2010年2月アーカイブ

韓国公正取引委員会は1月21日、期間限定でカルテルを認めてほしいとの生コンクリート業界の要求について、共同で品質管理、研究開発を進めるとした部分に限り、2年間の期限付きで認可することを決めた。

カルテル認可制度は1987年に導入されたが、認可決定は1988年にバルブ製造業界に5年間にわたり製品規格を制限し、原料の共同調達を図ることが認められて以来で、2例目となる。

公取委は2009年2月の業務報告で、「経済危機克服に向け、避けられない場合には共同行為(カルテル)認可制度を積極的に運用する」としている。公取委の鄭浩烈委員長も2009年7月の就任に際し、「共同行為認可制度の活性化が必要だ」と指摘している。

韓国全土37地域の生コンクリート業者388社、11の業界団体は2009年9月、事業再編、不況克服などを理由として、2年間に限り談合を認めてほしいと公取委に求めた。

要請内容は原料のセメントの共同購入、共同受注と受注配分、共同での品質管理と研究開発などであったが、このうち、共同での品質管理と研究開発のみを認めた。

公取委では、共同購入、共同受注は競争上、メリットよりもデメリットの方が大きいとしている。

業界では範囲が限定されたことに失望し、今回の承認はリップサービスで、実際は拒絶であるとしている。
公取委は建設業界やセメント業界の意見をもとに結論を出しており、中小の生コン業者の状況を見ていないと批判している。


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中東のビジネス情報会社 Zawaya は28日、アラブ諸国が石油に次いで太陽エネルギーの輸出国になるとのアラブのエネルギー専門家の分析を報告した。

20097月、シーメンスやドイツ銀行など欧州の大手企業12社はアフリカ北部のサハラ砂漠などに大型の太陽熱発電施設を設置し、欧州に送電するDESERTEC Industrial Initiative の実施で合意した。総事業費は4千億ユーロ。将来は欧州の電力需要の15%をまかなう計画。

2009/7/17 DESERTEC プロジェクト スタート

欧州企業連合によるDESERTEC Industrial Initiativeに対して、地中海連合(Union for the Mediterranean)が2008年に打ち出したMediterranean Solar Plan (MSP) が動き出している。

2008年7月の同連合のパリサミットで、「代替エネルギーの研究開発と市場開発は持続可能な発展への優先課題であり、Mediterranean Solar PlanのFS、開発を行い、実施する」と発表された。

この計画は2020年までに北アフリカや中東に合計能力 20GWの再生可能エネルギーでの発電を行うもの。

Immediate Action Plan は以下の通りで、うち、54%をCSP(集光型太陽熱発電)、40%を風力発電を考えている。

一部を現地の消費に当て、残りを海底ケーブルで欧州に輸出するというもので、チュニジア・イタリア間、トルコ・ギリシャ間の連結を前提としている。
2020年
までの所要資金は380~460億ユーロと見られている。

地中海連合は、2008年7月13日に地中海周辺諸国16カ国とEU加盟 27カ国の43か国がパリで首脳会議を開き、正式に発足させた。

最初にフランスのサルコジ大統領が地中海沿岸諸国の共同体として提唱したもので、サルコジ大統領はトルコをEUに入れさせたくないために、別の共同体を提案したといわれている。

2008年に入り、サルコジはEU内に広がった反対論を受けて案を修正、その後のドイツのメルケル首相との会談で、地中海沿岸諸国に限らず、既存のバルセロナ・プロセスに基づいて地中海連合を設立することで合意した。

1995年11月、バルセロナでのEU・地中海諸国外相会議で、EU15ヵ国と地中海11ヵ国・1自治政府(うちキプロス、マルタはその後EUに加盟)が新しいパートナーシップを構築することに合意、バルセロナ・プロセスと呼ばれる。

トルコも地中海連合をEU加盟の代替案としないという言質をフランスから得たことを受けて、参加に同意した。

首脳らは、地中海での汚染問題への取り組みや航路拡大、太陽エネルギーの開発などでは意見が一致したが、中東和平問題に関しては全体としての方向性を示すことはできなかった。

地中海連合の参加国は以下の通り。(青字赤字はバルセロナ・プロセス加盟国)
EU 27カ国 オーストリア、ベルギー、ブルガリア、キプロス、チェコ、デンマーク、エストニア、
フィンランドフランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイルランド、イタリー
ラトビア、リトアニア、
ルクセンブルグ、マルタオランダ、ポーランド、ポルトガル
ルーマニア、スロバキア、スロベニア、
スペインスウェーデン英国
アラブ連盟
 8カ国
 +オブザーバー
アルジェリア、エジプト、ヨルダン、レバノン、モロッコ、パレスチナ自治政府、 
シリア、チュニジア
、モーリタニア、
(オブザーバー)リビア                                
その他 8カ国 アルバニア、ボスニア・ヘルツゴビア、クロアチア、モナコ、モンテネグロ、トルコ、
イスラエル

 

中東や北アフリカの諸国は、個別にもいろいろの計画を立てている。

UAE  
  アブダビ首長国は、太陽光、風力など再生可能エネルギーを中心に据えたMasdar Initiativeに注力している。

2008年11月、コスモ石油はMasdar と共同で、三井造船に対し、集光量100キロワットのビームダウン式集光太陽熱実証実験プラント建設を発注したと発表した。

2009/3/18 アブダビのMasdar Initiative

最近、Masdarは新しい計画を打ち出している。

 
BahrainNational Oil and Gas Authorityと組んで、同国の石油・ガス事業での温室効果ガス排出削減
 ・デンマークの
DONG Energy、ドイツのE.ON と組んで英国で630MWの風力発電
 ・
SeychellesMahé島で風力発電計画を検討

   
サウジアラビア:
            サウジアラムコと昭和シェル石油(アラムコが15%出資)は2009年6月24日、サウジアラビア王国内において太陽光を活用した小規模分散型発電事業の可能性の調査を開始することに合意したと発表した。

10MWの太陽光発電のパイロットプラントを建設し、小規模独立型電力系統(マイクログリッド)への繋ぎ込みなどの技術検討を行い、この結果を受けて同国内での本格的な事業化へ移行する計画。

また、King Abdullah University of Science and Technologyは20MWの太陽光発電を行う。

   
アルジェリア:
  20099Hassi R'Melで150MWの太陽光発電を行うと発表。
   
エジプト:
  2020までに全電力の20%を再生可能エネルギーで賄う計画。
   
モロッコ:
  200911月に、2020までに90億ドルを投じて、合計2GWの再生可能エネルギーでの発電を行う計画を発表。
   
チュニジア:
  2010-2016年に国と民間の共同で、Tunisian Solar Planを実施、40幾つのプロジェクトを行う。総投資額は20億ドル。

2009129日にWorld Bankは、中東・北アフリカのクリーンエネルギー投資に合計55億ドル以上を融資すると発表した。

アルジェリア、エジプト、ヨルダン、モロッコ、チュニジアの5カ国での11の集光型太陽熱発電(Concentrated Solar Power)計画のために、Clean Technology Fundから7.5億ドル、他のソースから48.5億ドルを融資する。

 


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このところ、「伊藤忠 イラン」という検索キーワードで、本ブログへのアクセスが多い。

不思議に思っていたら、山崎豊子の小説「不毛地帯」であった。

サルベスタン鉱区はイラン南部のシラズ空港から200キロの地点にある鉱区で、石油の埋蔵量は2億トンから8億トンと推定される。
持ち主のコンソーシアムは、開発から3年が経過しても石油を発見できなかったため、放棄した。

近畿商事(モデルは伊藤忠商事)は、サルベスタン鉱区が国際入札にかけられることをいち早く察知し、日本石油開発公社から支援の内諾を取り付けるが、五菱商事など財閥系の政治力により、5社連合の末席に追いやられる。

このため、近畿商事は5社連合から離れて、独立系のオリオン・オイルと手を組み、国際入札に臨み、1番札を獲り、5本目の井戸で石油を掘り当てる。

これは全くのフィクションである。

実際のSarvestan油田はShiraz の110km南東にあるが、推定埋蔵量は石油 136百万バレル(=18百万トン)とガス 4500億立法フィートという小さな油田に過ぎない。
コンソーシアム(イラン国営石油財団)が4本の井戸を試掘した後、封印され、商業採掘は行われていなかった。

イランでは1951年にムサデク政権がAnglo Iranian Oil が掌握していた石油を国有化した。

これに対しメジャーは日本などの消費国にイランと取引をしないよう圧力をかけたが、出光興産は1953年に日章丸二世(1万9千重量トン)でアバダンよりガソリンと軽油を輸入した。(Anglo Iranianは積荷の所有権を主張し、東京地裁に提訴したが、出光が勝訴した。)

1953年のクーデターでムサデク政権が崩壊、シャーが復帰して、1954年に「セブン・シスターズ」とフランス石油(CFP) がイランの石油開発のためにコンソーシアムを設立した。
出資比率は、Anglo IranianBritish Petroleumと改称)が40%、Shell 14%、Exxon 8%、Socal 8%、Texaco 8%、Mobil 8%、Gulf 8%、フランス石油 6%。

イラン国営石油はSarvestan油田とその20km北にあるSaadat Abad 油田の開発を計画し、1998年に入札が行われた。

両油田を合わせてオーストリアのOeMV Borealis の株主)が選ばれた。OeMVが60%、ギリシャのHellenic Petroleum 30%、残りをイラン国営石油が出資する。

Sarvestan油田の生産量は日量12千バレル、Saadat Abad 油田は4500バレルとなっており、原油はShiraz製油所に送られる。

ーーー

伊藤忠はイランでの石油開発は行っていない。

伊藤忠は1970年にジャパン・ローサルファーオイルを設立した。

米国のIndependent Indonesian American Petroleum が他のパートナーと組んで、インドネシアの南東スマトラ沖、北西ジャワ沖の権益を保有、生産をしていたが、伊藤忠と電力会社等がこれに協力して(7%出資)、低硫黄原油を日本向けに輸入することとし、ジャパン・ローサルファーオイルを設立した。

また、1972年にシーアイエネルギー開発を設立し、インドネシアのイリアンジャヤ、フォーゲルコップ鉱区の生産分与契約を獲得した。

両社は1984年に合併して伊藤忠石油開発となった。

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日本企業のイランでの石油開発ではLorestan油田開発がある。

イラン国営石油(NIOC)は、1970年7月、イラン油田の開発に外国資本を呼込むため、陸上鉱区と海上鉱区の国際入札を行うことを発表した。この中の陸上鉱区であるLorestan地区は、成功の可能性が大きいという情報に基づいて、日本の石油開発公団が帝人に声を掛け、帝人が北スマトラ石油、三井物産等を呼び込んで日本グループを結成し、鉱区落札を狙った。

海上鉱区はMobilAmerada-Hessの2社が落札した。

鉱区落札のためには、利権料支払いのほかに、付帯条件としてイラン側と何らかの事業を行うことが必要であった。
当初イランは、付帯条件として日本に共同の石油精製施設を作ることを目論んだが、これは日本政府の承認するところとならず、代りとなったのがイラン・ジャパン石油化学である。

1968年11月、日本財界代表による経済使節団がイランを訪問し、パハラヴィ国王をはじめイラン要人と会見して、日本の対イラン貢献策を話し合った。
各社のうち、三井物産が翌1969年2月に現地に調査団を送り、石油化学プラントの採算性調査を開始し た。調査の結果、採算性はあまり芳しくないことが判明したが、イラン側の熱心な態度に動かされて、再調査を行うことになった。
1971年4月、第二次経済使節団がイランを訪問、日本側は石油化学プロジェクトに種々の留保条件を付けながらも、これを石油鉱区入札の付帯条件とすることを決めた。

この条件で応札することにより、1971年6月、日本側はLorestan鉱区を落札した。
日本側の支払うボーナスは3500万ドルの多額であった。

同年9月に投資会社、イラン石油が設立された。大屋晋三帝人社長が社長に就任した。

石油開発公団 75.0%        
帝人  6.7%(石油開発公団の呼びかけに応じ獲得に乗り出す)
北スマトラ石油開発協力㈱  6.7%(探鉱開発技術の要件を満たすため帝人が提携)
三井物産  5.0%(極東石油親会社:原油販売先の要件を満たすため帝人が参加を要請)
三菱商事  1.6%(当初石油開発公団と合同調査するが「リターンが少ない」として断念)
その他  5.0%

北スマトラ石油開発協力は1960年に設立され、インドネシア国営石油会社プルタミナとの「生産分与契約」の下に石油開発に当たった。

19723月にIran-Japan Petroleum 設立された。
イラン側要請で日本の権益の1/3をモービルに譲渡し、イラン国営石油会社(50%)
イラン石油モービルのJVとなった。

9本の試掘をしたが失敗、モービルの開発断念提案を受け、1977年12月に鉱区を返上した。 

Lorestan油田落札の条件で開始したイラン・ジャパン石油化学は、その後、大変なこととなった。

2006/3/27 イラン・ジャパン石油化学(IJPC)の歴史

ーーー

直接の開発ではないが、カリンガス(Kangan Liquefied Natural Gas)計画というのがあった。

東北電力がイランのKanganガス田のガスを液化して新潟東港に輸送し、パイプラインで仙台まで送り、発電に使うプロジェクトが持ち上がった。130,000m3 LNG船5隻を建造する計画であった。

LNG売買契約、液化基地建設契約、諸契約が1978年6月に締結された。

しかし、1979年に革命が起こってホメイニ師が最高指導者に就任、革命政権は前国王の政策をすべて否定、本計画も否定された。

「不毛地帯」では、壹岐正はサルベスタン鉱区の入札を勝ち取るため、「大阪電力」を説得して、LNG導入の了承を取り付ける。

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最近ではAzadegan油田がある。

1999年に発見されたAzadegan油田はイラン最大級の油田で、カフジ石油を失った日本政府は2000年のハタミ大統領訪日時に両国間で交渉開始に合意し、2001年7月、平沼赳夫経済産業相がテヘランでハタミ大統領と会談し、開発の早期契約に向けて努力することで合意した。
当初の日本側メンバーは、国際石油開発、石油資源開発、トーメンの3社であった。

しかし、イランの核問題で米国政府の圧力を受け、日本政府は後ろ向きになり、トーメンも豊田通商に合併され、(小説「エネルギー」では、米国の自動車事業への影響を恐れるトヨタの奥田会長の命令で)撤退する。

2004年2月、国際石油開発インペックス)はイラン国営石油との間でAzadegan油田の評価・開発に係わる契約に調印した。

その後、イランの核問題は解決のきざしが見えず、開発に着手出来ない状況が続いた。
国際石油開発はイラン側が約束した油田の地雷除去を終えていないことが遅れの主因と主張したが、イラン側は地雷除去は96%終わっており、作業に問題はないと反論し、本年9月末までに開発を始めない場合、同社に与えた開発権を取り消し、イラン政府が引き取るとし、早期着工を促した。

2006年、開発権を持つ国際石油開発とイラン政府は、日本側の開発権の保有割合(出資比率)を大幅に引き下げることで大筋合意した。国際石油開発が保有する75%の開発権のうち65%分をイランの国営石油会社に譲渡し日本の開発権は10%とした。

2006/10/9 アザデガン油田の開発権引き下げでイランと合意 

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なお、伊藤忠はイランのMehr Petrochemical に出資、Assaluyeh地区Pars Special Economic Energy Zoneで高密度ポリエチレン(年産30万トン)の生産を行っている。

2009/6/30  イランのMehr Petrochemical 完成



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Global Wind Energy Council (GWEC) 23日、2009年の世界の風力発電の状況を発表した。

世界の風力発電能力は不況にもかかわらず、2009年に31%37.5GW 増加し、157.9GWとなった。

  2009年 
  新設
(MW)
2009年末
 能力
(MW)
欧州 10,526 76,152
アジア 14,639 38,909
北米 10,872 38,478
その他 1,429 4,360
世界合計 37,466 157,899
     
USA 9,922 35,159
Germany 1,917 25,777
China 13,000 25,104
Spain 2,459 19,149
India 1,271 10,926
Italy 1,114 4,850
France 1,088 4,492
UK 1,077 4,051
Portugal 673 3,535
Denmark 334 3,465
Canada 950 3,319
Netherlands 39 2,229
Japan 178 2,056
Sweden 512 1,560

増加分の1/3中国が占め、中国の年末能力は前年比で倍増となった。
中国では、風力発電装置メーカー乱立での製造能力の過剰が問題となっている。

2009/10/19 中国政府、過剰能力是正に注力

2月22日のChina Daily によれば、風力発電装置メーカーは2004年に6社であったが、昨年には70社以上となった。
研究開発が不十分で計画性もなく、拡大と同時に品質劣化が目立つ。販売されるタービン翼の70%が37.5mで、期待される電力を出せない。
タービン翼の価格は2004年から3割下がり、メーカーの利益率は大幅に低下している。

2009年末能力の第1位は米国、2位がドイツ、3位が中国で、日本は2GWで、オランダに次ぐ13位。
4位のスペインに次ぎ、インド5位に入った。インドは日本の能力の5倍にも達している。

米国については年初には新設は減少すると予想されたが、「再生可能エネルギーの供給量を今後3年で倍増する」というオバマ大統領の方針を受け、大幅増加となった。

参考 2009/11/7 中国企業、米国で風力発電事業

欧州でも増加し、ドイツ、スペイン、イタリア、フランス、英国がそれぞれ1GW以上の増加となった。

なお、欧州では、スペイン政府の補助金制限や、金融危機、厳冬の影響で、「太陽電池バブル」が崩壊している。

2009/9/16  欧州で「太陽電池バブル」崩壊

 

日本の風力発電の状況は下記を参照。

2009/12/30  出光興産、風力発電に進出


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韓国知識経済部は2月16日、東海(日本海)の鬱陵海盆(対馬海盆)に埋蔵されているガスハイドレート開発のため、4月末から2次ボーリング作業を始めると発表した。

3カ月間続く今回のボーリングでは、物理探査で選定された10地域に32本の試錐孔を掘削する予定で、試料を採取し、経済性を分析する。知識経済部は今回の作業のために、昨年末、英 Fugro Synergy と3,700万ドルでボーリング船レンタル契約を結んだ。

経済性が確認されれば、2015年から本格的なガス生産を行う予定。

     日本政府は1978年に国際水路機関に「対馬海盆」とし登録

ガスハイドレート(メタンハイドレート)は、低温高圧の条件下で、水分子にメタン分子(天然ガス) が取り込まれ、氷状になっている物質で、「燃える氷」と称されている。
温度を上げる、ないしは圧力を下げるなどの変化を与えると水分子と気体のメタン分子に分離、分離されたメタン分子は非在来型の炭化水素資源として、期待されている。

韓国政府は2005年7月、韓国石油公社、ガス公社、地質資源研究院で構成されたガスハイドレート開発事業団を作り、探査を推進してきたが、2007年6月、韓国地質資源研究院の物理探査船探海2号を利用して浦項基点北東方向135キロ、鬱陵島南方向約100キロの海上で自然状態のガスハイドレートを採取するのに成功した。

知識経済部では鬱陵海盆 6-1鉱区に約8億トンが埋蔵されていることが確認されたとしている。
これは韓国の年間国内ガス使用量(2700万トン)を基準に30年ほど使用できる規模としている。特に、この地域のガスハイドレートに含まれたメタンは純度が99%以上であり、経済的な価値が大きいとしている。

ーーー

日本では2007年に経済産業省が東部南海トラフ海域(静岡県~和歌山県沖)を本格調査し、日本の天然ガス消費量の14年分にあたる約1.1兆立方メートルの埋蔵量が確認された。

経済産業省は2009年3月、「海洋エネルギー・鉱物資源開発計画」を取りまとめ総合海洋政策本部会合で了承を得た。

本計画は、2008年3月閣議決定の海洋基本計画に基づき、メタンハイドレート及び海底熱水鉱床の実用化に向けた探査・技術開発に係るロードマップ等を示した。


     

独立行政法人 産業技術総合研究所は2009年4月、メタンハイドレート資源から天然ガスを商業生産するために必要な技術の研究開発を進めるため、メタンハイドレート研究センターを設立した。

海域におけるメタンハイドレート層からの安全かつ経済的なメタンガス生産技術の確立が不可欠。

陸上では石油天然ガス・金属鉱物資源機構が世界で初めて減圧法によりメタンハイドレートからメタンガスを連続的に生産することに成功した。
2008年3月、カナダ北西部のBeaufort 海沿岸陸上地域で、永久凍土の地下約1100mに存在するメタンハイドレート層からメタンガスを産出する試験を実施したと発表した。カナダの天然資源省と共同研究の形で、約6日間の産出試験に成功した。

清水建設は2009年3月、ロシア科学アカデミー陸水学研究所、北見工業大学及び北海道大学と共同で、バイカル湖水深約400mの湖底で、湖底表層に閉じ込められたメタンハイドレートから、ガスを解離・回収する実験に成功したと発表した。

深層(海底など地下100~300m)のメタンハイドレートは、温度・圧力条件をごく僅か変化させるだけで相平衡状態を崩すことができ、加熱や減圧などの方法を使って、ガスを解離・回収することができるが、海底や湖底の表層のメタンハイドレートは海底に近い分、低温で安定状態にあるため、その状態を崩して効率的にガス回収するのに工夫が必要であった。

2008年8月にバイカル湖の南湖盆の水深約400mの湖底で成功したガス回収は、「チャンバー」と呼ばれる鋼鉄製・茶筒状の反応容器内で、メタンハイドレートと水を攪拌、水に溶かしたメタンハイドレートを湖上へ運び、ガスを解離・回収した。

海底または湖底を含め、表層メタンハイドレートから、ガスの解離・回収に成功したのは、今回の実験が世界で初めて。

内部にウォータージェット・ノズル32本(水平ジェット及び垂直ジェット各16本)を装着した鋼鉄製・茶筒状のチャンバーを、湖底に着底させる。チャンバー下部は開口しており、チャンバー内は湖水が入った状態。
次に、ウォータージェットで湖底表層のメタンハイドレート層を掘削、攪拌する。これによってメタンハイドレートは水に溶解する。
この溶解水を湖上へポンプで揚水すると、揚水過程で海水圧の減少によってガスが水から分離、この分離したガスを湖上で回収する。

ーーー

Frank Schatzing の海洋サイエンスフィクション "The Swarm"(邦訳「深海のYrr」)には、北海のMethane hydrate 採掘現場で海底が大崩壊し、発生した津波で欧州の沿岸区域が壊滅する話が含まれている。

 


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富士フイルムは2月9日、4月営業開始を目指して富士フイルムファーマを設立し、医薬品開発・販売に本格参入すると発表した。富士フイルムの医薬品事業の開発、販売基盤を構築することを目的とし、新会社は医薬品の開発、製造および販売を行う。営業開始当初はジェネリック医薬品の販売から開始する。

三菱商事と医薬品卸売大手の東邦ホールディングス(旧東邦薬品)との資本・業務提携を行い、医薬品業界における新しい事業モデルの構築を目指す。

新会社の概要は以下の通り。
社名 : 富士フイルムファーマ
設立年月日 : 2009年11月2日
営業開始 : 2010年4月(予定)
株主 : 富士フイルム(80%)、三菱商事(15%)、東邦HD(5%)
提携企業の役割
三菱商事 : 国内外からの良質な原薬および医薬品の調達、海外販路の開拓などを支援。
東邦HD  : 製品の販売・物流を担当し、医療機関、調剤薬局への販売活動展開。

富士フイルムは、写真フィルムの製造において、製品の均一性・信頼性を最重要視し、原材料の調達から包装に至るまでの各工程に厳しい品質保証を課しているが、新会社はジェネリック医薬品の販売にあたり、「3つの品質管理」を中心とした同社独自の医薬品に対する品質保証基準を設けた。

(1) 原材料の品質管理
(2) 製造工程および設計品質の管理
(3) 市販後の品質管理

医用画像情報ネットワークシステム「SYNAPSE」(下記)および病院と診療所のネットワーク医用サービス 「C@Rna」も活用し、薬剤の有効性、副作用情報など、市販後の医薬品に関する情報の収集と提供に努める。

富士フイルムの医薬品研究所と連携して、独自のFTD技術を駆使した高付加価値なジェネリック医薬品を開発、販売する。
将来は、同技術を軸に、ジェネリック医薬品に限らず富士フイルムが開発する特長ある新薬も手掛ける総合医薬品会社を目指す。

FTD技術:
写真フィルムなどの開発で培った富士フイルムの独自の技術。
乳化、分散、ナノ粒子、ナノカプセル形成、多孔質・多層薄膜などによって、目的とする化学物質を「処方化、製剤化」(
Formulation)して、「目的の部位」(Targeting)に「適切な量を、適切なタイミングで届ける」(Delivery)技術。

FTD技術の活用によって、薬剤の溶解性向上、安定性向上、徐放化、剤型変更などを実現し、従来品と比較し て、体への負担が少なく、医療機関にとって使いやすい薬剤の提供を目指す。

ーーー

富士フイルムグループは、メディカル・ライフサイエンス事業を重要な成長分野として位置付け、総合ヘルスケアカンパニーとして「予防~診断~治療」の全領域をカバーしていくことを目指し、事業を展開している。

ライフサイエンス研究所:

体外診断分野(生化学、免疫、遺伝子)、ヘルスケア分野(機能性化粧品・機能性食品)、および創薬分野(FTD、生体適合性材料、抗体)の基盤技術構築と製品開発を行っている。

医薬品研究所

ライフサイエンス研究所で開始した医薬研究をさらに本格的に展開するために2009年6月に新たに設立された。創薬研究に必要な薬理評価技術、ドラッグデザイン技術に加え、富士フイルムが強みとする有機合成技術、解析技術、画像・診断技術などのコア技術を駆使した独自のプロセスにより、がん領域を中心とし た低分子医薬品、DDS医薬品などの探索研究を進めている。

富山化学工業:

富士フイルム、大正製薬、富山化学工業の3社は2008年2月、富山化学の医療用医薬品事業の強化を中心とする戦略的資本・業務提携を行うことで基本合意したと発表した。

富士フィルムによるTOBなどを経て200810月に富士フイルム 66%、大正製薬 34%となった。

これにより、富山化学を、特定領域(感染症、抗炎症、中枢神経など)における世界基準の有力創薬企業として大きく飛躍させ、3社の研究開発・販売面でのシナジー拡大による新たな価値創造を通じて、富士フイルムと大正製薬がそれぞれの企業価値の最大化を実現する。

2008/2/19 富士フイルム、富山化学を買収、総合ヘルスケア企業を目指す

富山化学工業は2月15日、米国でインフルエンザ治療薬「T-705」の臨床第II相試験を開始したと発表した。
2011年末をメドに米国で承認申請する。

富士フィルムRIファーマ:

2006年10月に第一製薬より治療用放射性医薬品メーカーの第一ラジオアイソトープ研究所を買収し、富士フイルムRI ファーマと改称した。

1968年に第一製薬とMallinckrodt とのJVで設立、1988年に第一製薬の100%子会社となっていた。

ペルセウスプロテオミクス (Perseus Proteomics):

東京大学先端科学技術研究センターのシステム生物医学ラボラトリーからタンパク質発現等に関する研究成果の技術移転を受け、同ラボラトリーが誇る世界最先端の分子生物医学分野のサイエンティストと臨床医とともに、がんや生活習慣病に対する抗体医薬品を始めとするバイオ医薬品やバイオ マーカーを開発。

富士フィルムは2006年に第三者割当増資を引き受け、22%の筆頭株主になったが、2009年2月に第三者割り当てにより株式の77%を取得、子会社とした。

今後ペルセウスは、ガンや生活習慣病に対する抗体医薬品シーズや診断マーカーの開発をさらに推し進める。

富士フィルムファインケミカルズ:

1971年に写真用原料メーカーの三協化学(1990年代に医薬品製品に進出)に40%出資したが、2006年にこれを100%子会社とし、富士フイルムファインケミカルズに改称した。

富士フィルムメディカル:

富士フイルムは2006年10月、超音波画像診断分野に参入すると発表した。

富士フイルムの3つの事業領域の1つ、インフォメーションソリューション分野には、医療診断用・ライフサイエンス機材があり、メディカル・ライフサイエンス事業を主要な事業領域の一つとしてグローバルに事業展開している。

2006/11/2 富士フイルム、超音波画像診断分野に参入 メディカル・ライフサイエンス事業拡大

デジタルX線画像診断システム「FCR」を中核に、超音波画像診断装置・電子内視鏡などとの組み合わせにより、医療画像診断における統合的ソリューションの拡販強化を図り、さらに医用画像情報ネットワークシステム「SYNAPSE」を中心としたネットワークサービス事業の拡大を図っている。

上記のほか、2005年に治験支援大手シミックと設立した富士フイルム・シミックヘルスケアがある。

富士フィルム 60%/シミック 40% 出資で、シミックが持つ医薬品の治験ノウハウを富士の新製品開発に生かす。

なお、富士フィルムは2006年9月にヘルスケア分野にも参入している。

写真感光材料の開発研究で蓄積したコア技術(FTD技術、活性酸素の制御、コラーゲン研究など)を活用するもので、機能性スキンケア化粧品、サプリメントを扱っている。  http://www.ffhc.jp/


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British Airways215日、米国のSolena Groupと組んで、欧州で最初の持続可能ジェット燃料プラントを建設し、2014年から使用燃料の一部を低カーボン燃料とする計画を発表した。

プラントは東ロンドンに建設し、これまで埋め立てられてきた年間50万トンの食品などの有機廃棄物から1600万ガロンのグリーンジェット燃料をつくり、化石燃料と比較し95%の温室効果ガスを減らす。

Solena Groupの技術はプラズマガス化技術(Solena Plasma Gasification technologyで、バイオマスを5000℃に熱してガス化し、クリーンなBioSynGasをつくり、これをFischer Tropsch法でバイオジェット燃料とバイオナフサに変換するもの。
バイオナフサは燃料に混ぜたり、石油化学原料として使用する。
同時に
20MWの発電が行われるが、これは電力会社に売ったり、地域暖房に使用される。
唯一の固形廃棄物はセメントの骨材として建設用に使用する。

使用される年間50万トンのバイオマスは現在は埋め立てられており、これにより年間36百万ポンドの節約にもなる。
また、本計画で
1200の新規雇用が行われる。

Solena GroupではBioSynGasで発電をしたり、藻類からBioSynGasをつくり、ディーゼルやジェット燃料を生産している。

同社は20081月、スペインでECOTEKと組んで、廃棄物を原料に15MWの発電を行う計画を発表した。

また、同年3月には、カリフォルニア州Gilroy農業・林業廃棄物や都市の廃棄物からディーゼル油を製造し、精製してジェット燃料にする計画を発表した。カリフォルニア州の大手ゴミ収集企業Norcal Waste Systemsから、家庭ゴミの安定した供給を受ける。

このほか、多くの計画がある。

ーーー

<p><p>HTML clipboard</p></p>

この計画に対して215日のFinancial Times は以下のように皮肉っている。

年間1600万ガロンのジェット燃料はHeathrow空港のBAの使用燃料の2%に過ぎない。    

ロンドンの年間の有機廃棄物の量は300万トンで、BAの計画の50万トンは1/6であるが、うち100万トンは既に有効活用されている。
更にロンドン市長は廃棄物からの燃料製造計画を推奨しており、
Ineos なども英国と米国で廃棄物からの燃料製造の大規模計画を打ち出している。(下記)

このため、“peak oil” より先に“peak waste” が来るのではなかろうか。   

これからは市民はゴミを捨てるのに金を払うのではなく、金を受け取れるようになるのではないか。
貴重なジャガイモの皮、バナナの皮を盗まれないように、ゴミ箱を家のなかに置くことが必要になるのは間近か?

ーーー

Ineos は2008年7月、生分解性の都市ゴミから2年以内にバイオエタノール燃料を製造すると発表した。
都市の生ゴミ、有機産業廃棄物、農業残渣から大量のバイオエタノールを製造する技術を開発した。

INEOS Bio Ethanol はガソリンと比べ、温室効果ガスの排出が90%少ない。1トンの乾燥廃棄物から400Lのエタノールが製造できる。
既にパイロットプラントで実証済みで、廃棄物を熱してガスとし、バクテリアの働きでエタノールとし、それを精製する。

同社は2009年4月、INEOS ChlorVinylsRuncornで “Energy from Waste CHP”工場を建設することを明らかにした。 (CHPはCombined Heat and Power

Greater Manchester Waste Disposal Authorityと契約し、都市ゴミのうちのリサイクル不能分の供給を受け、“Energy from Waste CHP”工場で処理し、隣接のINEOS の工場の操業用に電気と熱を供給する。



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昭和シェル石油は216日、12月決算を発表した。

期初のたな卸資産(総平均法)が売上原価を押し上げたこと、また石油事業におけるマージンが悪化したことから大幅な赤字となった。(単位:億円)

  売上高 営業損益 経常損益 同左
CCSベース
当期損益
2008/12  32,728 -123 -101 457 -162
2009/12 20,225 -571 -565 -117 -576
増減  -12,503 -449 -464 -574 -414

* CCS(Current Cost of Supply) ベース:棚卸資産の評価の影響を除いた損益
 在庫評価の影響は前期が
-558億円に対し、当期は-448億円で、差は+110億円。

石油事業は、需要の減退に歯止めがかからず、販売価格へのコスト転嫁が充分に行えなかった。
ミックスキシレン・ベンゼン・プロピレンなどの石化ビジネスは、年央からアジアを中心に需要が回復し、マージンが徐々に改善、前年比ほぼ横ばいの利益を確保した。

特別損失として20109月末に停止する京浜製油所扇町工場の事業整理損として -212億円を計上した。
(他に減損損失
 -54億円ほか)

特記事項

1)CIS太陽電池事業では、新潟県及び宮崎県において出力1メガワット以上の太陽光発電規模をもつメガソーラー発電所の建設を決定したほか、サウジ・アラムコ社と共同でサウジにおいて小規模分散発電事業の可能性を調査することを決定した。

また、
昭和シェルソーラーでは宮崎第1プラントに続き、年産能力60メガワットの宮崎第2プラントの商業生産を開始した。
さらに、年産能力900メガワットの第3プラントを宮崎県に建設することを決定した。これが完成すると、稼働している2つのプラントと合わせて、およそ1ギガワットの年産能力となる。

2)東亜石油に賃貸し、運営委託している京浜製油所扇町工場の閉鎖を決定した。

同工場は原油処理能力120千バレル/日で、東亜石油に賃貸し、東亜石油は水江工場(65千バレル)と共に一体運営してきた。
2010年年9月に10年間の同契約が満了することに伴い、今後の方針について協議したが、国内外の厳しい事業環境において、東亜石油の競争力を強化するためには、精製設備の集約による更なる効率運営、付加価値の最大化が必須であるとの結論に至り、9月の定期修理までに原油処理を停止し、その後、閉鎖することとした。

これは昭和シェル石油グループ全体で23%の削減に当たる。

なお、新日本石油とジャパンエナジーは、2010年7月の石油精製販売事業会社の設立後、2011年3月末日までに、昨年12月4日を基準として日量約40万バーレルの石油精製能力を削減する。
また、遅くとも2015年3月末までに、さらに日量20万バーレルの石油精製能力を削減する予定。

また、コスモ石油は2月1日、製油所の装置能力適正化を目的とした原油処理能力の見直しを実施すると発表した。(単位:千バレル/日)

  現状 削減 見直し後
千葉製油所   240  -20   220
四日市製油所   175  -50   125
堺製油所    80  +20   100
坂出製油所   140  -30   110
合計   635  -80   555

<p><p>HTML clipboard</p></p>参考 2006/6/27 石油業界の状況

ーーー

3月決算の新日本石油、新日鉱ホールディングス(ジャパンエナジー)の業績予想は以下の通り。

在庫評価を除いた経常損益は石油精製・販売では前期は黒字であったが、当期は大幅な赤字である。

新日本石油 (単位:億円)

  売上高 営業損益 経常損益 在庫評価
除く
当期損益
2009/3 73,892 -3,125 -2,754 1,716 -2,516
2010/3 58,600 990 1,210 -590 340
増減   -15,292 4,115 3,964 -2,306 2,856

経常損益

  2009/3 2010/3 増減
石油精製・販売
(在庫評価 除外)
 -3,757
(713)
520
(-1,280)
 4,277
(-1,993)
石油化学 -356 40 396
石油・天然ガス開発 1,211 420 -791
その他 148 230 82
合計
(在庫評価 除外)
-2,754
(1,716)
1,210
(-590)
3,964
(-2,306)

在庫評価の影響は前期が -4,470億円に対し、当期は+1,800億円で、差は+6,270億円もある。

12月決算の昭和シェルと比較すると、2009年1-3月の安値の受入れ分の影響が大きい。
 (対応する期間のナフサ国産基準価格で見ると、2008/4Qが52,000円で、2009/1Qは27,000円)

ーーー

新日鉱ホールディングス

  売上高 営業損益 経常損益 在庫評価
除く
当期損益
2009/3 40,651 -1,017 -674 921 -408
2010/3 32,000 320 590 120 250
増減  -8,651 1,337 1,264 -801 658

経常損益

  2009/3 2010/3 増減
石油精製・販売
(在庫評価 除外)
-1,020
(385)
95
(-350)
 1,115
(-735)
石油化学 -124 10 134
石油開発 93 55 -38
金属、その他
(在庫評価 除外)
377
(568)
430
(405)
53
(-163)
合計
(在庫評価 除外)
-674
(921)
590
(120)
1,264
(-801)

石油精製の在庫評価の影響は前期が -1,405億円に対し、当期は+445億円

 


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三井物産は2月16日、三井石油開発とのJVのMitsui E&P USA を通して、Anadarko Petroleum が米国ペンシルベニア州のMarcellus Shaleエリアにおいて開発・生産中のシェールガス事業に参画すると発表した。

Anadarko Petroleum が保有する権益の内、32.5%(全事業権益の約15.5%に相当、持分面積約10万エーカー)を約1,400 百万米ドルで譲り受ける(Anadarko の将来開発費を肩代わり負担する)。

生産期間は約60年間で、Mitsui E&P USAの持分はピーク時生産量が原油換算で約6.0~7.7万バレル/日、開発総費用は約30~40億米ドルの多額になる。三井物産としては、ロシア・サハリン沖のガス・石油開発「サハリン2」(総事業費約2兆円)と並ぶ大型エネルギー事業への参画となる。

累計数千本単位の井戸を約10年間に亘り順次掘削する。
ガスは米国内を中心に販売する。

Mitsui E&P USA
 三井物産 : 60.0%
 三井石油開発 : 40.0% 
 (三井石油開発は三井物産 54.61%、政府 20.03%、三井化学 4.98%ほかが出資)

シェールガスは、シェール(頁岩)層に貯留されている天然ガスで、従来から北米を中心に世界でその豊富な資源量は確認されていたが、商業化されていなかった。
昨今、水平井・水圧破砕といった技術の進歩を受け、低コスト生産が可能となり開発が活発化している。

2002年にBarnetteシェールガス開発の成功、.新たなシェールガスを相次ぎ確認された。

米国4大シェールガスはBarnett, Fayetteville, Haynesville, Marcellusで、カナダではBC州にMuskwaがある。



マーセラス・シェール・エリアは、豊富な埋蔵量に加え、一大需要地である米国北東部に近く、また生産コスト面でも競争力が高いため、米国において、最も有望なシェールガス産出地の一つと言われている。

Anadarko Petroleum は米国の大手独立系石油・天然ガス会社で、2009末の確認埋蔵量は石油換算23バレル。
同社は
2006年に、米国の独立系石油企業であるKerr-McGee及びWestern Gas Resoucesを買収した。これによりAnadarkoは独立系企業では世界最大の確認埋蔵量を誇る企業となった。

活動地域は以下の通り。


 

ーーー

住友商事は2009年12月15日、米国の独立系開発会社であるCarrizo Oil & Gasが米国テキサス州Barnett Shale fieldに保有している天然ガスコアエリア開発プロジェクトに参画すると発表した。12.5%の参加となる。

Carrizo Oil & GasMarcellus Shaleエリアにも広く権益を確保し始めており、住友商事は同社をパートナーとすることで、将来的には他のエリアにおけるシェールガス事業への展開を視野に入れて、本事業の拡大を目指す。 

ーーー

ExxonMobil は2009年12月21日、XTO Energyを410億ドルで買収すると発表した。

XTOは米国のみで操業する非在来型天然ガス生産大手で、シェールガス、タイトガス、コールベッド・メタン、シェールオイルなど、合計換算 45兆立方フィートのガス資源を有しており、Barnett, Fayetteville, Haynesville, Marcellusなど主要シェールガスの全てで開発を行っている。

今回の取引完了後、ExxonMobil は、非在来型資源のグローバルな開発と生産を管理する新たな上流部門組織を設立する。

ExxonMobilの最大の狙いはシェールガス開発技術の適用ノウハウ(人的資源)の獲得とされる。これらのノウハウは、非在来型ガスのみならず、世界の在来型及び非在来型石油に適用可能。

ExxonMobil のCEOは1月20日、米議会で証言し、XTO買収がシェールからの天然ガス生産拡大につながり、環境に害を与えることなく米経済を押し上げるとの見通しを示した。   

参考 石油天然ガス・金属鉱物資源機構 資料



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2006年8月、インド国営Oil and Natural Gas Corporation (ONGC)は石油化学進出を決めた。取締役会でGujarat州Dahejに3400億円を投じる世界規模の石化コンプレックス建設計画を承認した。

ONGCがDahejで建設中のエタン/プロパン回収工場のエタン、プロパンと、同社のHazira及びUran の製油所からのナフサを原料とする。

これとは別に、ONGCは2006年6月、Karnataka 州のMangaloreの子会社Mangalore Refinery and Petrochemicals Ltd (MRPI) と共同で新会社Mangalore SEZを設立し、芳香族の工場建設に着手した。
MPRI
の製油所能力を969万トンから1500万トンにアップし、増産ナフサを原料に、95万トンのパラキシレン、15万トンのベンゼンを生産する。

2006/8/24 インドに新しいエチレンセンター

2006年10月にONGCはこのための会社(SPVSpecial Purpose Vehicle) ONGC Petro-additions Ltd. (OPaL)の設立を承認した。

ONGCが26%、Gujarat州石油公社(GSPC)が5%を出資した。

2009年3月、ONGCはGas Authority of India Ltd (GAIL)19%の出資を認めた。
当初は
9%であったが、GAIL19%を希望、最終的に19%となった。

この結果、3株主で50%を確保、残りは25%を戦略パートナー1社に、25%IPO(公募)とした。

ONGC  26%
GSPC   5%
GAIL  19%
戦略パートナー  25%
公募  25%

世界中の多くの企業がこれに関心を示した。
インドのLNG輸入最大手企業でONGCにエタン/プロパン用のLNGを供給するPetronet LNGも最大10%の出資を求めた。

昨年3月時点ではONGCはこの中から、伊藤忠、INEOS、LiondellBasellを候補に残した。
(INEOS、LiondellBasellは経営破綻し、再建中で、出資の余裕はないとみられる。)

昨年12月に現地紙が、ONGC筋の情報として、伊藤忠商事と三井物産がそれぞれ、25%の出資を提案していると報じた。
伊藤忠のある役員は名前を出さない条件で、伊藤忠が正式提案をし、返事を待っていると述べたという。

ONGCでは台湾、韓国、中国、欧州の企業とも話し合いをしているとされる。

公募については2011年後半に行う予定。

ーーー

OPaLではナフサとLPGからのエタン/プロパンの両方を原料とするDual Feed Crackerで以下を生産する。

エチレン  1,100千トン
プロピレン   340
ベンゼン   135
ブタジエン    95
ブテン-1  
分解ガソリン  
   
誘導品  
 LLDPE/HDPE   360 x 2
 PP   340
 その他  

OPaL 20092月、 Linde AGと三星エンジニアリングのコンソーシアムDual Feed Cracker の建設契約を締結した。

本年2月、INEOS Technologiesとの間でライセンス契約を締結した。
スタート時期は
201212月の予定。

PP Innovene PP Process  340千トン
LLDPE/HDPE Innovene G Process  360千トン x 2

製品は中国、インド亜大陸(パキスタン、スリランカ、バングラデシュ)、ベトナム、フィリピン、マレーシア、アフリカ、イスラエルなどへの販売を狙っている。

ーーー

ONGCのGujarat州Dahej のエタン/プロパン回収工場は2006年3月に東洋エンジニアリングが受注した。

同地区でLNG受入基地を運営するPetronet LNG社のLNGからエタンやプロパンを回収する設備で、年間最大500万トンのLNGを処理する。(その後750万トンとなった。但しエタンやプロパンリッチ分は2/3)

高い製品回収率を実現する東洋エンジニアリング独自の新ガス分離技術「COREFLUX®-LNG技術」が適用される最初のプラント。

 


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Boehringer Ingelheim2月10日、エスエス製薬の普通株式を公開買付けにより取得することを決定したと発表した。

日本ベーリンガーインゲルハイムは既に約60.2%を所有しており、全株の取得を目指す。
TOB価格は710円で、過去6ヶ月間の終値平均に対して43.1%のプレミアムとなる。
 

エスエス製薬の取締役会は株主に対し、本TOBへの応募を推奨することを決議した。

ーーー

エスエス製薬は1765年に現在の東京八重洲で「漢薬本舗美濃屋薬房」として創業した。
1927年に 株式会社瓢簟屋薬房となり、1940年にエスエス製薬に改称した。

1971年に東京証券取引所に上場した。
コスモ信用組合の理事長であった泰道氏のグループが経営を掌握していたが、1995年のコスモ信組の経営破綻後は日本ベーリンガーインゲルハイムが筆頭株主となった。

Boehringer は2000年にエスエス製薬にTOBを実施、持株比率を19.6%から35.9%に引き上げ、系列化に収めた。
金融機関は買い付けに応じなかったが、個人株主による売却が殺到した。
買収先に事前承諾を得ない「非友好的TOB」が成功したのは国内上場企業に対するものとしてはおそらく初めてとされた。

TOBは持ち株比率を3分の1超にするのが目的で、日本の大衆薬市場で強みを持つエスエスとの関係を強化するとともに、他の大手製薬会社による買収を防ぐ狙いがあった。

Boehringerとエスエス製薬はその後、事業連携を拡大し、製品の開発・販売から、生産の統廃合や資材の共同購入に広げた。
エスエス製薬が輸入して充てん・包装していた練り歯磨きをエスエス製薬の富山工場での製造に切り替えたほか、両社の工場間で生産設備の統廃合を進めた。

エスエス製薬は2005年4月に医療用医薬品事業を分割し、久光製薬に譲渡した。
一般用医薬品事業(家庭用医薬品事業)に資源を集中投下し、生活者のニーズにマッチしたセルフメディケーション製品の開発販売に専念することで、日本でのOTCファーマとしての優位性と競争力を高めることとした。

2004年に医薬品等の安定性試験を受託している100%子会社である㈱応用医学研究所をシミックに売却、2005年には韓国で医薬品の製造を行う子会社の海東エスエス製薬をシミックに売却している。また、2006年に富山工場をシミックに売却した。

最近の同社の業績は以下の通り。(百万円、配当は円)

  売上高 営業利益 経常利益 当期純利益 配当
2008/12   48,557 3,219 2,985 790 30
2009/12 47,505 3,948 4,216 1,792 30
増減 -1,052 729 1,231 1,002 0
2010/12 47,800 3,500 3,700 1,600 30

主力はコンシューマーヘルスケア部門で、2009年12月期の売上高は39,950百万円。

製品には、便秘治療剤「スルーラック」、鎮痛薬「イブ」、美容・美肌ビタミン剤「ハイチオール」、ドリンク剤「エスカップ」、かぜ薬「エスタック」などがある。

ーーー

Boehringer 全世界47カ国に41,000人を超える従業員を擁する世界トップ20の製薬会社の一つで、2008年度売上は116億ユーロ。

世界規模でコンシューマーヘルスケアビジネスを展開・成長させており、2008年度売上は11億90百万ユーロで、全世界において市場シェア2.7%を占め、世界第6位にランクしている。

これまで、エスエス製薬との協調体制を強化し、Boehringerにとって2番目に大きな市場である日本におけるビジネスを順調に展開してきた。

個人消費の伸び悩みやOTC医薬品市場での同質化競争・価格競争の激化が進んでいるなか、日本市場において強力なブランド力を有するエスエス製薬を完全子会社化することによって、日本における地位をより一層強化し、発展させることができると考えた。

また、エスエス製薬に対して、Boehringer グループの医療用医薬品に関するスイッチOTCの権利を付与し、情報、医療用医薬品業界のネットワーク等の様々な資産を活用させる機会を与え、エスエス製薬の新製品開発の企画及び開発の早期かつ効率的な実施が可能となる。

そのほか、エスエス製薬の製品の海外市場開拓促進や幅広いシナジー効果を狙うとしている。

ーーー

日本の大手製薬会社では中外製薬がF. Hoffmann-La Roche の子会社となっている。

2001年12月、Rocheと中外製薬は、日本国内における両社の医薬品事業(OTCを含む)の統合を柱とする戦略的アライアンスを締結することで合意に達し、基本契約に調印した。
 ① 中外製薬と日本ロシュの合併(2002年10月1日)
 ②
Rocheによる中外製薬株式の50.1%取得
 ③ 中外製薬の日本における独占的地位と
Roche製品に対する第一選択権
 ④
Rocheの中外製薬製品に対する第一選択権
 ⑤
Rocheの診断薬事業と競合する中外製薬の診断薬事業の中核、米国子会社Gen-Probeのスピンオフによる切り離し

その後、上記契約に基づき、2008年6月に出資比率を上限の59.9%にアップした。

中外製薬はRocheとの戦略的提携により、特に売上高、シェアともに国内第1位であった腎および骨・関節領域はさらに強化され、また、がん領域は提携前の第9位から2008年には第1位にランクアップし、戦略領域内での競争優位性を確保している。
また、がん領域での抗がん剤と支持療法剤の組み合わせ拡大など、領域内のシナジーも拡大し、より幅広いニーズに応えられるようになったとしている。

また、研究部門においても提携による成果が着実に現れているとしている。

 


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国際石油開発帝石(INPEX)は2月11日、世界有数の埋蔵量が見込まれるベネズエラ東部のオリノコ油田Carabobo鉱区開発の国際入札の結果、同社、Chevron、三菱商事および地元企業Suelopetrolからなるコンソーシアムが「プロジェクト3」(Block 2 South, Block 3, Block 5)の開発者に指名されたと発表した。

ベネズエラ国営石油会社(PDVSA)が生産・販売JVの60%を保有し、残り40%をコンソーシアムが保有する。
コンソーシアムの比率は
Chevron 85%Suelopetrol 2.5%、残り12.5%を三菱商事とINPEXが分け合う。(JV比率は2社で5%

生産量は日量40万バレルで、コンソーシアムは政府に5億ドルを支払い、PDVSAに10億ドルを融資する。

直嶋経済産業相は以下の通り述べた。

1月28日行われた入札の結果、国際石油開発帝石及び三菱商事がオリノコ油田Carabobo鉱区の開発者に指名されたことを祝福する。

経済産業省としては、これまでベネズエラ・ボリバル共和国エネルギー石油省との間で、エネルギー協力についての覚書締結やエネルギー協力会合の開催など、ベ ネズエラとのエネルギー協力を推進してきたところである。今般日本企業が油田開発に参画することは、我が国のエネルギー安定供給の確保に貢献するものとして歓迎している。

日本政府としてはこれからも積極的に資源外交を推進していくと共に、本件を契機として、日本とベネズエラとの間のビジネス関係が改善、深化するよう引き続き支援していく所存である。

オリノコ油田はベネズエラのオリノコ川北岸、約5万km2 の広大な地域に帯状に分布する重質油田地帯。
カナダのオイルサンドを凌ぐ非在来型石油資源で、オリノコタールと呼ばれる超重質油を産する。

原始埋蔵量は1.2兆バレルで、そのうち将来的に開発可能なものは2,600~2,700億バレルと言われており、サウジアラビアの在来型の原油埋蔵量にほぼ匹敵する量となる。

オリノコ川流域では1990年代から米ExxonMobilや英BPなど7社が計170億ドル以上を投資し、超重質油から合成石油をつくる技術を確立したが、Hugo Chavez大統領は2007年5月1日、オリノコ油田開発事業の国有化を宣言した。 
国有化の条件として、
PDVSAの持分は最低60%とすることが提示され、政府は少数株主として残留するよう呼びかけたが、同年6月にExxonMobil とConocoPhillipsは撤退を表明した。Exxon Mobil 補償を求めて訴訟を行った。

2008年2月、PDVSAはCarabobo I block の入札を発表した。

日本政府は2008年7月にベネズエラと連携する方針を固め、石油天然ガス・金属鉱物資源機構〈JOGMEC〉がPDVSAとの提携交渉を進めた。

今回の入札はCarabobo鉱区とJunin鉱区で、結果は以下の通り。
中国、ベトナム、マレーシア、インドも進出した。

ほとんどが2013年には生産を開始する。総投資額は800億ドルで、政府は参加企業からボーナスや融資として60ドル程度を受け取る。

JUNIN Block 11は日本のコンソーシアム(石油天然ガス・金属鉱物資源機構〈JOGMEC〉、国際石油開発帝石、三菱商事)が相手だが、今回は発表されなかった。 

... .. 
 は今回発表なし
     開発会社 生産量 政府への
ボーナス支払額
 
PDVSA その他              
JUNIN BLOCK 1   Belarus 国営石油会社) 20万バレル   発表なし
JUNIN BLOCK 2 60% Vietnam's Petrovietnam 40% 20万バレル 5~6億ドル  
JUNIN BLOCK 4 60% China's CNPC 40% 40万バレル 不明  
JUNIN BLOCK 5 60% Eni 40% 24万バレル 6.46億ドル Refinery含む
総投資額 187億ドル
JUNIN BLOCK 6 60% Russia's Rosneft, Gazprom, Lukoil,
TNK-BP, Surgutneftegaz
45万バレル 10億ドル 投資額 100億ドル以上
JUNIN BLOCK 10   Norway's Statoil
 
France's Total
20万バレル   提案拒否
JUNIN BLOCK 11   (日本のJOGMECInpex
 三菱商事)
20万バレル   発表なし
CARABOBO PROJECT 1
(Carabobo Block 1 North

Block 1 Central
60% Spain's Repsol 11%
Malaysia's Petronas 11%
India's ONGC 11%
 
Indian Oil Corp 3.5%
 
Oil India Ltd 3.5%
40万バレル 10.5億ドル  
CARABOBO PROJECT 2         bidなし
CARABOBO PROJECT 3
Carabobo Block 2 South,
Block 3, Block 5
60% Chevron 34%
Venezuela's Suelopetrol 1%
Mitsubishi
/Inpex 5%
40万バレル 5億ドル 10億ドル融資

ーーー

国際石油開発帝石は、1992年7月にベネズエラ中央部陸上のEast Guarico鉱区の100%権益を取得し、油田・ガス田の再活性化事業、新規探鉱及び開発事業を行ってきた。
2006年の国有化で、同社はPDVSAとのJVを設立し、
事業を継続している。
JV契約は2026年まで。

契約地域 権益比率 事業 生産量
Copa Macoya 同社70% PDVSA 30% ガス 日量81百万立方フィート
Guarico Oriental 同社30% PDVSA70% 原油 日量1700バレル

ほかに、MoruyⅡ鉱区でPetrobrasとの50/50JVでガス探鉱を行っている。

ーーー

なお、ベネズエラの国営石油会社(PDVSA)は2008年9月、日本や米国、イタリア、ロシアなど7カ国10社の企業と天然ガス開発や液化、輸送事業Delta Caribe Oriental LNG Projectで協力する覚書を交わした。

    2008/9/24 ベネズエラ石油公社、日米伊露などと天然ガス事業で合意


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韓国公正取引委員会は2月4日、11社の焼酎会社が2度にわたり焼酎の出荷価格を事前に談合、販促活動と景品の条件に合意していたことを確認し、是正命令とともに272億ウオン(約22億円)の課徴金を課した。

業界1位の真露が166.8億ウオンで、他に舞鶴(26.3億ウオン)、大鮮酒造(23.8)、宝海醸造(18.8)、金福酒(14)、そんやん(10.5)など。一部の焼酎は価格差別のために努力した点が認められ、除かれた。

業界側は審決過程で、酒税法に基づく国税庁の行政指導に沿って価格を調整したのを談合と見なすのは不当だとした。

公取委は国税庁の行政指導自体に対する判断は下さなかったが、焼酎会社が行政指導を口実に談合したとし、「政府機関の行政指導を口実に行われる談合行為も決して容認しない」としている。

但し、公取委は当初の審査報告書で2,263億ウォンとしていた課徴金を1/10の272億ウォンに引き下げた。
公取委では、「制裁水準を決定する過程で、焼酎会社が政府の物価安定対策に基づいて値上げ幅を調整しようと努力した点を勘案した」と説明している。

業界1位の真露は焼酎市場のトップの座に君臨してきたが、無理な事業拡張とアジア通貨危機のあおりで1997年に経営破綻した。

麒麟麦酒やアサヒビールが韓国企業と組んで買収に乗り出したが、最終的には2005年にハイトビール(朝鮮麦酒)の傘下となった。

 

ーーー

韓国公取委は昨年12月にLPGカルテルに過去最高となる6,689億ウォン(約506億円)の課徴金を科した。

2009/12/7 韓国のLPGカルテルで過去最高の課徴金

公取委はこのほか、国内外の航空会社による貨物運賃、ガソリンスタンド、焼酎、大学授業料、オンライン音楽サイトなどに談合の疑いがないかどうか、調査を進めていた。

韓国公取委はまた、中国に進出した韓国企業が、中国の独占禁止法による被害を受ける可能性を踏まえ、徹底的な事前準備を進める意向を表明した。

公取委委員長は昨年11月、「建設、造船など一部業種でカルテルが体に染みついた慣行として残っているが、外国の競争当局に発覚すれば課徴金が多額に上る」と警告した。

韓国企業ではこれまで米国で、LGディスプレーの4億ドル(液晶パネル)、サムスン電子の3億ドル(DRAM)など、納めた課徴金は総額1兆8000億ウォン(約1380億円)に上るが、委員長は「公取委が明確な基準を示し、企業に訓練を積ませる機会を与えるのが遅れたため」とし、今後は企業のカルテルに対し、さらに厳しい制裁を加えると同時に、中国進出企業が現地の法律を知らずに制裁を受けることがないよう、企業教育などの対策を講じる方針としている。<p><p><p><p><p><p>HTML clipboard</p></p></p></p></p></p>

日本では経済産業省が1月29日、「競争法コンプライアンス体制に関する研究会報告書 ~国際的な競争法執行強化を踏まえた企業・事業者団体のカルテルに係る対応策~」を公表した。

ーーー

<p><p><p><p><p>HTML clipboard</p></p></p></p></p>

韓国大法院(最高裁)は2月11日、石油精製大手のS-OILが石油価格の談合に絡み、公正取引委員会から受けた是正命令などの取り消しを求めた訴訟で、原告勝訴の判決を言い渡した。

公取委は2007年4月、S-OIL、SK EnergyHyundai OilbankGS CaltexGSの4社が2004年の4-6月に談合して値上げを行ったとして、合計526億ウォン(45.5百万ドル)の課徴金を課した。
SK Energy
が最大の192ウォン、GSが162ウォン、Hyundaiが93ウォン、S-Oil が79億ウォンであった。 

このうち、S-OILは談合を否定、ソウル高裁に処分取り消しを求めた。

ソウル高裁は2008年に談合の詳細な証拠がないとして公取委の処分を取り消した。
公取委は上告したが、今回大法院は同じ理由で高裁の判決を支持、S-OIL
が払った課徴金79億ウォンの返還を命じた。

他3社は公取委に取消を求めたが、公取委は却下、現在、ソウル高裁で審査中。

3社についても同様の結果が出ることが予想され、今後の同様の事件への影響がある可能性がある。

 



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3月決算会社の2009年3Q決算がほぼ出揃った。

営業損益は下記の通り、ほとんどが前年を下回っている。

2008年は上半期は好調であったが(2007年よりは悪化)、3Qに急落した。4Qは更に悪化した。
これに対し、2009年に入り、改善はしたものの、上半期の業績の差が大きく、このような形となった。

同時に発表された年間合計予想では次の通りとなる。(3年対比)

多くの企業が2009年3月期を上回る。前年4Qが非常に悪かったのに対し、本年4Qの業績の回復が貢献するため。
しかし、2008年3月期と対比すると、大幅な減益である。
しかも、本年4Qについては、現在打ち出している石化製品の値上げが実現できるかどうかによる。
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前々年と比較すると、石油化学関連の落ち込みが大きい。電子材料関連は企業(製品)により回復度合いが異なる。

このなかで、三井化学、東ソーの不振が目立つ。
信越化学の営業損益は他社をはるかに上回るが、前々年、前年からの落ち込みは大きい。

(なお、チッソの本年予想には営業損益が未発表のため、経常損益予想を採った)

当期損益予想は以下の通り。

東レ、三井化学、東ソー、帝人、三菱レイヨンが赤字予想である。三菱ケミカルはかろうじてゼロとなる。

帝人の赤字が大きいが、特別損失の異常操業損失、事業構造改善費用(インドネシア繊維子会社譲渡等)、金銭信託の追加拠出等による。
東レは持分法投資損失、三菱レイヨンは為替差損(72億円)の影響が大きい。

ーーー

なお、旭硝子、昭和電工の12月決算は以下の通り。
最悪期の2009年1-3月を含むため、3月決算企業とは差がある。(前年は逆)

旭硝子 (単位:億円、配当:円)  

  売上高 営業損益 経常損益 当期損益  配当
中間 期末
07/12 16,812 1,975 1,879 696 10 10
08/12 14,443 1,540 1,098 392 12 12
09/12  11,482 867 872 200 8 8
前年比 -2,961 -673 -225 -192 -4 -4
10/12予 13,000 1,600 1,500 900 8 8

ガラスは板ガラス、自動車ガラスともに不振。
ディスプレイ部門のフラットパネルディスプレイ用ガラス基板の需要回復が大きい。

昭和電工 (単位:億円、配当:円)  

  売上高 営業損益 経常損益 当期損益  配当
中間 期末
07/12   10,232 767 600 331 0 0
08/12 10,039 268 98 25 0 5
09/12 6,782 -50 -223 -380 0 3
前年比 -3,257 -318 -321 -404 0 -2
10/12予 7,900 300 210 110 0 3

電子・情報はハードディスクの販売減の影響が大きい。
石油化学は原料高の影響が縮小したこと、酢酸の不採算販売からの撤退等で黒字となった。
アルミは前半の販売数量減で赤字となった。

 


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キリンとサントリーは2月8日、経営統合の交渉を終了したと発表した。


経営統合の新聞報道は2009年7月になされたが、2009年初めに両社の社長が東京都内の料亭で昼食を共にし、「どちらからともなく」協力を持ち掛けたのがきっかけだったという。

キリンの中期経営計画(2009年10月26日発表)では、経営統合を進める背景として以下を挙げている。
  ・縮小する日本の酒類・飲料市場における事業基盤の更なる強化
  ・グローバルでの熾烈な競争への対応
  ・社会・環境・消費者等からの要請に応える企業体質の強化

統合により世界市場で欧米勢と互角に戦う力をつけるのが狙いであった。
統合会社は米飲料事業最大手のPepsicoや米総合食品大手のCraft Foodsと肩を並べる。

世界の主な食品メーカー 単位:億ドル
企業名 2008年
売上高
Nestle(スイス) 1,032
Unilever(英・蘭)   563
Pepsico(米)   432
Craft Foods(米)   422
キリン+サントリー   421
Coca Cola(米)   319
Tyson Foods(米)   268
キリン   254
Anheuser-Busch InBev (ベルギー)   211
Danone(仏)   199
サントリー   166
アサヒビール   161
Kellogg(米)   128
味の素   122
 毎日新聞(野村総研資料より) 
 なお、Craft Foods はクロレッツガムのCadbury(英)買収を決めた。

国内酒類・飲料でも圧倒的なシェアを握る。キリンとサントリーの国内ビール類飲料シェアは2位と3位。統合後はシェアで49.6%となり、37.8%で首位のアサヒビールを引き離す。
清涼飲料でもキリンは3位、サントリーが2位で合計31.4%と、20%台後半で首位の日本コカ・コーラグループを上回る。

ーーー

キリンは破談の原因を以下の通り説明している。

当社としては、統合新会社は、公開会社として経営していくことを前提に、経営の独立性・透明性が十分に担保されるべきと考えておりました。しかし、この点につきサントリー社との間で認識の相違があり、このまま統合交渉を継続しても、当社が目指す「グローバルリーディングカンパニー」として、国内外のお客様・従業員・株主をはじめとした全てのステークホルダーから理解・賛同を以って受け入れられる会社の姿を描くことが困難であると判断し、交渉を終了することを決定しました。

会見で社長は、「統合比率は最後の詰めの段階まで行っていない。それ以前に描いている会社の姿で合意できなかった」としている。

サントリーは以下の通り。

当社としては、統合新会社のあるべき姿を検討していくなかで、統合比率をはじめ、キリン社との間に認識の相違があり、今交渉において当社が追い求めている新会社の実現は難しいと判断し、交渉を終了することを決定しました。

社長は、「決裂理由は統合比率だ。最初からうちは50対50をベースにして統合しようということだった。問題はすべて統合比率に集約される」、「サントリーの経営は透明だ。何をもって透明性というのかは分からない。結局、(創業家が)サイレントマジョリティでいてほしいということと、いざとなればモノを言いますよというところの差ではないか」と述べた。

キリンは2月10日、加藤壹康社長が代表権のない会長に退き、三宅占二副社長が社長に昇格する人事を発表した。就任は3月26日の予定。サントリーとの統合交渉を断念したことを機に、人心の一新を図る。

2006年3月に就任した加藤社長は、協和発酵(現・協和発酵キリン)や豪州No.1の乳製品・果汁飲料会社National Foodsの買収(フィリピンのSan Miguelから)など国内外でM&Aを進めた。
2009年のビール類シェアで、9年ぶりに首位の座をアサヒビールから奪回した。

ーーー

問題はサントリーが非上場会社で、株式の89.33%を創業家の鳥井家と佐治家の資産管理会社「寿不動産」が保有することである。   

創業者の次男が佐治家を継いだが、実質的には鳥井一族である。(敬称略、☆は故人)   

寿不動産の株主はサントリー文化財団、サントリー音楽財団、サントリー生物有機科学研究所の3法人と一族19人。
純資産は279億5,400万円。

このため、統合比率がキリン1に対し、サントリーが0.6以上であれば、寿不動産が統合後の新会社で合併や定款変更など会社経営の重要案件について実質的な拒否権を持つ株式3分の1以上を保有することとなる。

昨年1月に大まかな統合条件を探った際の仮の算定比率はキリン1に対して0.78~0.88で、寿不動産が1/3以上を握ることで「約束」をとりつけていたといわれている。

そうであれば、破談の原因として、キリン側に戦術ミスと、根本的な認識誤りがあったと思われる。

戦術ミスというのは、昨年11月下旬にキリン1 対サントリー0.5程度を提示したことである。
これでは寿不動産の新会社の株式は1/3を下回る。サントリー側はキリンが当初の対等の約束を破り、1/3以上という条件で一族をまとめた佐治社長の顔に泥を塗ったと激怒したとされる。

キリンはサントリーの企業価値をもう少し高く見積もっており、寿不動産が1/3強の株主となることを社内で確認しており、交渉のテクニックとして0.5を出したとのことだが、余りにも低すぎ、信頼関係で行われる統合交渉ではまずかったと言わざるを得ない。

その後、キリンは1対0.75程度まで歩み寄ったが、サントリーは1対0.9に固執した。
キリンの姿勢に反発したものと思われる。

もっと大きな問題は寿不動産が1/3超の株主となることの認識である。

両社は初期交渉で「経営へ口出しはしない」との条件で合意していたとされる。しかし、経営の重要事項の拒否権を持つ大株主が完全なSilent Majority で満足する筈がない。

寿不動産に1/3超の出資を認めることは、極論すれば、新会社は寿不動産の子会社となることを意味する。
日常業務には口出ししないとしても、新会社の方向等については大株主として発言するのは当然である。

サントリーは非上場の理由として以下を挙げている。これは鳥井家(寿不動産)の理念に基づく。
酒の醸造には時間がかかり、短期的な利益を要求される株式公開に馴染まない
株主に商品の味を左右されたくない
事業収益を社会、顧客、従業員に還元するという「利益3分主義」を経営に生かし、直接的な利益に結びつかない文化事業、社会貢献事業に積極的に取り組む
(寿不動産株主の3法人:
サントリー文化財団サントリー音楽財団サントリー生物有機科学研究所はこの理念で設立され、配当収入が運営資金となる)

1963年に 業界最後発で参入したビール事業は、2007年まで40年以上も赤字が続いたが、事業を継続し、2008年に「プレミアム・モルツ」のヒットで一躍業界3位に浮上した。

同社は1990年に「青いバラ」の開発に着手、2004年に成功した。
2009年11月に「
SUNTORY blue rose APPLAUSE」を発売。

今回も鳥井家(寿不動産)の理念、考え方に基づく要請が行われた。

その一つが医薬事業の扱いである。

キリンは、2007年10月31日から協和発酵株式の公開買付けを行ない、協和がキリンファーマを完全子会社とした上で、2008年10月1日に協和発酵とキリンファーマは合併し、協和発酵キリンに改称した。

サントリーはキリンに対し、世界の医薬品大手に規模で劣る協和発酵キリンが競争に生き残るのは困難として、統合後数年以内の売却の確約を求めた。

サントリーも医薬部門を持っていたが、巨額の開発費がかかる医薬事業を止めることを決め、2003年1月にサントリー 34%/第一製薬 66% の第一サントリーファーマを設立してサントリーの医薬事業部門が従来行ってきた事業活動の全てを新会社に承継した。

2005年9月に第一製薬の100%子会社となり、第一アスビオファーマに改称した。
現在、第一三共の子会社として、アスビオファーマに改称している。

他方、キリンは医薬を酒類、飲料に続く収益源と位置づけており、意見の一致を見なかった。

サントリーの文化事業、社会貢献事業についても新会社では問題となろう。

これらを見ると、はっきりした理念を持ち、それを通すために非上場を続け、また、それでしっかりした実績を挙げてきたサントリーと、上場会社のキリンの「対等」の統合はそもそも無理筋であったといえる。

寿不動産に完全なSilent Majorityであることを期待したキリン側の認識の誤りである。
この合併が成功するためには、寿不動産の新会社での持株比率を1/3弱にすることをサントリーに呑ませるための案が必要であった。

ーーー

サントリーは2月9日、キリンホールディングスは2月10日に2009年12月期決算を発表した。

付記 参考としてアサヒビール(食品には薬品を含む)、サッポロの決算を追加

  サントリー   キリン   参考 アサヒビール   サッポロ
  百万円 前年比     百万円 前年比     百万円 前年比     百万円 前年比
売上高   1,550,719  102.5   2,278,473 98.9   1,472,468 100.7   387,534 93.5
 (うち酒類) (557,703)     (1,097,694)     (958,155)     (305,495)  
営業利益     83,544  102.8   128,435 88.0   82,777 87.6   12,895 87.8
経常利益     81,822  103.3   144,614 140.3   90,546 93.9   10,725 101.9
当期利益    32,666  101.9   49,172 61.3   47,644 105.8   4,535 59.4
                       
営業損益内訳                      
 飲料・食品    84,219 101.7   7,099 110.4   3,438 134.3   301 136.8
 酒類    20,073 126.6   102,800 93.5   78,879 86.9   8,176 95.0
 医薬品 ー      34,334 121.8   ー      ー   
 不動産事業 ー      ー      ー      7,524 98.8
 その他    4,270 85.3   3,854 21.1   889 88.4   -171 ー 
 全社   -25,018     -19,654     -430     -2,933  
 合計   83,544 102.8   128,435 88.0   82,777 87.6   12,895 87.8
                       
資本金   70,000     102,045     182,531     53,886  
純資産  455,638     1,198,869     577,702     118,590  

サントリーとキリン/アサヒで酒類の営業損益に大きな差があるのは、
原料費の比率が比較的低く、広告宣伝費など固定費の比率が高いため、売上高が大きいほど、営業損益が大きいと思われる。

なお、サントリーは2009年11月に仏飲料メーカー大手 Orangina SchweppesBlackstone GroupLion Capital から3000億円超で買収した。
Orangina Schweppesは、2001年にCadbury Schweppes Oranginaを買収して統合したもので、2006年にBlackstone GroupLion Capitalがそれぞれ50%を買収した。(2008年に現在の社名に変更)

フルーツ炭酸飲料 Oranginaをはじめ、トニックウォーター Schweppesや、果汁飲料OasisTrina等を展開しており、サントリーは、買収により欧州に基盤を築き、欧州事業を一気に拡大する。


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DuPont Danisco Cellulosic Ethanol LLC (DDCE)は25日、テネシー州Vonoreでセルロース系エタノール実証施設の開所式を行った。
同社は
DuPont とデンマークの食品材料メーカー Danisco<p>HTML clipboard</p>Genencor division との50/50JVで、トウモロコシの穂軸やスイッチグラスなどの農業残滓やバイオ作物を原料とするエタノールの商業生産を目指す。

参考 2008/5/9 木くずからバイオディーゼル

同施設では年間25万ガロン(約95万リットル)のエタノール製造が可能だが、狙いは大量生産用の技術を最適化することにある。

テネシー大学のバイオ燃料イニシアティブがセルロース系エタノールを精製するバイオリファイナリーの開発のパートナーとして同社を誘致した。

テネシー大学バイオ燃料イニシアティブは、テネシー大学研究財団所有の営利目的のGenera Energy LLC支援を受けて燃料開発のサプライチェーンを構築している。

ーーー

DDCE20085月にDuPont とデンマークの食品材料メーカー DaniscoGenencor division 50/50JV として設立された。

Daniscoデンマークに本部を置く機能性食品素材メーカーで、40ヶ国以上に9,700名の従業員を有する
製品には、乳化剤、安定剤、酵素、酸化坑止剤、カルチャー、機能性甘味料、機能性素材、食物繊維などがある。

Genencor事業部は業用酵素の開発と製造を担当、世界最大のバイオ技術会社の一つ。
革新的な酵素およびバイオソリューションについて、洗濯用洗剤から輸送燃料におよぶ多種多様な産業による環境への影響を軽減させるために、性能を改良し開発・販売を行っている。

最初の3年間に1億4000万ドルを投資する計画で、まずトウモロコシの茎や芯とサトウキビバガスを原材料とし、将来は、麦わら、様々なエネルギー作物、他のバイオマスを含む多数のリグノセルロース系原料をターゲットとする予定。

統合化されたセルロース系エタノール製造技術システムは以下の通り。

トウモロコシの茎葉部分の前処理
植物の幹からリグニンを分離して、含まれるセルロースが次工程で利用できるようにする。

DuPontが米エネルギー省のNational Renewable Energy Laboratory(NREL)との連携して開発した前処理工程技術を使用。
独自の温和なアルカリ条件プロセスで、他の前処理法よりも低い資本コストを実現した。

   
酵素加水分解プロセス。
セルロース系原料を発酵可能な糖に変換する。

Genencorバイオマスから糖類への高い変換率を可能にする酵素および生産基盤技術を使用。
先駆的な研究プログラムを推進し、酵素にかかるコストを30分の1に低減する強力な酵素複合体を開発、トウモロコシの茎葉部分やサトウキビバガスなどの様々なセルロース系基質を分解する時間、コストおよびフレキシビリティーに関する課題の克服に貢献。

   
DuPontNRELの連携によって開発された独自のEthanologen技術。
糖類を発酵して高い濃度のセルロース系エタノールを生成

エタノール生成細菌ザイモモナス菌(Zymomonas mobilis)に基づくもので、副産物を少量に押えて、原料に含まれた糖類を高効率でエタノールに変換する能力を有する。
   

 


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経済産業省は1月29日、「競争法コンプライアンス体制に関する研究会報告書 ~国際的な競争法執行強化を踏まえた企業・事業者団体のカルテルに係る対応策~」を公表した。

報告書概要  報告書本文

企業活動がグローバル化する一方、欧米等の各国競争法の執行強化が図られている。

経済産業省では、そのような状況を踏まえ、我が国企業及び事業者団体が競争法コンプライアンス体制を整備するにあたって、参考とし得る具体的な取組及び事例を提示するため、「競争法コンプライアンス体制に関する研究会」(座長:根岸哲甲南大学法科大学院教授)を計4回にわたり開催し、これを取りまとめた。

報告書のポイントは以下の通り。

我が国企業が競争法コンプライアンス体制を整備するに当たっては、「違反行為をしない」ことはもちろんのこと、「違反行為をしたと疑われる状況をできるだけ減らす」ことを念頭に置き、特に、以下の取組をすることが重要であると考えられる。

 ①事業者団体活動を含む、競合他社との接触に関するルールの策定・実施
 ②統計情報の提供・利用に関するルールの策定・実施
 ③役職員に対する、競争法違反の危機感を持たせるような研修の実施

また、我が国事業者団体においては、競合他社同士が接触する機会を提供していることから、競争法上のリスクが少なからず存在することを認識した上で、特に以下の取組を行うことが重要であると考えられる。

 ①会合の運営に関するルールの策定・実施
 ②統計情報の収集・管理・提供に関するルールの策定・実施

ーーー

欧米等の各国競争法の執行強化の例として、EUと米国の制裁金事件の上位を挙げている。

欧州委員会が課した制裁金額事件別上位10 件(~09年12月)

順位 事件 制裁金額
(億ユーロ)
企業別順位  億ユーロ
1位 自動車ガラスカルテル事件(2008年)
 ※旭硝子及び日本板硝子現地法人が対象
 他に、
板ガラスカルテル
  13.8 ③Saint-Gobain(仏)  9.0
⑨Pilkington(英)     3.7
 (日本板硝子現地法人)
2位 天然ガス輸入カルテル事件(2009年)   11.1 ④E.on(独)/GDF-Suez(仏) 各社5.5
3位 インテル(米)支配的地位の濫用(2009年)   10.6 ①インテル(米) 10.6
4位 エレベータカルテル事件(2007年)
 ※三菱エレベータ現地法人が対象
   9.9 ⑥ティッセンクルップ(独)4.8
5位 マイクロソフト(米)
 規制当局処分(2004 年3月)の不遵守(2回目)(2009年)
   9.0 ②マイクロソフト(米) 9.0
6位 ビタミンカルテル事件(2001年)
 ※武田薬品工業、第一製薬、エーザイが対象
   7.9 ⑦ロシュ(スイス) 4.6
7位 ガス絶縁開閉設備カルテル事件(2007年)
 ※三菱電機、東芝、日立、富士電気、
   日本AEパワーシステムズが対象
   7.5 ⑧シーメンス(独) 4.0
8位 ろうそくカルテル(パラフィンワックス)事件(2008年)    6.8 ⑩Sasol(独)(南アフリカ) 3.2
9位 合成ゴムカルテル事件(2006年)    5.2  
10位 マイクロソフト(米)
 支配的地位の濫用(2004年)
   5.0 ⑤マイクロソフト(米) 5.0

日本企業順位

1位 YKK(ファスナーカルテル)(2007年)  1.5億ユーロ
2位 三菱電機(ガス絶縁開閉設備カルテル)(2007年)  1.2
3位 旭硝子(自動車用ガラスカルテル)(2008年)  1.1
4位 東芝(ガス絶縁開閉設備カルテル)(2007年)  0.9
5位 旭硝子(建築用板ガラスカルテル)(2007年)  0.7

(出所)欧州委員会ホームページ掲載情報に基づき経済産業省作成。

参考
<p><p><p><p><p>HTML clipboard</p></p></p></p></p>ビタミンカルテル事件(当初は855.2百万ユーロ、2社減額)
 Hoffman-La Roche  462百万ユーロ
 
BASF  296.16→236.8
 Aventis 5.04
 Solvay Pharmaceuticals 9.1
 Merck 9.24
 武田薬品工業 37.05
 エーザイ  13.23
 第一工業製薬  23.4→18

米国でリジンカルテルを契機に摘発された。

ーーー

米司法省が科したカルテル罰金額世界企業上位10件(~09年10月)

順位 企業 罰金額
(億ドル)
日本企業
1位 ロシュ(スイス)(ビタミンカルテル)(1999年)   5.0 ⑤武田薬品工業(1999年) 0.7億ドル
2位 LGディスプレイ(韓)(液晶パネルカルテル)(2009年)   4.0 ②シャープ(2009年)  1.2
3位 エールフランス(仏)KLMロイヤル・ダッチ航空(蘭)
 (航空貨物カルテル)(2008年)
  3.5 ③日本航空(2008年) 1.1
4位 大韓航空(韓)(航空旅客・貨物カルテル)(2007年)   3.0
5位 英国航空(英)(航空旅客・貨物カルテル)(2007年)   3.0
6位 サムスン・エレクトロニクス、サムスン・セミコンダクター(韓)
(DRAM カルテル)(2006年)
  3.0 ④エルピーダメモリ(2006年) 0.8
7位 BASF(独)(ビタミンカルテル)(1999年)   2.3
8位 ハイニックス・セミコンダクター(韓)
 (DRAM カルテル)(2005年)
  1.9
9位 インフォネン・テクノロジー(独)
 (DRAM カルテル)(2004年)
  1.6
10 位 SGLカーボン(独)(黒鉛電極カルテル)(1999年)   1.4 ①三菱商事(2001年) 1.3

(出所)司法省ホームページ掲載情報に基づき経済産業省作成。

参考
ビタミンカルテル

リジンカルテルを契機に摘発された。クエン酸カルテルに関するHoffman-LaRocheなどの調査でビタミンカルテルの存在が分かった。

米・スイス・独・日・加の計11社に総額9億1050万ドルの罰金
 武田薬品  72
万ドル
 エーザイ  40
万ドル
 第一工業製薬 25
万ドル
 Roche 500百万ドル 2008年時点で史上最高
 BASF 225百万ドル
 
Merck 14百万ドル
 
Degussa-Huls 13百万ドル
 
Lonza 10.5百万ドル

武田薬品は司法取引で調味料カルテル(味の素)についても供述し、調味料カルテルについて免責されるとともに、ビタミンカルテルでは法人に対する罰金のみとなった。

<p><p><p><p><p>HTML clipboard</p></p></p></p></p>EUや米国では多額の罰金を科せられたが、これに対して日本の公取委は、2001年4月に独占禁止法第3条(不当な取引制限の禁止)と同第6条(特定の国際協定・契約の禁止)違反の疑いで第一製薬とエーザイに警告を出しただけ。

ーーー

黒鉛電極カルテル 

これも<p><p><p><p><p>HTML clipboard</p></p></p></p></p>リジンカルテルを契機に摘発された。

まず、直接参加社に罰金が課せられた。
 
SGL Carbon AG (Germany) 135百万ドル
  UCAR International Inc. (USA) 110百万ドル
  昭和電工 29百万ドル→32.5百万ドル(裁判官が独自の算式で修正)
 
 東海カーボン 6百万ドル
 
SEC カーボン 4.8百万ドル
 
 日本カーボン 2.5百万ドル
 
Carbide Graphite Group(米) 調査協力で免責

その後、三菱商事に134百万ドルの罰金が課せられた。

当時
50%を出資していた米電極メーカーのUCAR International
から相談を受けたり、会合の場所をつくったりして談合を手助けしたり、昭電、東海、SECの製品をカルテルで決まった価格で販売したとされる。
  http://www.justice.gov/atr/public/press_releases/2001/8186.htm

三菱商事は控訴して争えば裁判が長引き、さらに罰金の金額が膨らむ恐れもあることなどから、支払いに合意した。

このほか、韓国と中国の執行状況の説明もある。

ーーー

問題は罰金額が大きいだけでない。

<p><p><p><p><p>HTML clipboard</p></p></p></p></p>

<p><p>HTML clipboard</p></p>米国の場合、個人に対しても長期の禁固刑と多額の罰金が科せられる。
(日本企業で個人の罰金を会社が負担していたとして問題になったことがある)

上記報告書では、外国人も含めて、違反行為者に対する禁固刑の期間が長期化する傾向にあるとしている。   

米国で外国人に科された禁固刑の平均期間
      2000年~2005年は3年から4.6年
      2006年は6.9年
      2007年は12年にアップ。

マリーンホースカルテルではブリヂストン社員が有罪を認め、2年の禁固刑と8万ドルの罰金を科せられた。

    2008/12/12 マリンホース国際カルテル事件で日本人に有罪判決 

日本人ではダイセルの若い担当者が防カビ剤のソルビン酸価格カルテルで3ヶ月の禁固刑に服したのに次ぐ2人目。

リジンカルテルでは情報提供の代償として、味の素と協和発酵の役員各1名が罰金を払っただけであったが、その後、罰則が強化され、ほとんどの事件で個人が起訴されている。

これまで日本人が2人だけなのは、摘発時点で米国におらず、逮捕されなかったためである。
1980年の日米犯罪人引渡条約では、両国でいずれも処罰の対象となり、両国の法律で死刑、無期懲役、1年以上の拘禁刑に当たる罪の場合は引渡しが可能となっているが、独禁法違反の場合には日本政府は該当せずとし、引渡しは行われない。

但し、米国法では時効の中断状態で、将来、米国に入国すれば逮捕される。米国でなくても、国によっては引渡条約により米国に引き渡される可能性がある。
起訴されている某氏によると、弁護士から「米国(サイパンやグアムも)と英連邦には絶対行くな、香港や中国などもどうなるか分からない」と言われたと。

マリーンカルテルの場合、現地で逮捕されたもの。

ダイセルの場合は若い担当者のため、海外へ行かない訳にはいかず、自ら渡米し、刑に服した。

米国司法省は、独禁法を有効に施行するという司法省の能力を示すものとして、「日本人で最初に服役」と誇らしげにこれを発表している。http://www.usdoj.gov/opa/pr/2004/August/04_at_543.htm

通常は役員が対象で、若い担当者が起訴されることはないが、この場合はチッソ(免責)が詳細な資料を提出し、それにより本人がカルテル実務を取り仕切っていたと判断されたといわれている。

ーーー-

米国、EU、その他諸国の最近の動きについては、公取委ホームページに記載がある。
  http://www.jftc.go.jp/kokusai/kakougoki.html


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INEOSグループは22日、フッ素化学品のINEOS FluorをメキシコのMexichemの子会社Mexichem Fluor に売却することで合意したと発表した。

INEOS Fluorは元はICIの事業(Klea部門)で、INEOSによる買収に伴い20011月に設立された。
(なお、
ICIのフッ素樹脂事業は旭硝子が買収している)

同社は幅広いフッ素化学品を供給している。

KLEAブランドのHFC (hydrofluororcarbons) CFCchlorofluorocarbon:フロン類)の代替品として開発された。
ZEPHEXブランドの高純度HFA (hydrofluoroalkanes) は医薬用噴射剤として開発された。
このほか、フッ素樹脂原料および
HCFC系フルオロカーボンを扱う。

INEOS Fluorは欧州、北米、アジアに製造基地を持ち、従業員は350人。

欧州では英国のRuncorn にプラントを持つ。
ここは世界最初の
HFC 134の商業生産プラント。
2001年にHFC134a HFC125 に、更に2006HFC125 に切り替えた。

米国のルイジアナ州 St Gabriel 工場は最大のHFC 134a 製造基地で、199212月に生産を開始した。

日本の三原工場(イネオスケミカル)は帝人が受託製造しており、
KLEA134aを成長率の高いアジア太平洋市場で販売している。

帝人とICIは1992年に代替フロン「クリー134a」の製造のためICI帝人フロロケミカルを設立し、帝人三原工場内にプラントを建設した。

ICIの本事業売却に伴い、帝人とICIはこのJVの全株式をINEOSに譲渡した。

INEOSは本事業について、利益は挙げているが、大規模石油化学に注力する同グループの主要部分ではないとしている。

同社は現在、再建中で、Grangemouth 製油所売却の交渉を続けている。

2009/7/20 Ineos、75億ユーロの借入契約条件変更に成功 

ーーー

Mexichem 1998年にQuímica Pennwalt Polímeros de Méxicoが合併して設立された。
フランスの
Elf Atochem とメキシコのGrupo Empresarial Privado Mexicanoが共同で所有したが、後者は1999年にCamesa Groupと合併し、2003年にTotalElf Atochem)の持株を買収し、メインの株主となった。

現在の同社の事業はビニルチェーンとフッ素チェーンの2つに分かれている。

1)ビニルチェーン 現在ラテンアメリカ最大の塩ビ樹脂、コンパウンド、塩ビパイプメーカー。

同社は2004年にメキシコ最大の塩ビレジン、コンパウンドメーカーのPrimexを買収した。
2006年に米国の塩ビコンパウンドメーカーBayshore Groupを買収。
2007年にはコロンビアの塩ビメーカーPETCOを買収、また、コロンビア最大の塩ビコンパウンドメーカーGeon Polímeros Andinosの株の50%を買収した。

現在の体制(子会社)は以下の通り。

 ・Unión Minera del Sur
   地下のソルトドームからの塩水から塩を生産

 ・
Mexichem Derivados
      Coatzacoalcos Plant:塩素ガス、ソーダ、次亜塩素酸ソーダ
   
Santa Clara Plant:ソーダ、次亜塩素酸ソーダ、塩酸
   
El Salto Plant:ソーダ、次亜塩素酸ソーダ、塩酸

 ・Mexichem Resinas Vinílicas
      PVC(サス 650千トン、エマルジョン 75千トン、特殊品 30千トン)

 ・Petroquímica Colombiana
      PVC 400千トン

 ・Mexichem Colombia
   塩素系製品

 ・Mexichem Compuestos
   
Altamira plant: コンパウンド 60千トン
   
Tlaxcala Plant:コンパウンド 12千トン

 ・Bayshore (New Jersey, U.S.A.)
      PVCコンパウンド 20千トン

 ・Geon Andina Colombia
   
PVCPE、その他のコンパウンド 50千トン

 ・Amanco
   水道、電気、ガス用塩ビパイプ・継手、その他

2)フッ素チェーン

Mexichem2004年にQuímica Flúor を買収し、世界最大の蛍石埋蔵量を誇るCompania Minera Las Cuevasと統合してMexichem Fluorとし、フッ化水素酸の世界最大の垂直統合メーカーとなった。

 ・Mexichem Fluor - San Luis Potosí:
    世界最大の蛍石メーカー
    能力は
metallurgic gravel 350千トン、acid-grade concentrates280千トン
    北米、南米、欧州、日本に輸出

 ・Mexichem Flúor - Matamoros
    世界第二位のフッ化水素酸メーカー
    能力 
95千トン
    
98%を米国に輸出  


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シェルとブラジル最大砂糖・エタノール生産会社のCosan S.A.21日、ブラジルでエタノール、砂糖の生産と輸送燃料の供給、小売のための約120億ドルのJVを設立する覚書に調印したと発表した。
今後、実現に向け、交渉を続ける。

両社はJVに下記を拠出する。

Cosan  Shell
サトウキビ圧搾設備

エタノール生産設備(現在20億リットル)

Co-generation(既存7基、建設中2基、建設予定3基)

ブラジルのガソリン流通施設

Ethanol 物流施設

エタノール商社の株式

借入金25億ドル

(潤滑油事業は含まず)

ブラジルのガソリン流通施設(航空燃料を含む)

Iogen Energy(セルロース系エタノール専門のバイオ企業)の50%持分

Codexis (バイオ触媒技術の開発会社)の14.7%の持分

現金 16.25億ドル(2年間で拠出)

(潤滑油事業は含まず)

JV はバイオエタノール年産能力20億リットルからスタートし、170億リットルを目指す。
更に、
Iogen EnergyCodexis の持分を含めることにより、次世代のバイオ燃料技術を確保する。
これにより、
JVはブラジルの燃料小売市場で主導的地位を占め、将来の発展を期す。

Cosan S.A.1936年設立で、ブラジルに23の製造設備を有している。

同社は砂糖とエタノールのブラジル最大のメーカーで、また、サトウキビの絞りかすを元にした発電でも世界最大である。
最近は農業用地取得と燃料の流通に乗り出し、再生可能エネルギーでの最初のフルの垂直統合メーカーとなった。

2008年には826百万ドルを投じて、Esso Brazilを買収、ExxonMobilブランドのSS(約1,500箇所)、ブラジル内主要空港の航空燃料販売拠点を入手、ブラジル第5位の燃料販売会社となった。

Iogen 1970年代に設立されたカナダのアルコールメーカーで、Shell Goldman SachsPetro-Canada、カナダ政府が出資しており、シェルと技術面で提携している。カナダ政府の諸機関とも提携している。
同社はセルロースを分解する高性能の酵素を使用し、麦わらを原料に1日
50トンのエタノールを生産しており、シェルと組んでカナダで世界で最初の商業生産プラント建設を計画している。

Codexis(米国)は2002年に設立されたクリーン・テクノロジーのサプライヤーで、酵素や微生物といった工業用生体触媒の開発を行なっている。
エネルギー産業においては次世代のバイオ燃料の実現に、製薬産業においてはヒト用治療薬の製造工程の費用対効果を向上させることを目的として、同社の技術が利用されている。

CodexisにはShellのほか、Bio*One CapitalChevron Technology VenturesCMEA CapitalGE EnergyPfizerなどが出資している。

同社は2009年4月、Codex(TM)生体触媒パネルの発売により日本の医薬品市場に参入することを発表した。
Codexパネルは生産性の向上とコストの低減とを目的とした製薬企業向けの製品で、同社独自の受注生産型生体触媒は製造工程の短縮、コスト削減、クリーン化を支援し、それによりヒト用治療薬の生産を促進する。

ShellCodexis は20093、次世代バイオ燃料の商業生産を促進するため、新しい触媒を開発する契約を締結した。
契約の一環として、
Codexis Shell 及びIogen Energyと密接に協力し、Iogenのセルロース系エタノール生産に使われる酵素の効率を高める。

 


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TDKは2月1日、東京国税局の移転価格税制に基づく更正処分についての審査請求に関し、国税不服審判所長から裁決書を受領したと発表した。

不服審判所は約141億円の処分を取り消し、地方税や還付加算金を含め約94億円が還付される見込みで、同社は「当社の主張がほぼ認められた」としている。

同社は2005年6月、東京国税局から、1999年3月期から2003年3月期までの5 事業年度について、同社と同社海外子会社との間の取引の価格が独立企業間価格と異なるという判断により、移転価格税制に基づく更正処分の通知を受領した。

東京本社から香港やフィリピンの子会社にパソコンなどに使われる電子部品の材料を輸出していたが、この取引について国税局は、本社が本来得るべき収益を海外子会社に移していたと認定した。

更正の結果による所得増差額
は約213億円で、追徴税額は法人税、事業税及び住民税(本税及び付帯税を含む)で合計約120億円と試算された。

これに対し同社は、海外子会社との間の取引価格(移転価格)に関しては、第三者との取引価格を基準に取引段階、取引規模、市場、その他の差異を考慮した独立企業間価格の設定を行っており、これまで一貫して移転価格税制に真摯に対応し、適正な申告、納税を行ってきたとし、更正処分を納得のいくものではないとして、同年8月に異議申立書を提出した。

その後2年間にわたり口頭意見陳述の場を通じ、同社の主張の正当性を訴えたところ、2007年6月に国税局から原処分の一部、30億73百万円を取り消す異議決定書を受領した。地方税等も含めた納付済みの法人税等追徴税額のうち、16億87百万円が還付された。

しかし同社は、これをなお不服とし、残りの部分の全額の取り消しを求める審査請求書を東京国税不服審判所に対し提出した。

今回の裁決で、当初に指摘を受けた所得差額の大半が取り消されたことになる。

過去には、日興コーディアルグループの子会社が2004年に債券販売に絡んで追徴課税されたことについての審査請求で、国税不服審判所が追徴税約99億円を取り消した例がある。

ーーー

移転価格税制では独立企業間の価格はまず、「伝統的な取引基準法」で検討され、それが適用できない場合には「その他の方法」で検討する。

① 伝統的な取引基準法

 ・独立価格比準法(CUP法)
   同種製品の独立企業間(日本→海外)の取引価格を検討
   (比較可能性の高い取引の選定が困難)

 ・再販売価格基準法(RP法)
   米国の比較可能な同業の財務データに基づいて販売会社がどの程度の売上利益率を計上しているかを検討
   (取扱製品の類似性が厳格に要求され、比較可能な同業の財務データの取得は困難) 

 ・原価基準法(CP法)
    日本の比較可能な同業の財務データに基づいて製造原価に対してどの程度利益の上乗せをしているかを検討
    (比較可能な同業の
売上総利益データの取得は困難)

② その他の方法
 ・利益分割法(PS法)
    連結ベースでの営業利益がどのような割合で日本本社ならびに米国販売子会社で分けられるかを検討

 ・取引単位営業利益法(TNMM法 平成16年度税制改正により導入)
    再販売価格基準法が売上総利益を見るため製品の類似性が要求されるが、こちらは
営業利益率を検
    (類似した子会社機能で類似した業界であれば、同種製品でなくとも営業利益率はほぼ一定という経済仮説)

ーーー

過去の例は以下の通り。前3者はまだ決着していない。

2006/6/29 武田薬品、移転価格税制に基づく更正 

2008/2/7 信越化学の移転価格課税 

2008/5/1 ホンダの中国四輪車事業の移転価格税制問題

2008/12/4 三菱商事と三井物産の移転価格税制問題、解決

 


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ダウは昨年7月にスチレン系事業の売却のため、売却対象の事業をまとめ、Styron, Inc と称する子会社にする考えを明らかにした。

CEOAndrew Liverisは、それにはSMPSABSSANポリカーボネートが含まれ、売却額を1020億ドルとみていると述べた。
同社は
2007年にChevron PhillipsとのSM/PSの50/50JVAmericas Styrenicsを設立し、米国と南米のPS工場を拠出したが、この持分も売却対象に含める。

これに対して、 Bain CapitalTPG Capital LPApollo Management LPRhoneどの投資会社が手を挙げた。
報道によると、韓国のロッテグループもこれに関心を示してる。

ダウは111日に、買い手候補をしぼるため、各社に買収の意向の確認を求めた。その結果、候補先にdue diligence のために資料を開示しているといわれている。第1四半期中の売却を狙っている。

なお、CEOAndrew Liverisは2月2日の第4四半期決算発表のインタビューで質問に答え、塩素/EDC/VCMについてもAsset Light戦略(=PVCメーカーとのJV)を検討する意向を明らかにした。発言は以下の通り。

ダウは長期的にはEDC/VCMを外販しない。信越とのパートナーシップは2011年(信越のルイジアナ州のVCM/PVC新工場の2期完成のことか?)には明らかに終了する。

ダウにはユーティリティ、インフラ、原料ガスなど、強みがある。
塩素の多くは、同じ立地にある機能性製品の事業に使用される。
しかし、クロルアルカリは資本集約的事業で、ダウの大規模設備は有利であり、PVC業界とのパートナーシップも探求する。塩素でもAsset Light戦略を行う積もりだ。

EO/EGはJV化を実施済みで、 Styrenicsも設立した。間もなくStyron売却する
PE、エチレンも現在、パートナー3候補とJVを交渉している。急がずじっくりやる。塩素はその次だ。

* PE、エチレン等については、噂では、クウェートのPetrochemicals Industries (PIC)に代わるダウの新しい提携先として、SABIC、Oman OilSaudi ArmacoAbu Dhabi's International Petroleum Investment が挙がっている。    

2009/1/7 ダウ、「変身戦略」を続行

ーーー

BASFは20077月、スチレン事業一部の「戦略的な選択肢」を検討していることを発表した。
売却対象は、
SMPSABSSBS (スチレンブタジエンスチレンブロック共重合体)と、それらのコポリマー。
利益率が低く、原料の動向に左右されるコモディティからの離脱を狙った。

その後、売却準備を続けてきたが、全くまとまらなかった。

2008/8/20 BASF、スチレン系事業の売却準備 進める

ここにきて状況が変わってきた。投資会社に事業買収の動きが出てきた。

BASFではダウのやり方を真似しようとしている。

同社の売却対象事業は売上高が30億ユーロ(42億ドル)で、従業員は1600人。
売却高は
10億ユーロから15億ユーロになるとみられている。


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Sinopec子会社の鎮海煉油化工(ZRCCZhenhai Refining & Chemical Co.)は2月10日、浙江省寧波市の鎮海で新しいポリプロ工場をスタートさせ、オンスペックとなった。
能力は30万トンで、2007年に建設を開始し、昨年12月に設備が完成した。製造技術と触媒は
Sinopecのもの。

同社は年産100万トンのエチレンコンプレックスを建設中で、エチレン、プロピレンと誘導品は3月終わりか4月初めにスタートする予定。

ZRCCはシノペックの製油所の一つで、原油処理能力は23百万トンあり、年産60万トンの尿素、100万トンのBTX、20万トンのPPを持っている。



既存のPPは製油所から原料プロピレンを得ており、エチレンコンプレックスがスタートするまでは既存PP工場を停止し、そのプロピレンで新しいPP工場を稼動させる。

コンプレックス完成後のPP能力は合計50万トンとなる。

中国は2009年に155万トンのプロピレン、412万トンのPPを輸入している。

ーーー

本プロジェクトは当初、エチレン60万トンで計画、ARCO と交渉したが、1999年に交渉は終了した。
2000年11月に相手をBPアモコに変更したが、まとまらなかった。

PX(450千トン)とPP(200千トン)を先行実施し、2003年末に完成させた。

2004年10月にZRCCは国家発展改革委員会(NDRC)からエチレン80万トンの承認を得た。
その後、100万トンに変更、2006年3月に最終承認を得た。

ZRCCのエチレンコンプレックスの誘導品の能力は以下の通り。(単位:千トン)

  既存 新設 技術
エチレン    1,000  
LLDPE     450 Unipol
PP   200   300 Sinopec
EO/MEG     650 Dow
BTX  1,000   600  
PX   450   Axens (IFP group)
エチルベンゼン     650  
MTBE      110  
Butene-1      40  
Butadiene     160  
SM(JV)     620 Lyondell  SM/PO併産
PO (JV)     285 Lyondell  SM/PO併産
PG (JV)     100 Lyondell
尿素   600    

ZRCCLyondell 20074月に50/50製造JVNingbo ZRCC Lyondell Chemical Company を設立した。
両社は
200911月にこれら製品の共同販売のため、販売JVのNingbo ZRCC Lyondell Chemical Marketing Companyの設立式典を行った。


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米国の石油会社Sunocoは2月1日、子会社Sunoco ChemicalsのPP事業をブラジルのBraskemに売却する契約を締結したと発表した。現金350百万ドルでの売却で、必要な承認を得て、3月末までに売却を完了する。

対象プラントはペンシルベニア州Marcus Hook、テキサス州La Porte、ウエストバージニア州Nealにある3つで、合計能力は95万トン、米国全体のPP能力の約13%を占める。PittsburghにあるR&Dセンターも売却する。
なお、Sunocoは昨年春にテキサス州Bayportの能力18万トンの工場を閉鎖している。

このうち、La PorteとNealは同社が2000年に三菱商事から買収した旧Aristech Chemical のプラント。
Marcus Hookは元はSunoco とBAR-L のJVの Epsilon Products のプラント。
閉鎖したBayportは2003年にEquistar Chemicals(その後Lyondell と合併、現在はLyondellBasell)から買収したプラント。

Aristech Chemical 化学品(フェノール、アセトン他)、ポリマー製品(ポリプロピレン他)の製造販売を行っていた。

1989年にHuntsmanAristech の買収を計画した。
Aristech
はこれを拒否、一時は住友化学にもPPを分離してJVにする 提案もしたが、1990年に三菱商事が買収提案を行い、Huntsmanが買収を諦めたため、三菱商事による買収が確定した。買収額は850百万ドルだが借入金の引継ぎなどをいれると10億ドル以上となるといわれた。

当初同社には三菱化成、三菱油化、三菱瓦斯化学、三菱レーヨンが各4.48%出資して三菱グループ総力を挙げて取り組む姿勢を見せたが、その後、 三菱商事100%となった。

三菱商事は石油化学品事業の戦略において、北米の橋頭堡として位置づけてきたが、原料価格の上昇を製品価格に転嫁しきれず、採算が大幅に悪化し、売却した。

Sunocoは投資に見合う収益を上げられない事業売却により、売却資金を戦略分野に投資するとしている。
今回の売却で2億ドル弱の損失を計上する。

Sunoco は200812月にアナリスト説明会を開催したが、その中で、能力で北米3位のPP、北米1位のフェノールを含む化学品部門の売却を考えていることを明らかにしている。

2008/12/19 Sunoco化学品部門の売却を検討 

Sunoco ChemicalsはPPのほか、フェノール、アセトン、BTX、シクロヘキサン、ビスフェノールAなどを生産しているが、これらは今回は売却しない。

同社は2004年に無水フタル酸、オキソ、エステル、2-エチルヘキサノールなどの可塑剤事業をBASFに売却している。

Sunocoは独立系では最大の精油メーカーで、精油能力は日量675千バレル。ほかに、米国で年産367万トンの製鉄用コークス設備を持ち、ブラジルにも170万トンのコークス設備を持っている。

ーーー

Braskemは、この買収は世界最大の市場での今後の成長の基地となり、MexicoVenezuelaPeruでの新規計画と合わせグローバリゼーション戦略を補完するものになるとしている。

2009/11/17 Braskem、メキシコでProject Ethylene XXI を実施

2007/12/20 Braskem Venezuela 国営Pequiven、石化JV設立

2008/5/28  Braskem, Petrobras PetroPeru がペルーで石化計画

Braskemはこのたび、Petrobrasの石油化学部門と統合、PP能力を197万トンとしている。
(PEは304万トン、PVCは51万トン)

2010/1/25 BraskemPetrobrasの石油化学事業統合


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2009年の中国の輸入統計が発表された。

2008年は一部を除き前年を下回ったが、2009年は軒並み大きく増加している。
PE、PPはいずれも過去最高となった。
ABSは過去最高の2007年(2,173千トン)とほぼ同じ2,168千トンとなった。

PVCも2001年(1,916千トン)、2003年(1,759千トン)に次ぐ史上3位で、2004年以降の最高である。

輸入数量の大幅増加は「家電下郷」「汽車下郷」などの景気刺激策によるものと思われる。

そのなかで、PSのみ前年比マイナスで、数量も913千トンと、この10年で初めて100万トンを下回った。

下の表(単位:千トン)は各樹脂の主要輸入元の数量だが、重要な点がいくつかある。

  LD LL HD PP PS ABS   PVC
日本 118
(9%)
145
(7%)
184
(5%)
269
(6%)
31
(3%)
94
(4%)
408
(24%)
韓国 154 299 859 1,115 147 734 140
台湾 30 93 290 562 294 1,014 353
USA 97 318 496 493 3 13 303
サウジ 67 382 385 441 1 2 0
シンガポール 57 314 111 190 60 2 0
イラン 103 56 342 41 0 8 0
その他 724 593 1,191 1,050 377 301 511
合計 1,349 2,201 3,859 4,162 913 2,168 1,715
   
1) 日本からの輸入量が非常に少ない。
上の表の%は全輸入量に対する日本品の比率だが、PVCを除き、非常に少ない。
   
2) 韓国、台湾からの輸入がかなり多い。
この2国は生産量のかなりの部分を中国向けに依存している。
今後、中国の輸入が減少した場合、存亡の危機となり、日本に流入する可能性もある。
   
3) 米国品の急増
2009年に米国品が急増した。米国内の需要の減少を受け、中国に輸出した。
   
4) イラン品の流入
  これまでほとんどなかったが、2009年にPE、PPなどの大量輸出を行った。
イランも石油化学増設を続けている。
   
5) 上の表のほか、LDPEでロシア、カタール、PPでインド、ブラジルなどからの輸入が増えている。

シンガポールやサウジも石化の大増設を行っている。
世界中が中国市場を狙っており、競争の激化による価格下落が懸念される。
   
6) 中国での景気刺激策終了による需要の減少、大規模コンプレックス完成による生産の増加で輸入が減少した場合、大混乱が懸念される。
   

 


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1月28日の参院本会議で7兆2千億円規模の追加経済対策を盛り込んだ2009年度第2次補正予算が可決、成立した。

2次補正予算は、国が休業手当を補てんする雇用調整助成金の支給要件緩和や、省エネ対策を施した住宅の新築や改築などを対象にした「住宅版エコポイント」制度創設、中小企業の資金繰り支援策などを盛り込んだ。

ーーー

2009年12月8日、「明日の安心と成長のための緊急経済対策」が閣議決定され、「住宅版エコポイント制度の創設」が盛り込まれた。

「住宅版エコポイント制度」は、国土交通省、経済産業省、環境省の三省合同事業として実施される。 

1.エコポイントの発行対象となる工事の期間

  対象開始 対象終了
エコリフォーム 2010/1/1以降着工、2010/1/28以降に工事完了、引渡 2010/12/31着工
エコ住宅の新築 2009/12/8以降着工、2010/1/28以降に工事完了、引渡し 2010/12/31着工

 2009/12/8 「明日の安心と成長のための緊急経済対策」の閣議決定
  2010/1/28 平成21年度第2次補正予算の成立

-

2.エコポイントの発行対象及び発行ポイント数

 
持家・借家、一戸建ての住宅・共同住宅等の別によらず、対象

 国からの補助を受けて窓や外壁等の断熱工事を行っている場合は対象外
 (高効率給湯器や太陽光発電設備等はポイント対象工事でないため、
  これらの補助を受けていても、エコポイント対象)

-

エコリフォーム
窓の断熱改修
(省エネ断熱基準適合)
1箇所当たりポイント
内窓設置
外窓交換
ガラス交換
2.8m2以上  18,000P 1.4m2以上  7,000P
1.6~2.8m2  12,000P 0.8~1.4m2  4,000P
0.2~1.6m2   7,000P 0.1~0.8m2  2,000P
外壁、屋根・天井又は床の断熱改修
 断熱性能が確認された断熱材
 (ノンフロン)を使用
外壁  100,000P
屋根・天井   30,000P
  50,000P
住宅区分、部位、断熱材ごとに最低使用量あり
バリアフリー改修

上記いずれかとの一体工事のみ
(これのみでは対象外)
手すり設置
 浴室、便所、洗面所、
 居室、廊下階段
それぞれの箇所数にかかわらず、
各 5,000P
段差解消
 出入り口、浴室、
 屋内
それぞれの箇所数にかかわらず、
各 5,000P
廊下幅等の拡張
 通路幅、出入り口幅
それぞれの箇所数にかかわらず、
各 25,000P
1戸あたり限度 50,000P
エコリフォーム限度額 1戸当たり 300,000ポイント
エコ住宅の新築 発行対象 
  A 
省エネ法に基づくトップランナー基準相当の住宅   
    登録住宅性能評価機関等の第三者機関による証明 要

  B 省エネ基準を満たす外壁、窓等を有する木造住宅
-
発行エコポイント数  1戸あたり300,000ポイント

-

3.エコポイントの交換

ポイントの交換対象

  ・省エネ・環境配慮に優れた商品

 ・全国で使える商品券・プリペイドカード

  ・地域振興に資するもの(地域商品券、地域産品)

 ・環境寄附

 ・エコリフォームの即時交換
当該エコリフォームを行う工事施工者が追加的に実施する工事の費用に充当できる

 ・エコ住宅の新築の即時交換
当該新築工事を行う工事施工者が追加的に実施する工事の費用に充当できる

この住宅版エコポイントについては、家電と異なり、住宅新築増には余り効果はないとの見方がある。
家電の還元率は5~10%であったが、住宅は限度が30万ポイント(30万円)で、新築が2000万円とすると1.5%に過ぎない。

リフォームに関しては、マンションなどでは居住者全体の賛成が必要で、短期間での実施は難しいと見られる。

ーーー

第2次補正予算の追加経済対策には、家電エコポイントを2010年12月末まで、エコカー補助金を2010年9月末まで延長することが盛り込まれている。

家電エコポイントは2009年5月15日から制度がスタート、2010年3月までの予定であった。

電子情報技術産業協会が1月26日発表した2009年の薄型テレビの国内出荷台数は、前年比40.4%増の13,626千台となり、過去最高を更新した。地上デジタル放送への完全移行を控えた買い替え需要に加え、政府のエコポイント制度による消費刺激が寄与した。

今回の延長に際し、省エネ目標基準値を2012年度の数値に変更し、エコポイントの対象となるテレビは、より省エネ性能の高い製品に限定する。このため、薄型テレビの50%近くがエコポイント対象外になるとされている。

なお、省エネ効果の高いLED電球、電球形蛍光灯、充電式ニッケル水素電池などを即時交換対象商品として、商品交換を促進する。

エコカー補助金は2009年4月10日から2010年3月31日の新規登録車が対象であったが、これを2010年9月末まで延長する。


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