Basell が Lyondell を買収

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Basell と Lyondell Chemical は17日、Basell が Lyondell の全株式を127億ドル(借入金込み 190億ドル)で買収することで合意したと発表した。

本年5月にBasell の親会社のAccess Industries の会長 Leonard (Len) Blavatnik が「戦略的投資」として Lyondell の株式 8.3%を購入したと発表している。

  2007/5/16 Access Industries の会長、Lyondell Chemical の株式を購入 

その後、BasellはHuntsman の買収(総額56億ド、負債込みで96億ドル)の契約を行ったが、投資会社Apollo Management の100%子会社Hexion Specialty Chemicalsに負債込み106億ドルでさらわれた。

  2007/7/14 Hexion、Huntsmanを106億ドルで買収

BasellはHuntsmanをあきらめて(Huntsman から違約金として2億ドルを受け取った)、Lyondell を買収したもの。

買収価格はBlavatnikがLyondell株を購入した時(5月10日)の株価の45%増し、7月16日の株価の20%増しとなっている。

Lyondell は旧Lyondell (PO、SM、MTBE、PG、TDIなど)とMillenium(酸化チタン、酢酸、VAM)、および両社のJVのEquistar (エチレン、プロピレン、EOG、PE)が合併したもので、その後、酸化チタン事業はサウジのNational Titanium Dioxide Company に売却している。

またLyondell 1993年にベネズエラの国営石油会社PDVSAの米国子会社Citgo との合弁Lyondell-Citgoを設立し(Lyondell 58.75%)、Houstonに26.8万b/d の製油所を運営しているが、両社の関係が悪化し、昨年8月にCitgoの持株41.25%全てを買取っている。
(PDVSAとの間で、23万B/D、5年間の原油供給契約を締結している)

今回の買収で、Basellは石油精製、エチレンとその誘導品、プロピレンとその誘導品を取得し、自社のポリオレフィン事業を補完、強化することとなる。

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Lyondell について

 2007/2/26 Lyondell とシノペック鎮海煉油化工、寧波で PO/SM 生産 

 2007/3/5 Lyondell、酸化チタン事業をサウジ社に売却  

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