住友商事、マレーシアでアルミニウム製錬事業へ参画

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住友商事は9月28日、マレーシアのアルミ押出品最大手であるPress Metal Berhadが株式の80%を保有する子会社Press Metal Sarawak Sdn. Bhd.を通じ、マレーシア サラワク州Mukahにおいて推進中のアルミニウム地金製錬事業の第一期プロジェクト(2010年末フル稼働予定、年産12万トン、総事業費約3億米ドル)に参画すると発表した。

Press Metalは、マレーシア最大のアルミ押出品メーカーで、かねてよりその上流のアルミニウム製錬事業も推進してきた。同社のアルミ再溶解能力は20万トン、押出能力は16万トン。

Press Metal Sarawak Sdn. Bhd.Press Metal が80%、投資会社が20%を所有するJVで、サラワクのMukahに精錬工場を建設中。
第一期は2010年末フル稼働予定で年産12万トン、総事業費約3億米ドル、第二期は2012年末 フル稼働予定で年産24万トン、総事業費約6億米ドルとなっている。

住友商事は、投資会社からPress Metal Sarawakの20%を取得し、合わせて、5%の追加買い取り権と計画中の第二期プロジェクトへの出資参画権を取得した。

同地域はサラワク再生可能エネルギー回廊(Sarawak Corridor of Renewable EnergySCORE)にあり、同じくSCOREに属するBintuluではもう一つのアルミ精錬計画がある。

社名:Sarawak Aluminium
株主:Rio Tinto Alcan/Cahya Mata Sarawak Bhd.
計画:当初 72万トン(2013年予定)、最終 150万トン

ーーー

現在、住友商事はオーストラリアなどでアルミニウム製錬権益を保有し、日本およびアジア地域で広くアルミニウム地金取引を展開している。

1)オーストラリアBoyne Smelters Ltd.

出資比率:%

   1982年稼動
第1、2系列
 
 27.3万トン
1997年稼動
第3系列
 23.6万トン
Comalco   59.5  59.25
住友軽金属  17.0  1.00
住友商事    ー  8.00
丸紅    ー     8.00
三菱マテリアル    ー  4.75
三菱商事  9.5  9.50
YKK  9.5  9.50
住友化学  4.5    ー
合  計  100.0 100.00

2)アマゾンアルミ計画

アルミ事業       アルミナ事業
JV Albras
(Aluminio
 Brasileiro)
Alunorte
(Alumina do
 Norte do Brasil)
CAP計画
(Companhia
de Alumina do Pará
)
能力   45万トン   626万トン  186万トン
技術 三井アルミ 日本軽金属  
出資    Vale  51%→0%  57.03%→ 0%  61%→ 0%
日本アマゾンアルミニウム  49%   3.80%  
Norsk Hydro   0%→51%  34.03%→91.06%  20%→81%
Cia Brasileira de Aluminio     3.62%  
ジャパン アルノルテ インベストメント     1.19%  
三井物産     0.23%  
三菱商事     0.10%  
Dubai Aluminium      19%
   
日本アマゾンアルミニウムの現在の出資は以下の通り。
 政府: 国際協力機構(当初は海外経済協力基金) 44.92%
 アルミメーカー: 三井アルミ 8.30%、日本軽金属 7.94%、住友化学 4.59%、
神戸製鋼所 1.84%、昭和電工 0%(←3.21%)
 アルミ需要家: YKK 2.02%、三協立山アルミ 0.92%
 商社: 三井物産 12.57%、三菱商事 5.51%、伊藤忠商事 2.75%、丸紅 2.02%、
住友商事 1.84%、双日 1.84%、豊田通商 0.92%、JFE商事 0.92%
 その他: 日産自動車 1.01%、三井住友海上火災保険 0.09%

2010/6/16  ブラジルのVale、アマゾン・アルミ事業から撤退、Norsk Hydroに譲渡 

 


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