メキシコ湾原油流出事故の責任流出量 認定

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2010年4月の海洋掘削プラットフォームDeepwater Horizon rig での大量の重油流出事故についての米政府による水質浄化法(Clean Water Act)に基く民事訴訟の裁判で、New Orleansの District Court のCarl Barbier 判事は2014年9月4日、BPに「重大な過失」(gross negligence )と「故意の不法行為」(willful misconduct)があり、これが大量流出の原因となったとし、BPは水質浄化法によるバレル当たり4,300ドルの罰金に値するとの判決を言い渡した。

責任割合について、判事は、BPが67%、Transoceanが30%、Halliburton が3%と認定した。

2014/9/8    2010年の原油流出事故、「BPに重大な過失」と認定


第二段として、Carl Barbier 判事は2015年1月15日、責任流出量を319万バレルと認定する判断を下した。罰金額は1月20日以降に決定される。

実際の流出量は400万バレル以上であるが、回収努力を考慮し、責任流出量を319万バレルとした。

政府は流出量を490万バレルとし、そのうち420万バレルはBPの責任だとしていた。
他方、BPは流出量を245万バレルとしていた。

昨年9月の判断では、BPに「重大な過失」(gross negligence )と「故意の不法行為」(willful misconduct)があり、これが大量流出の原因となったとした。
今回、判事は、BPは事故の収拾に当たっては「重大な過失」はなかったとした。

水質浄化法では原油の流出量 1バレルに対して1,100ドルの罰金となっているが、重大な過失による場合は、罰金は4,300ドルとなる。
流出量が319万バレルとすると、重大な過失での罰金額は137億ドルとなる。

政府は昨年裁判所に提出した書類で、BPに160億ドル~180億ドルの罰金を求めた。
一方、Anadarkoに対しては10億ドルを求めた。

罰金額の決定に当たっては、下記の点が考慮される。

・被告側の流出量を抑える努力
・法律違反の重大性
・被告側の流出量を抑える努力の内容、程度、効果
・罰金が被告に与える経済的影響
・違反により被告が得る利益(もし在れば)
・有責性の程度
・同様事故での罰金
・以前の違反の事例

責任割合について、判事は、BPが67%、Transoceanが30%、Halliburton が3%と認定しているが、うち、Transoceanは政府と和解済み。

BPの責任分には井戸のOwnerとしての責任もあり、事故時にOwnerであったAnadarkoと三井石油開発も関係する。うち、三井は政府と和解済み。

Ownerの責任については、2012年にCarl Barbier 判事が水質浄化法で罰金を支払う責任があるとした。
BPとAnadarko は事故は
Transoceanのriser pipeのせいであるとして反論した。(三井は政府と和解済み)
しかし3人の判事のパネルはこれを却下、更に控訴裁も2015年1月9日、7対6の僅差で却下した。

これらを全て勘案して、罰金額が決定されることとなる。

Operator 責任比率 Owner 出資比率 水質浄化法責任
BP 67% BP 65%  
Anadarko 25% ①判事Ownerとしての責任のみ」
②政府は10億ドルを求める。
(2014/12)
Mitsui 10% 2012/2/20  メキシコ湾原油流出事故で三井石油開発が米政府と和解
  罰金 70百万ドル+環境保全 20百万ドル
Transocean 30%   2013/1/8 Transocean Deepwater Horizon 事故で罰金14億ドル支払い
Halliburton 3%    

 

 


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