200万トン)とエチレン80万トンのコンプレックスの建設を行っている。

2006/4/7 中国のエチレン合弁会社ー2 の4.福建石化計画

 
   
 
 


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