韓国ロッテ、インドネシアの石油化学に進出

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韓国ロッテグループの重光昭夫(辛東彬)会長は2月22日、30~50億ドルを投じ、インドネシアに石油化学工場を建設すると表明した。

同氏はジャカルタでユドヨノ大統領と会見した後、「本年に Merakでの石油化学計画のFSを開始する。投資額は30~50億ドルと予想している」と述べた。来年にも建設を開始し、4~5年で完成させたいとしている。

インドネシア投資調整委員会の委員長は、これを歓迎し、ロッテは既に総合スーパー「ロッテマート」事業を行っているが、ファーストフードチェインのロッテリアでも進出すると述べた。

ロッテはさきに、インドネシアの大手小売りチェーンの Matahari Putra Primaの株式買収に関心があることを表明したが、Matahari はオファー価格が安すぎるとして拒否している。

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韓国ロッテは2月10日に、グループ政策本部長の重光昭夫副会長(次男)が会長に昇格し、1967年の創業以来、約40年目で「2代目経営体制」に切り替わった。

創業者の重光武雄(辛格浩)会長は総括会長となり、今後も経営懸案に直接介入するのは変わらない。

重光武雄氏は1942年に日本に渡り、早稲田大学を卒業後、石鹸やクリーム、ガムを作って販売した。
1948年に「ロッテ」を設立、1967年に韓国にロッテ製菓を設立した。

これまで、偶数月は日本、奇数月は韓国に滞在し、「シャトル経営」を行ってきた。

日本のロッテは長男の重光宏之氏が副会長となっている。

韓国ロッテは傘下にロッテ百貨店、ロッテホテル、ロッテ製菓、ロッテ電子、ロッテリア、等々の企業を持っている。

石化では湖南石油化学を持っている。

湖南石油化学は当初、韓国政府と三井グループのJVとして設立された。

その後、ロッテが韓国政府の持ち株を取得、日本側も撤退した。

2003年1月に現代石油化学をLGと共同で買収、2004年11月に湖南石化が第2系列を引き継いだ。
当初はロッテ大山石油化学としたが、2009年1月に湖南石化に吸収した。

2006/4/11 韓国の石油化学-2

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韓国ロッテの重光昭夫新会長は、2010年に11%だった海外売上高比率が「2018年に30~40%になる」とし、小売りや石油化学で中国や東南アジアなど新興国への進出を加速すると述べている。

これまで、韓国内の事業を中心に成長してきたが、2010年は買収資金として過去最高の3兆6600億ウォンを投入、11件の買収のうち5件が海外だった。
百貨店事業では海外3店舗目として2011年4月、天津店を開店し、2018年までに中国で計20店舗を出す。
大型スーパー「ロッテマート」は2011年に中国、ベトナムなど海外で約30店を開店する。

新会長は、将来は中国で日本、韓国に次ぐ第3のロッテグループを立ち上げ、4番目はインドネシアかベトナムにしたいとしている。

 


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