国際石油帝石、豪州プレリュードFLNGプロジェクトの生産開始

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国際石油開発帝石は12月26日、豪州の沖合WA-44-L鉱区のPrelude FLNG Project が生産井からのガス生産を開始したと発表した。

西豪州ブルーム市の北北東約475キロメートルの沖合に位置するPrelude ガス田及びConcerto ガス田を開発し、洋上液化施設(FLNG船)にてガスを分離・液化する、同社にとっては初のFLNGプロジェクト。

井戸から生産されたガスは、FLNG船にて液化天然ガス(LNG)、液化石油ガス(LPG)、コンデンセートに分離・液化処理された後、順次FLNG船から直接タンカーに船積みして出荷される。

国際石油開発帝石(Inpex)は2012年3月、Shell が西豪州沖合WA-44-L鉱区にて開発中のPrelude FLNGプロジェクトの17.5%の権益を取得することで合意したと発表した。

権益比率

Shell (Operator) 67.5%
国際石油開発帝石 17.5%
KOGAS (韓国) 10.0%
OPIC (台湾) CPC子会社 5.0%

生産能力

LNG 360万トン/年
LPG 40万トン/年
コンデンセート 130万トン/年

国際石油帝石 LNG販売先

JERA
(東京電力/中部電力JV)
56万トン
静岡ガス 7万トン
合計(持分17.5%) 63万トン

  2012/3/23 国際石油開発帝石、豪プレリュードFLNGプロジェクトの権益取得 

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国際石油帝石は、WA-44-L鉱区に隣接するIchthys LNGプロジェクトに62.245%出資し、オペレーターとなっている。

同社は10月31日、オペレーターとして操業を行なっている イクシスIchthysLNGプロジェクトより初めて出荷されたLNGを輸送するLNG船が、同日朝、同社の「直江津LNG基地」に入港したと発表した。

2018/11/3  イクシスLNGプロジェクトからのLNG第一船入港 

同社はまた、両プロジェクトの北東のインドネシアで、大型海底ガス田Abadi LNG を開発している。

同社はインドネシア政府の公開入札により、マセラ鉱区の100%権益を取得し、2000年に掘削した試掘第1号井によりバディガス田を発見した。

2010年12月に第一次として LNG年産250万トンをFLNG方式で開発する開発計画がインドネシア政府より承認された。

2013年6月にINPEXが65%(オペレーター)、Shell 35% の体制となった。

その後、インドネシア政府は2016年3月23日、LNG設備を陸上に建設すべきだとする政府方針を決定した。

このため、2018年3月より、年産950万トン規模を想定する陸上LNGの概念設計作業(Pre-FEED)を実施している。

2016/3/29 国際石油開発帝石、インドネシア政府方針でLNG計画を大幅変更へ

国際石油開発帝石では、イクシスLNGプロジェクト、アバディLNGプロジェクトをはじめ、国内外で需要が高まるクリーンエネルギーとしての天然ガス(LNGを含む)事業に多数参画しており、「ビジョン2040」で掲げた事業目標の一つである、アジア・オセアニアを中心とした地域でガス開発・供給の主要プレイヤーになることを目指しているとしている。

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