ベトナムの新しいポリプロ計画

| コメント(0) | トラックバック(0)
INEOS は1月20日、ベトナムのPhu Yen省のHoa Tam Industrial Zoneで製油所建設を計画しているVung Ro Petroleum が年産90万トンのポリプロ計画でInnovene PP プロセスを選択したと発表した。

Vung Ro Petroleum は2013年11月にLummus Technologyとの間で、エチレン回収とOCT(エチレンとブチレンからプロピレンを製造)に関するライセンス・エンジニアリング・技術サービス契約を締結している。

Vung Ro Petroleum は英国の投資会社Technostar Management とロシアのTelloil GroupとのJVで、Hoa Tam Industrial Zoneに40億ドルを投じて、製油所(LPG, Gasoline, Jet Fuel, Diesel, Fuel Oil) と石化プラント(BTXと年産90万トンのPP)の建設を計画している。

ーーー

ベトナム政府は2007年9月に製油所の建設計画を明らかにした。9つの製油所を建設し、2025 年までに国内需要の90%を自国内の製油所でカバーするとし、原油処理能力の目標値を日量 111~121万バレルとした。

 

しかし、確定したのは3つのみ。

① 現在稼働しているのはPetroVietnam のズンクワット(Dung Quat)製油所で、2009年に稼働した。
能力は日量14.8万バレルで、同社は増設を検討中。

② 出光興産と三井化学は6月6日、両社とクウェート国際石油、ペトロベトナムとの合弁事業である総投資額約90億米ドルのNghi Son 製油所・石油化学コンプレックス建設プロジェクトの最終投資決定を行ったと発表した。

 石化計画:
 パラキシレン   70万トン/年
 ポリプロピレン 37万トン/年


   2013/6/11 出光興産と三井化学、ベトナムのNghi Son 製油所・石油化学コンプレックスへの最終投資決定

Lon Son製油所はタイのSiam Cementグループとベトナム側のJV。

この製油所に隣接し、タイのSiam Cementグループとベトナム側のJVのLong Son Petrochemical が石化コンプレックスを建設する。
2012年1月、Qatar Petroleum がこれに参加することが明らかになった。

報道によると、コンプレックスはオレフィン 165万トン、ポリオレフィン(HDPE、LDPE、PP) 145万トン、苛性ソーダ 28万トン、EDC 33万トン、VCM 40万トンなどからなる。

2008/8/25 ベトナム最大の石化コンプレックス、9月に建設着工

ーーー

Vung Ro Petroleum は2007年11月に製油能力 400万トンで投資ライセンスを取得した。

2013年12月初めに、同社の能力は400万トンから800万トンにアップした。
Nguyen Tan Dung 首相がPhu Yen省から要請を受け、承認した。
最終ライセンス取得までには、環境安全面の条件を満たす必要がある。

Vung Ro Petroleum は開発中の Hoa Tam Industrial Zoneに538ヘクタールの土地を確保した。
Vung Ro Bayの10km北、Tuy Hoa Airportの15 km 南にあり、Bai Goc deepwater seaport に近い。

 




トラックバック(0)

トラックバックURL: https://blog.knak.jp/knak-mt/mt-tb.cgi/2420

コメントする

月別 アーカイブ