山本化学、新素材による水着を発売

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国際水泳連盟(FINA)理事会は7月28日、来年1月1日から導入する競泳水着の新規定案を固めた。
北京五輪後から「高速化」が進む水着の開発競争に歯止めをかけるのが目的。

素材は織物素材に限定し、透水性がないラバー製やポリウレタン製の水着は禁止する。
織物の厚さは現行の1ミリ以下から0.8ミリ以下とする。

水着が体を覆う範囲も男子選手は腰からひざまで、女子選手は肩からひざまでと従来より狭める。
体を覆う面積が多いほど、より体が浮くとされ、好記録にもつながっていた。

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英国のSpeedo 社のLZR RACER の着用選手が世界新記録を相次ぎ樹立していた。

これに対し、大阪の山本化学工業が
ネオプレン・ラバーに特殊表面加工を施したバイオラバースイムの採用を呼びかけて話題になった。

2008/5/17 競泳用水着の闘い

2008/6/11 競泳用水着の闘い ミズノの誤算

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山本化学工業は8月10日、国際水泳連盟が水着の素材を織物に限定したのに対応し、ゴム素材を一切使用しない競泳水着用の織物素材「バイオラバースイム-TX」を10月に発売すると発表した。

従来の織物系水着素材の主流が撥水素材であるのに対し、「バイオラバースイム-TX」はこれまでのゴム系バイオラバースイム素材同様に「親水素材」で、水着の表面の摩擦抵抗係数はゴム系のバイオラバースイムに限りなく近い数値となっている。

従来のバイオラバースイムはS.C.S(スーパーコンポジットスキン)素材を使用している。

S.C.S独立気泡のネオプレン・ラバーに特殊表面加工(表面に水分子を集めるミクロ単位のくぼみをつくった半球状の構造を採用)を施したもので、ラバー表面のミセル構造が、空気中では水をはじき、水中では水になじんで流水抵抗を限りなくゼロに近付ける。表面抵抗値は従来スキンの1/10以下、水中では1/100の超低抵抗になる。

今回は織物生地の表面に直径数十マイクロメートルの微細な凹凸を設ける。

又、ルール改訂で水着の身体に対する面積が非常に小さくなり、水着のみの改良では今年の世界新記録等を更新することが非常に困難となるため、同社では今後、もっと科学的な水着及びスイムキャップの開発を行う。

新提案

1 . バイオラバースイム-TXの裏側にチタン合金層を施して、水泳中にスイマーの筋肉から放熱される熱を最小限に抑制し、筋肉の硬直化を防止する。これにより、手・足を動かすエネルギーロスを軽減するとともに、筋肉内の乳酸値を低減する。
2 スイムキャップについては、ラバー素材の使用は認められている為、バイオラバースイムマークⅢを使用することで、表面摩擦抵抗係数を0.021に抑制し、水の抵抗をこれまであるどのスイムキャップよりも低減する。
キャップ内側には、チタン合金層を施すことで水中での頭からの大幅な放熱を防止する。
これにより、体全体の体温の低下を抑制し筋肉の硬直を防止する。
3 . スーパーバイオラバースイム素材を近い将来スイムキャップに使用することで、頭部及び全身の血流速度を高め、人体が帯びるマイナスの静電気量を増加させ、頭から手・足への動きを指令する電気刺激を高め、筋肉内にあるエントロピーの動きを活発にさせ人体の潛在能力を極限まで高める。

 


* 総合目次、項目別目次
http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm にあります。

  各記事の「その後」については、上記目次から入るバックナンバーに付記します。


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