トランプ大統領、最高裁判事を指名

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トランプ大統領は7月9日、7月31日付で引退するAnthony Kennedy判事(81歳)の後任として、首都ワシントン連邦巡回区控訴裁判所のBrett Kavanaugh判事(53) を指名した。

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大統領は、25人の候補者リストから4人を選び、その中から指名するとしていた。

他の3人は、Thomas Hardiman、Amy Coney Barrett 、Raymond Kethledge 各判事で、いずれも若く、保守派である。

Brett Kavanaugh 判事は連邦巡回区控訴裁判所の判事を12年間続けたベテラン。

Buah(子)元大統領から高裁判事に指名される前は、同元大統領スタッフの事務方を務めていた。

同氏は高裁判事として環境規制無効を支持したほか、オバマ前政権時に制定されたインターネット規制を自分なら覆しただろうと発言した。
不法入国後に拘束された10代の少女の人工中絶を認める高裁判断の際、反対票を投じた。

大統領は、自分にとって重要なことは、判事の政治的信条ではなく、法律や憲法が求めるときに判事が自分の信条を横に置くことができるかどうかだと述べ、最適の人を選んだと自賛した。

これまではKenndy判事が「スイングボート」として、リベラル派4人と保守派4人の間で判決を左右してきたが、今回の筋金入りの保守派のKavanaugh 判事の指名で保守派5人、リベラル派4人となり、保守派が優勢となる。

保守派 Kennedy
保守系中道
(swing)
リベラル派
以前 4 ← 1 → 4
2016 Scalia 判事死去 3 ← 1 → 4
2017 Gorsuch 就任* 4 ← 1 → 4
2018 Kennedy 引退、Kavanaugh指名 5 4


*上院本会議が2017年4月7日に禁じ手の「核オプション」を使い、54 対 45 の賛成多数でNeil Gorsuch判事を承認した。

2017/4/8 米上院、異例の手続きで最高裁判事を承認 

Kavanaugh 判事が承認されると、最高裁はこの数十年間で最も保守派寄りに傾く公算が大きく、人工妊娠中絶の権利を認めた「Roe v. Wade」や、死刑制度の合憲性や人種差別、環境法制、同性愛者の権利といったKennedy判事がリベラル派側に付いた問題で過去の判例を覆すことも起こり得る。

「Roe v. Wade」は、妊娠中であった未婚女性と中絶手術を行い逮捕された医師などが原告となり、妊娠中絶手術を禁止したテキサス州法が違憲であるとして、1970年3月に Wade 地方検事を相手取って訴えた訴訟。

最高裁は1973年1月22日、7対2でテキサス州の中絶法を違憲とする判決を下した。
1992年に最高裁は「Roe v. Wade」判決を5対4で維持した。Kennedy判事は他の2人と共同で、憲法が女性の中絶の権利を保障していることを再確認する複数意見を述べた。

* Roe(又はDoe)は法律上の仮名。男子の場合はJohn Roe (Doe)、女性はJane Roe (Doe)、赤ん坊はBaby Roe (Doe)
殺虫剤の処方の登録はDistributorが取得し、顧客に使用を認めるが、その元の登録(ラベル)をJohn Dow Label という。顧客は自社のラベルを付け、そのまま登録申請する。

ただ、最高裁判事の就任には上院(定数100)の承認が必要だが、与党・共和党と野党・民主党の議席は51対49と拮抗している。

共和党上院議員のうち、Susan Collins と Lisa Murkowski は妊娠中絶を認める立場で、去就が注目されている。 (2人ともNeil Gorsuchの指名には賛成した。)

本来の60票はもちろんのこと、核オプションでの過半数の確保も難航必至である。

これまで、共和党52、民主党46、無所属(民主党と同一会派) 2 であった。

2017年2月にトランプ大統領が指名した共和党のJeff Sessionsアラバマ州選出上院議員が司法長官に就任、補欠選挙までは州知事指名の共和党員が臨時の議員を務めた。

2017年12月12日に投開票された補欠選挙で、民主党候補のダグ・ジョーンズ氏が共和党のロイ・ムーア氏を破り、これにより、共和党51、民主党47、無所属2 となった。

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