Pfizer と Mylan、日本での後発医薬品事業で長期戦略的業務提携

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米国のPfizer とMylanは8月23日、日本における後発医薬品の開発、製造、流通、販売について、独占的な長期戦略的業務提携を締結したと発表した。

Pfizerは、これまで培ってきた強いブランド力と、日本市場への新薬導入の非常に優れた実績をもとに、両社の後発医薬品事業のポートフォリオの市場化、およびセールスとマーケティング業務を担当する。

Mylanは、研究開発、製造を含む技術分野を担い、同社がグローバル市場で培った、製品開発力、製造品質、サプライチェーンにおける信頼性、卓越したサービスの一層の強化に努める。

両社の業務提携には、幅広い治療分野における350以上の製品群と、125以上の開発中の製品が含まれる。

両社子会社のファイザーとマイラン製薬は日本でそれぞれに独立した企業として業務を行うが、現行および将来の後発医薬品については提携し、ファイザーブランドのもと、両社名を表示した製品の販売を行う予定で、それによって生じる経費と利益を共有する。

日本は、アメリカに次いで世界第2位の医薬品市場であり、後発医薬品市場でも、2011年11月締めの決算期でおよそ52億ドルの売上高を有し(IMS Healthcare, Market Prognosis, 2012)、世界で6番目の市場となっている。

2012年4ー6月の後発医薬品の使用割合は25.3%となったが、日本政府は2012年度末までにこれを30%まで引き上げることを目標としている。

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Pfizerは世界最大の医薬会社で、2011年の売上高は以下の通り。

医薬品 57,747 百万ドル
動物薬 4,184  
消費者ヘルスケア  3,057  
栄養品  2,138  
その他 299  
合計  67,425  


Generic 医薬品は子会社のGreenstoneが扱うが、売上高は明らかにされていない。

MylanはGenericメーカーで、1,100以上の後発医薬品といくつかのブランド医薬品で構成される潤沢な製品ポートフォリオを提供している。
さらに、さまざまな抗レトロウイルス医薬品も提供しており、発展途上国ではHIV/エイズ患者の約3分の1が使用してる。

2011年の売上高は6,130百万ドル。

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世界のgeneric医薬品メーカー大手は以下の通り。医薬品大手が含まれている。

企業 備考

2011
売上高
百万ドル

日本の活動
Teva Pharmaceutical イスラエル 米国 Barr Pharmaceuticals を買収
ドイツ
Ratiopharmを買収
18,312 興和テバ
→テバ製薬
Sandoz ドイツ Novartis のgeneric 部門

2012/5 Fougera Pharmaceuticalsを
買収(1.525百万ドル)

9,473 サンド
 

Watson Pharmaceuticals

 

本体 アメリカ Andrx を買収 4,584  
Actavis アイスランド 米 Amide Pharmaceutical を買収
米 Alpharma
を買収
 (
AlpharmaはHoechstの
      generic部門を買収)
2,500 あすかActavis製薬
新 Watson   2012/4 Actavisを買収(EUR4.25billion)

2012年の売上高は80億ドル以上

  7,100  
Mylan アメリカ ドイツMerck のgeneric部門買収
インド Matrix Laboratories を買収
6,130 マイラン製薬
前身は
メルク製薬
Greenstone アメリカ Pfizerのgeneric 部門   ファイザー
Apotex カナダ   10億
加ドル
 
Stada Arzneimittel ドイツ   17.2億
ユーロ
 
Zentiva
(旧称 
Winthrop)
英国 Sanofi-Aventis のgeneric 部門    
Bayer ドイツ      
Dr. Reddy's Laboratories インド      
Ranbaxy Laboratories インド 第一三共が買収    
Sanofi Aventis フランス     日医工サノフィ・
アベンティス

 


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