中国最大の環境汚染源は化学肥料

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中国では多数の新しい石炭火力発電所が新設される状況で、これらが環境汚染の元とみなされているが、実際は農業、化学肥料の過剰使用が最大の問題だとする報告が出た。

中国人民大学の農業経済・農村発展学院の温鉄軍院長は、「多くの人が気づいていないが、農業が中国で最大の環境汚染源であり、もっと関心を持つべきだ」と述べた。

同学院とグリーンピースの研究によれば、農民(特に中国北部)は作物が必要とするよりも40%も多い化学肥料を使用しており、毎年10百万トンの肥料が川や湖に流入し、深刻な環境汚染を引き起こしている。

中国は世界の穀物の24%を生産しているが、肥料の消費は全世界の35%に達している。
1960年代以降、中国の穀物生産は8倍以上になっているが、窒素肥料の消費は55倍になった。

報告では化学肥料の使用を少なくとも50%はカットすべきだとし、政府は肥料メーカーに対する補助金を減らし、農民が家畜排せつ物を使用するのを応援するべきだとしている。

2009上半期に中国の化学肥料の生産は32.5百万トンで前年同期比9.5%増となった。
うち、窒素肥料は24.2百万トン、燐酸肥料は6.7百万トン、カリ肥料は1.5百万トンとなっている。


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