Pfizer、AstraZeneca から抗感染症薬買収

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Pfizerは8月24日、AstraZeneca から複数の抗感染症薬の権利を最大15億7500万ドルで取得すると発表した。対象には既存の抗生物質の耐性菌に効果がある新薬などを含む。世界的に需要が拡大する感染症薬で品ぞろえを強化、収益拡大につなげる。

AstraZeneca としては、呼吸器・自己免疫疾患、循環器・代謝疾患、オンコロジーの3つの重点領域に注力する戦略の一環。

Pfizerは一時金として先ず手続き完了後(本年第4四半期を予定)に 550百万ドルを支払い、2019年1月に175百万ドルを支払う。
加えて、
新薬候補の開発目標達成などに応じて250百万ドル、販売高に応じて600百万ドル、合計最高で850百万ドルを支払う。(以上で最高 1,575百万ドル)

また、特定市場での製品Zavicefta と ATM-AVI の売上高に対しロイヤリティを支払う。

取得するのは、EUで承認を受けた新薬Zavicefta を含む抗菌薬3種類と開発中の新薬候補2種で、主に米国外での販売権。

北米では、Allergan Pharmaceuticalが4製品について権利を持つ。
Zinforoでは日本で武田薬品が、Merrem/Meronemでは大日本住友製薬が日本とアジア諸国での権利を持つ。

Zavicefta は既存の抗生物質が効かない耐性菌に使えるため、今後の需要拡大が見込まれる。

製品名 他社権利
Zinforo
(ceftaroline fosamil)
Forest Laboratories から導入
2012年8月に上市
北米:Allergan Pharmaceutical
日本:武田薬品
Zavicefta
(CAZ-AVI)
第三世代セフェム系抗生剤のセフタジジムとセリンベータラクタマーゼ阻害剤avibactamの合剤

2016/6/28にEUの承認取得

北米:Allergan
Merrem/Meronem
(meropenem)
メロペネム水和物 日本・中国・台湾・韓国:大日本住友製薬
大日本住友製薬は、マレーシア・フィリピン・インドネシア・香港についてのオプションを持つ。
ATM-AVI 現在、Phase II 段階 北米:Allergan
CXL 開発中 北米:Allergan



Pfizer は8月22日、バイオファーマのMedivation, Inc. を買収する契約を締結したと発表した。
5月16日には、米バイオ医薬の
Anacor Pharmaceuticals, Inc. を52億ドルで買収すると発表している。

短期的な収益拡大につながる主力薬の買収に積極姿勢を強めている。

2016/8/24 Pfizer、Medivation を買収

 

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