中国商務部、トヨタの中国ニッケル水素電池生産JVの設立を承認

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中国商務部は2014年7月2日、公告49号で、トヨタの中国のニッケル水素電池生産JVの設立を、製品を第三者にも販売するという条件付で承認したと発表した。
2013年12月31日に申請を受け付け、独禁法に基づき審査してきた。

条件は、
  (1)公平・合理的・無差別に製品を販売する
  (2)生産開始から3年以内に製品の対外販売を始める
  (3)命令の履行状況を毎年報告する
  (4)この義務の実行計画を作成する
というもの。

トヨタと湖南科力遠新能源が合弁会社を設立し、HV向けのニッケル水素電池を生産するもので、生産されたニッケル水素電池はトヨタが2015年頃に中国市場に投入する計画のハイブリッド車(HV)に搭載される。総投資額は156億3千万円。

トヨタは技術流出懸念からハイブリッド車(HV)の現地生産に慎重だったが、諸般の事情を勘案し、技術移転を決めた。
中国では充電可能な環境自動車(エコカー)への補助金を電気自動車(EV)などに限っており、ハイブリッド車(HV)は対象外であった。
中国政府の求めるHVの現地生産を行うことで、補助金対象をHVにも広げることを狙った。
 
但し、現地生産するHVは従来のニッケル水素電池を使い、 軽量だが割高なリチウムイオン電池などの最先端技術は国内にとどめる。

合弁会社の名称は科力美汽車動力電池有限公司Corun PEVE (China) Automotive Batteryで本社は常熟市に置かれる。

出資比率は以下の通りで、日本側と中国側が50/50となっている。

プライムアースEVエナジー( Primearth EV Energy)   41%
トヨタ・モーター・チャイナ・インベストメント   5%
豊田通商     4%
湖南科力遠新能源(Hunan Corun New Energy)    40%
常熟新中源創業投資(ンチャーキャピタル )   10%

 

プライムアースEVエナジーはPEV・HEV用ニッケル水素蓄電池、リチウムイオン電池、Battery Management Systemの開発・製造・販売を行っている。

1996年12月11日   パナソニックEVエナジー㈱設立(出資比率はトヨタ自動車60%、パナソニックグループ40%)
2010年4月   第三者割当増資を実施。出資比率:トヨタ自動車80.5%、パナソニックグループ19.5%
2010年6月2日   プライムアースEVエナジー ㈱」に変更

湖南科力遠新能源は2011年1月31日、パナソニックとの間で、車載用ニッケル水素電池事業を行っているパナソニックの湘南エナジーの株式の譲渡契約を締結した。特許を含む知的財産権を使用出来る契約で、全株式を4千万元(約5億円)で譲り受けた。
現在の社名は
湘南Corun Energy となっている。

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上記の①パナソニックEVエナジーからプライムアースEVエナジーへの改称、②パナソニックグループの出資比率減少、③湘南エナジーの譲渡の3件は、中国商務部がパナソニックの三洋電機買収を承認する条件の一部である。

商務部は2009年11月5日に下記条件で買収を承認した。

1) 自動車用ニッケル水素電池 (合併で中国市場で77%のシェア)

パナソニックの茅ケ崎市の湘南工場の第三者への売却

トヨタとの合弁のパナソニックEVエナジーへの出資比率を40%から19.5%に引き下げ、取締役指名権ほかの放棄、JVの社名からの「パナソニック」の除外

2) コイン型リチウム二次電池(同上 62%のシェア)

三洋電機の鳥取県岩美町の鳥取工場の第三者への売却(FDKに譲渡)

3) ニッケル水素電池(同上 46%のシェア)

三洋電機の群馬県高崎市の高崎工場の第三者への売却(FDKに譲渡)
又は、三洋電機の蘇州市の工場か、パナソニックの無錫市の工場の売却

 

 

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