世界の風力発電、急増

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Global Wind Energy Council (GWEC) 23日、2009年の世界の風力発電の状況を発表した。

世界の風力発電能力は不況にもかかわらず、2009年に31%37.5GW 増加し、157.9GWとなった。

  2009年 
  新設
(MW)
2009年末
 能力
(MW)
欧州 10,526 76,152
アジア 14,639 38,909
北米 10,872 38,478
その他 1,429 4,360
世界合計 37,466 157,899
     
USA 9,922 35,159
Germany 1,917 25,777
China 13,000 25,104
Spain 2,459 19,149
India 1,271 10,926
Italy 1,114 4,850
France 1,088 4,492
UK 1,077 4,051
Portugal 673 3,535
Denmark 334 3,465
Canada 950 3,319
Netherlands 39 2,229
Japan 178 2,056
Sweden 512 1,560

増加分の1/3中国が占め、中国の年末能力は前年比で倍増となった。
中国では、風力発電装置メーカー乱立での製造能力の過剰が問題となっている。

2009/10/19 中国政府、過剰能力是正に注力

2月22日のChina Daily によれば、風力発電装置メーカーは2004年に6社であったが、昨年には70社以上となった。
研究開発が不十分で計画性もなく、拡大と同時に品質劣化が目立つ。販売されるタービン翼の70%が37.5mで、期待される電力を出せない。
タービン翼の価格は2004年から3割下がり、メーカーの利益率は大幅に低下している。

2009年末能力の第1位は米国、2位がドイツ、3位が中国で、日本は2GWで、オランダに次ぐ13位。
4位のスペインに次ぎ、インド5位に入った。インドは日本の能力の5倍にも達している。

米国については年初には新設は減少すると予想されたが、「再生可能エネルギーの供給量を今後3年で倍増する」というオバマ大統領の方針を受け、大幅増加となった。

参考 2009/11/7 中国企業、米国で風力発電事業

欧州でも増加し、ドイツ、スペイン、イタリア、フランス、英国がそれぞれ1GW以上の増加となった。

なお、欧州では、スペイン政府の補助金制限や、金融危機、厳冬の影響で、「太陽電池バブル」が崩壊している。

2009/9/16  欧州で「太陽電池バブル」崩壊

 

日本の風力発電の状況は下記を参照。

2009/12/30  出光興産、風力発電に進出


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http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htmにあります。

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