Novatek のArctic LNG 計画に三井物産が参加か

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三井物産がロシアのガス大手 Novatek との間で北極圏のArctic LNG 計画への出資を協議していることが分かった。日本経済新聞が12月22日に報じた。ロイターも同日、三井物産、ロシア政府出資のファンドのRussian Direct Investment Fund (RDIF)及びサウジのSaudi Aramcoが出資交渉をしていると報じた。

Arctic LNGは、Yamal LNG計画のあるヤマル半島の東隣のギダン半島のSalmanov(Utrennye) ガス田等を供給源とするもの。

Novatekにとって、Yamal LNGに次ぐ第二のLNG計画で、投資額を200~210億ドルとみている。
能力は660万トン×3 系列の1,980万トン/年で、第1系列が2022-2023年、第2系列が2024年、第3系列が2025年の稼働を目指している。

現在は、Novatek が90%、フランスのTotal が10%を出資するが、Novatekはこのうち60%分を維持し、30%を他社に譲渡する考え。場合によっては、30%以上を譲渡することもあり得るが、事業のコントロールのため50%以下はあり得ないとしている。(Yamal LNG は51%)

TotalとNovatekは2009年からTermokarstovoyeガス田(地図の⑩)を共同で開発、2015年5月に生産を開始した。
この関係もあり、Yamal LNG とArctic LNGに出資している。

購入希望は多く、既に中国のCNPCや日本(三井物産か?)や韓国の企業と交渉したとされる。

本年10月にサウジのエネルギー相がSaudi Aramco の出資の可能性に言及した。

エネルギー相は2017年12月にYamal LNG の第一船積み込み式典に主賓として招かれており、2018年2月にはNovatek とAramcoの間で天然ガス計画に関する国際的協力(LNG供給、LNG市場開発、ガス探査・製造計画、R&D を含む)についての覚書を締結している。

Russian Direct Investment Fund (RDIF)は資金100億ドルのロシア政府出資のファンドで、世界の有力ファンドとともにロシアの有望企業に直接出資をしている。


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Yamal LNG はYamal半島のSouth (Yuzhno) Tambey ガス田を開発し、液化してLNGにする。

2017年12月5日、LNGの生産を開始した。

液化設備は550万トンx 3系列の合計年間1650万トン。LNG基地を含む投資額は270億ドルとされる。

日揮がフランスのTechnipと共同で、このLNGプラント新設プロジェクトの有償見積りおよび詳細設計役務等を受注している。

2013/4/8  日揮、ロシアのヤマルLNGプラントの詳細設計役務等を受注

LNGの売却先は、Total、CNPCとスペインのGas Natural Fenosa。

Novatekは2015年9月3日、プーチン大統領と習近平主席の見守るなか、中国のシルクロード基金(絲路基金にYamal LNG 計画の持分 9.9% を譲渡する基本契約書を締結した。

これにより、Yamal LNG計画の出資比率は下記のようになった。

  従来 2015/9  
Novatek 60% 50.1%  
Total 20% 20.0% 2011/3/2 調印 ロシアの天然ガス開発ーBP撤退、Total進出
CNPC 20% 20.0% 2013/9 参加合意、2014/1/14 株式買収完了
絲路基金 - 9.9% 2015/9/14 中国のシルクロード基金がヤマルLNG計画に出資   

同地に多機能海港のSabetta港が建設され、LNG、石油、天然ガス・コンデンセートを輸出する拠点港になる。

韓国の大宇造船は2014年7月8日、 大宇造船海洋カナダ、中国、日本の海運会社と、Yamal ProjectのLNGを輸送するための17万立方メートル級ARC7 砕氷LNG船9隻に対する受注契約を締結したと発表した。

最大氷厚2.1mの氷海において単独砕氷航行可能な仕様となっており、ヤマル半島サベッタ港のYamal LNG基地から、通年にわたり世界各地への輸送に従事するが、夏季には北極海航路を経由して東アジア向けに運航される。

2014/7/15 大宇造船、砕氷LNG運搬船9隻を28億ドルで受注

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