日タイ主導のミャンマーのダウェー経済特区で中国企業が製油所建設

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日本とタイ両国政府が開発を主導するミャンマーのDawai経済特区に中国の資源商社、広東振戎能源が製油所を建設することが明らかになった。

ミャンマー投資委員会は 3月末に広東振戎能源 (Guangdong Zhenrong Energy) の30億ドルの精油所建設計画を認可した。 日量10万バレルの精油所と石油ターミナル、LPG関連設備、貯蔵設備、流通設備を含むもので、ミャンマーでの最大の海外投資の一つとなる。


広東振戎能源が70%を出資、残り30%はミャンマーの次の3社が負担する。

・ 軍部と関係のあるMyanmar Economic Holdings Limited
ミャンマーのエネルギー省のMyanmar Petrochemical Corp
・ ミャンマーの私企業 HTOO Group of Companies のYangon Engineering Group

HTOO Group of Companiesには、航空会社のAir Bagan、チーク材などを扱うHtoo Wood Products Company、輸出企業のHtoo Trading Companyなどがある。

2019年以降の稼働を目指す。

ミャンマー国内には近代的な製油設備はなくガソリンなど石油化学製品を輸入に頼っていた。広東振戎は製品の大半をミャンマー国内に供給することになる。

広東振戎能源は2002年設立で、中国の国営の4社の石油トレーダーの1社である珠海振戎公司(Zhuhai Zhenrong Corp)が44.3%所有する。2011年に計画を発表し、2014年末に中国政府の承認を得た。

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ミャンマーには、3つの経済特区、北部で中国が開発するチャウピー、日本が担当するヤンゴン南部のティワラ、タイが担当する南部のダウェーがある。

2013/5/29 ミャンマーの経済特区 

Dawei SEZは2008年にミャンマーとタイの両国が開発で合意した。

2010年にタイの大手建設会社Italian-Thai Development Corporation Limited (ITD) が250平方キロの土地について60年間の事業権利と75年間の租借権を得て、開発に着手したが、実際は1社では開発資金をまかないきれず、地元住民の移転や周辺土地と一部道路の整備程度しか進んでいない。

2012年7月のタイのインラック首相とテイン・セイン大統領との会談で、Dawei 開発の仕切り直しが行われ、両国政府が協力して進めることで合意、土地の開発権と租借権がItalian-Thai Development からDawai 開発の特別目的事業体(SPV)に移管された。

Dawei SEZの開発面積はThilawa SEZの10倍あり、港湾や発電所などのインフラ整備だけで1兆円とされる。

このため、タイ政府とミャンマー政府は日本にも参加を要請した。
但し、
日本はThilawa SEZ 優先ということで合意している。

2013/5/29 ミャンマーの経済特区 

2015年7月4日、東京で第7回日本・メコン地域諸国首脳会議が開催された。
これを機に同日、日本、ミャンマー及びタイの間で、ダウェー開発にあらたに日本が参加することについて覚書が署名された。

初期開発段階で日鉄住金物産のタイ企業とのJVが参加する。

2015/8/18 ミャンマーのDawei 経済特区、ようやく前進

こういう経緯のある「日本・タイ・ミャンマー」主導 Dawei SEZ に中国がくさびを打ち込む形となった。

背景には、3月末に発足したアウン・サン・スー・チー氏主導の新政権の現実路線があ るのではないかと見られている。

同特区の開発事業で商機を探る日本企業は計画練り直しを迫られる可能性がある。


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