世界の石油化学製品の今後の需給動向

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経済産業省は825日、エチレン系・プロピレン系誘導品及び芳香族製品等の石油化学製品についての、西暦2013年までの世界の需給(需要、生産能力、生産量)の動向をとりまとめ、発表した。(例年よりかなり遅れている)

概要は、以下のとおり。
1.金融危機の影響
世界の金融危機の影響や、原油価格の乱高下など、過去に類を見ない混乱に見舞われる中、各地域とも需要の落ち込みが見られるが、2009年後半以降は、世界経済の回復と相まって需要も回復の見込み。

2.アジア(中国)における需要の伸び
その中でも、アジアでの需要は、2009年(予想値)から2013年までに、年平均でエチレン系誘導品では5.7%(エチレン換算1,037万トン)、プロピレン系誘導品では5.4%の伸び。とりわけ中国では、エチレン系誘導品7.4%(エチレン換算686万トン)、プロピレン系誘導品7.8%と、引き続き堅調に伸びると見込まれる。

3.中東等における供給能力の増強
他方、中東(2009年に、エチレン換算で726.1万トンの能力増強)、中国(2009年にエチレン換算で339.6万トンの能力増強)等を中心に、大幅な能力増強が予定されている。世界全体で見れば、計画通り運転開始に移行した場合、供給余力が生じるものと見込まれる。

世界のエチレン換算生産能力及び需要 (単位:千トン)

詳細データの発表後、地域別、製品別グラフを掲載します。

参考 2008/5/29  世界の石油化学製品の今後の需給動向

 


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   http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm にあります。

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