UAEのBorouge、石油化学第三期計画進展、中国事業も拡大

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Abu Dhabi Polymers Company Limited Borouge527日、Borouge Ⅲ計画のEPC契約 (Engineering, Procurement, and Construction Contract)を締結したと発表した。

2系列の第二世代 Borstar PE(HDPE/LLDPE) と PP工場(12.25億ドル)と35万トンのLDPE工場(4億ドル)はイタリアのTechnimontと韓国の三星エンジニアリングのJVに発注した。
また、用役やオフサイト設備(
9.35億ドル)を現代エンジニアリングに発注した。

エタンクラッカー(10.75億ドル)については既に本年5月にLinde Engineering に発注している。

Borouge Ⅲ計画は2013年末の稼動を予定している。

Borouge Abu Dhabi National Oil CompanyADNOC)が 60%Borealis 40% 出資するが、Borealis は実質的にADNOCの子会社。
Borealis ADNOC50%Abu Dhabi Investment Authority/National Bank of Abu DhabiのJVが50%出資するIPIC65%、オーストリアのOMV35%出資している)

Borougeは2009年4月、第三期計画(BorougeⅢ)のFSを完了し、基礎設計エンジニアリング(Front-end engineering and designFEED) に入ることを決めた。

 2009/4/17 UAEBorouge、石油化学第三期計画に着手

立地はRuwaisで、BorougeⅠ、Ⅱに隣接して建設する。
計画内容は以下の通り。(Ⅲのプロピレンソースについては言及がない)

  Borouge
(稼動中)
Borouge
(2010/央 稼動)
Borouge
(2013/末 稼動)
エチレン
(原料エタン)
  600千トン 1,500千 トン 1,500千トン
プロピレン
olefins conversion (OCU)
  752千トン
(世界最大)
 
Borstar HDPE/LLDPE 600千トン 540千トン 1,080千トン
(2系列)
Borstar PP   800千トン
2系列)
960千トン
(2系列)
LDPE     350千トン
ブテン-1 27トン  

今回、LDPEを加えることにより、wire and cable市場の需要増に対応する。

同社はwire and cable市場を重視しており、このたび、BorealisStenungsund工場(スウェーデン)に4億ユーロを投じてwire and cable市場向けの 35万トンの高圧法LDPEを稼動させた。
既存の58万トンのうち、老朽化した23万トンをスクラップし、合計能力を70万トンとする。

ーーー

Borougeは設備増設に加え、中国を中心に販売網の拡大を図っている。

2009年に上海に販売会社(Borouge Sales and Marketing Shanghai Co., Ltd) を設立したが、2010年1月に広州にBorouge Sales and Marketing (Guangzhou) Co., Ltd.を設立した。

本年4月に上海にPPコンパウンド工場が完成した。能力は5万トンで、3万トンの増設余力がある。
同社は5月31日に第二のPPコンパウンド工場の建設を発表した。立地は広州で、能力は105千トン。2012年央の完成予定。

同社は上海コンパウンド工場に隣接し、物流センター(取り扱い可能量年間600千トン)を建設した。
ほかに、広州(246千トン)とシンガポール(330千トン)にも物流センターを持っている。

更に、本年1月に、上海のコンパウンド工場に隣接し、Application Centreを建設すると発表した。
本年末の完成予定で、主に自動車と家電用途に絞り、中国の需要家のニーズに応える体制をつくる。

 


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