2013年9月アーカイブ

東京電力は9月27日未明に多核種除去装置「ALPS」の1基(C系列)の試験運転を再開した。今後、定期的に点検を実施し、対策の効果を確認する。

残りの2基も11月までに稼働させる。

東京電力は9月28日、「ALPS」で、ポンプの一部に不具合が生じたため、汚染水処理を停止したと発表した。
27日夜に廃液を送り出すポンプから、規定通りの流量が出ていないことが判明した。

東電は9月29日、不具合の原因は、タンク内に置き忘れたゴム製シートが排水口をふさいだためと発表した。
30日に処理を再開した。

付記 10月4日、ALPSで警報が鳴り、処理を中断。作業ミスと判明、夕刻再開。

 ーーー

安倍首相は9月19日、福島第一原発を視察、東京電力に対して3点を要請、東電は同日、これへの対応を発表した。
 

首相要請 東電対応
廃炉に向けた予算確保 これまでに手当てした約1兆円に加え、コストダウンや投資抑制により、今年度から10年間の総額として更に1兆円を確保。
期限を決めてタンク内の汚染水を浄化 多核種除去装置のさらなる増強も含め、2014年度中に全ての汚染水の浄化を完了で きるよう取り組む。
事故対処に集中するため 5、6号機を廃炉 年末までに取り扱いを判断

5、6号機は1ー4号機と離れている。

東日本大震災時に定期検査中であった。

外部電源は失ったが、6号機のディーゼル発電機1基のみ津波被害を免れ、これを使って5号機の燃料も冷却、ともに炉心溶融などの事故に至らなかった。


東電の対応のうち、 「2014年度中に全ての汚染水の浄化を完了」というのには驚く。


9月26日付の毎日新聞(「3.11後のサイエンス」)は概要以下の通り報じている。

今月半ば、汚染水対策に追われる現場を視察した米原子力規制委員会(NRC)の元委員長デール・クラインは記者会見で 「福島第1原発の水管理には、少なくとも今後10年はかかるでしょう」 と述べた。

そんな困難な実情を聞いていただけに、広瀬直己社長の言葉「2014年度中に浄化を完了する」に驚いた。いったいどういう計算に基づいているのだろう。

東電広報に聞くと、「試算」の中身は以下の通り。

▽多核種除去装置「ALPS」(250トン/日x3系統)を2013年9月末から順次稼働
▽ALPS増設(250トン/日x3系統) 2014年9月末から稼働
▽新設高性能の除去装置(政府が資金投入、500トン/日)を2014年9月末から稼働

▽「地下水バイパス」と井戸からの地下水くみ上げにより2014年10月に流入量を1日当たり400トンから250トンに減らす。


これから地下水やトリチウム水の「海洋放出」が受け入れられるかどうか、という重要な課題に直面する。
これを「浄化完了」といった聞こえのいい言葉だけで乗り切れるとは思えない。


東電の前提で試算すると以下の通りとなる。

        2013/10 ~2015/3の1年半

    トン  
要処理量 タンク内汚染水     350,000 現状
流入量 1年間 400t/d 146,000
半年間 250t/d  45,750 2014/10以降、地下水バイパス等で減少
合計 191,750  
要処理量 合計 541,750  
 
処理 可能量 ALPS Ⅰ   750t/d 371,250 年間330日稼働(仮定)、1年半
ALPS Ⅱ   750t/d 123,750 半年稼働
(小計) (495,000)  
新型除去装置 500t/d 82,500 半年稼働
合計処理可能量 577,500  

この通りなら、2014年度中(2015年3月末まで)に「全ての汚染水の浄化」が完了することとなる。

但し、実際には以下の問題がある。

1) ALPSが計画通り動くのか、年間稼働日数は?

設備は2012年10月に完成したが、原子力規制委員会による安全審査や追加の安全対策に約5カ月間を要し、3系統のうち、A系で2013年3月下旬から試運転が行われた。
設備や運用面で大きな問題がなかったため、残る2つの系統についても、6月中旬以降、順次、試運転を行う予定であったが、6月15日に、試験運転していたA系でタンクの腐食による水漏れトラブルが発生、3系列ともに停止した。

試運転中の実績は報告されていないが、修理その他も考慮して、実際に年間でどの程度の処理が出来るのだろうか。

東電幹部によると、 「当初、本店はALPSを使えば、汚染水の放射性物質を除去して海に放出できるので、『タンクは必要なくなる』と豪語していた」という。

過信は禁物である。

2)新型除去装置 は具体案はこれからであり、この通り運用できるかどうかは全く分からない。

3)要処理汚染水の量はもっと多い。

1日約1,000トンの地下水が流入 地下水バイパスで海に放流し、流入量を減らす。
このうち約400トンが建屋に流入 ・凍土方式遮水壁で建屋への流入を防止
・既存の汚染水をサブドレンで汲み上げ
残りのうちの1日300トンがトレンチ内の汚染源に触れて、
汚染水として海に流出
(これの処理については東電は触れず)


現在、要処理としているのは建屋に流入する日量400トンである。
地下水バイパス等で減らそうとしている日量150トンは、日量 1,000トンの地下水であり、
汲上分がそのまま建屋への流入減につながるとは思えない。

また、これ以外に汚染水として海に流出しているのが日量 300トンあり、本来はこれも処理する必要がある。

社民党によると、2011年4月に2号機の東側から基準値の2000万倍という超高濃度汚染水約520トンが海に流れ出た際に、ガラス固化材などで流出を止めた原子炉建屋と海をつなぐトレンチ(排水溝)にも約 5,000トンの超高濃度の汚染水が残されていると推測されている。

4)さらに湾内のシルトフェンスで囲った汚染水の処理 がある。

政府は、(完全ではないが)シルトフェンスで汚染水の流出は遮断されているとしている。

現在、遮水壁をつくって、埋め立てる工事を行っているが、この部分の汚染水の処理も必要である。


 

5)ALPS処理水

ALPSでは汚染水に含まれる63種類の放射性物質のうち、62種類を基準値以下まで除去できるとしているが、トリチウムは除去できない。

政府と東電はこれを地下水で薄めて海に放出する方針だが、国内外の了承を取り付けられるのか?

参考  2013/9/7 福島原発 汚染水対策 

 

以上を考えると、要処理量はもっと増える可能性があり、処理量はもっと減る可能性がある。
処理水の海洋放出がもたつけば、処理水そのものを保管することが必要となる。

この状況で、「2014年度中に全ての汚染水の浄化を完了」などというのは無責任である。
首相の五輪招致時の発言と合わせ、国際公約と見なされては大変である。

ーーー

経産省は9月20日、国内外から汚染水対策に関する技術提案を募集した。

9月10日に開催された第1回廃炉・汚染水対策関係閣僚等会議において、汚染水問題への具体的な対応を図るため、国内外の叡智を結集するためのチームを立ち上げ、広く対応策を募集し、寄せられた対応策について「汚染水処理対策委員会」を中心に精査していくことを決定した。

汚染水問題への対応として、以下の6分野について技術提案を募集する。
 1. 汚染水貯留
 2. 汚染水処理
 3. 港湾内の海水の浄化
 4. 建屋内の汚染水管理
 5. 地下水流入抑制の敷地管理
 6. 地下水等の挙動把握

もっと早く周知をあつめるべきであった。





Ajinomoto North America は9月16日、中国とインドネシア原産のグルタミン酸ナトリウム(monosodium glutamate:MSG)に対して反ダンピング調査と反補助金調査を発動するよう、米商務省とアメリカ国際貿易委員会(ITC)に申請した。ITCは10月31日までに調査を行うかどうかを決定する。

MSG単品に加え、MSGを15%以上含む混合物も対象とし、形態、用途、包装形態を問わない。

申請書によると、2国からの輸入品は米国でfair value 以下で販売され、また、両国のメーカーは補助金の恩恵を受けている。

2012年に中国から米国に輸出されたMSGの輸出額は4024万ドルだった。13年は1-6月で1812万ドルだった。
中国品のダンピング幅は64.77% から204.69%としている。

インドネシアからの米国向け輸出は韓国のCJグループのPT Cheil Jedang Indonesia のみで、ダンピング幅は50.32%から58.67%としている。

ーーー

うま味調味料 には下記のものがある。


アミノ酸系 グルタミン酸ナトリウム(MSG) だし昆布のうま味成分
核酸系
ヌクレオチド)
イノシン酸ナトリウム(IMP) 鰹節のうま味成分
グアニル酸ナトリウム(GMP) 干し椎茸のうま味成分
リボヌクレオチドナトリウム(I+G) 上記2者をほぼ等量に混合

商品としてのうま味調味料は、これらを単体では使用せず、アミノ酸系と核酸系を調合している。

  商品名(メーカー) MSG リボ
ヌクレオチド
低核酸系 味の素(味の素)   97.5%    2.5%
高核酸系 ハイミー(味の素)
いの一番(きりん協和フーズ)
92.0% 8.0%
フレーブ(ヤマサ醤油) 91.5% IMP  4.25%
GMP 4.25%
ーーー

中国は逆に、日本、韓国、インドネシア、タイ原産のヌクレオチドに反ダンピング課税を行っている。
 

対象製品 対象国 調査開始日 仮決定日 最終決定日 現状
ヌクレオチド 日本・韓国 2004.11.12 2005.8.4 クロ 2006.5.12 クロ 2011.5.12 終了
インドネシア・タイ 2009.3.24 2010.1.4 クロ 2010.9.21 クロ 課税中

 

インドネシアについては、PT. Cheil Jedang Indonesia と麒麟味元食品が対象となっている。
麒麟味元食品はキリンフードテック(旧称 武田キリン食品)と韓国の大象(旧称 味元)のJV。



世界最大のエビ消費国の米国と冷凍エビの調達先のアジア各国(+エクアドル)との通商摩擦が解決した。

メキシコ湾岸のエビ生産業者などの団体が2012年12月に、インド、ベトナム、マレーシア、中国、タイ、インドネシア及びエクアドルから輸入される冷凍エビ(warmwater shrimp)が各国の政府の補助金を武器に安売りされているとして、相殺関税制度による反補助金調査の申請を商務部と米国際貿易委員会(ITC)に行い、米国商務部が2013年1月に調査を開始した。

反ダンピング税に関しては、ブラジル、中国、インド、タイ、ベトナムから輸入された冷凍エビに対してすでに徴収が行われている。

2012年の輸入量(及び金額)は、エクアドルが7.2万トン($499.7 million)でトップ、以下、インドが6.5万トン($551.2 million)、ベトナムが3.8万トン($426.2 million)、マレーシアが1.9万トン($142 million)、中国が1.4万トン($101.9 million)となっている。
 インドは2010年から2倍以上となっている。

ITCは2013年2月11日に、上記7か国からの輸入冷凍エビが各国政府の補助金を受けていることにより米国の産業が被害を受けているというリーズナブルな証拠があるとの仮決定を下していた。

公聴会でルイジアナ州副知事は、 「貴重なメキシコ湾のエビを扱う業者に、資金力に物をいわせる外国政府との生存競争を強いてはならない」 と述べ、政府は米国のエビ漁師や加工業者を保護すべきだと訴えた。

これに対し、各国の水産業者は「不当な補助金は受けていない」などと反論、致命的な打撃を受けると訴えた。
東南アジアや中国ではバクテリアによる大規模な病害が発生しており、ダブルパンチになる。

「エビ問題がこじれれば環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉にも影響しかねない」と懸念する声も出ていた。

ーーー

米国ではダンピングの存在は商務省が、被害の存在はITCが認定する。

商務省は8月13日、5か国から輸入された冷凍エビが各国政府の補助金で不当に安く販売されているとして、相殺関税を課す決定を行った。
タイとインドネシアは対象となる相殺関税が最低率を下回るためde minimis)、免除された。

相殺関税の率は以下の通り。

エクアドル   10.13~13.51%  
インド   10.54~11.14%  
ベトナム     1.15~7.88%  
マレーシア   10.80~54.50%  
中国   18.16%  
タイ   1.41~1.52%  最低限以下のため免除
インドネシア   0.23~0.27%

 同上

この結果、米国際貿易委員会(ITC)が被害を認めれば最終的に関税適用が決まることとなる。

しかし、ITCは9月20日、中国、エクアドル、インド、マレーシア、ベトナムからの輸入凍エビは米国の関連産業に実質的被害あるいは脅威を与えていないとの認識を示し、相殺関税を徴収するとの米商務省の決定を否決した。

委員のうち、4人が否定、委員長を含む2人が被害ありと投票した。

ーーー

反ダンピング税に関しては、ブラジル、中国、インド、タイ、ベトナムから輸入された冷凍エビに対してすでに徴収が行われている。
ダンピング税率は毎年見直されている。

これに関し中国は2011年2月、米国商務省が中国から輸入される冷凍えびについてのダンピング・マージンを算定する際、いわゆる「ゼロイング」方式を用いていることを問題とし、WTO協議を申し入れた。

WTO専門家チームは2013年6月、 米国が中国産エビおよびダイヤモンド鋸刃の反ダンピング調査で使用した「ゼロイング」計算法は、「アンチダンピング協定」に違反しており、WTOの規則に反するものだとの報告を行った。

米政府は2012年2月6日、日本とEUの要求に応じ、反ダンピング(不当廉売)関税の計算法「ゼロイング (Zeroing)」を廃止することで日欧と合意したと発表した。7日以内にゼロイングを撤廃することを約束した。

2012/2/8  米が反ダンピング課税で「ゼロイング」廃止 

米商務部は2013年9月、ベトナム品についてダンピング税率を初めてゼロとした。
2004年以来、ベトナム産の冷凍エビに4.57%の反ダンピング税率を適用していた。

 




安倍首相は9月24日、カナダでStephen Harper 首相と会談し、シェールガスのカナダから日本への輸出を早期に実現するため、両国の閣僚レベルの協議を開始し、資金協力の枠組みの構築など、環境整備を図っていくことで合意した。

安倍首相は「低廉で安定的な天然ガスを輸入したい。輸出計画の早期承認をお願いしたい」と述べた。
Harper 首相は「エネルギー問題で両国は補完的な関係にあり、協力を進めたい。輸出の承認に向けたハードルはそんなに高くない」と応じた。

米国ではFTA非締結国向けのLNG輸出に制限があるが、カナダの場合はLNGの輸出制限の動きはない。
(既に、三菱商事参加の計画とApacheとChevronの計画は輸出ライセンスを得ている。)

米国の東海岸、メキシコ湾岸からのLNG輸入はパナマ運河経由で約20日かかるが、カナダ西海岸の場合、約10日で運べる。
日本向けLNG運賃は以下の通りで、米国Gulf Coastの場合の半分で、豪州からとほぼ同じである。

  Kitimat(カナダ西海岸)   1.24 $/百万BTU 
  US Gulf Coast        2.96  
  Cove Point(東海岸)   3.07  
         
  Gordon(豪)   1.17  
  Gladstone(豪)   1.21  
  Ichthys(豪)   1.23  
    資料:Platts LNG Forum, Tokyo 2012/9/25  

日本企業のカナダのシェールガス関連事業は下記の通り。

  立地 権益比率  
三菱商事 British Columbia
 
Cordova堆積盆地
Penn West Energy 50%
Cordova Gas Resources 50%
(三菱商事 70%、
 中部電力・東京ガス・大阪ガス・
 JOGMEC 各7.5%)
目標(2014年)
日本側持分でLNG換算約350万トン/年
北米市場で外販
日本向け輸出も
2010/8/26 三菱商事、カナダのシェールガス開発プロジェクトに参画
2011/5/14 
中部電力ほか、カナダシェールガス開発プロジェクトに参加
British Columbia
 
Cutbank Ridge
三菱 40%、Encana 60% 今後10年の間に
約2,250万トン/年の生産を目指す
日本向け輸出も
2012/2/21 三菱商事がカナダのシェールガス開発に参加
2012/8/17
    国際協力銀行、三菱商事のシェールガス事業に融資
British Columbia
   Kitimat港
Shell   40%
三菱商事 20%
Kogas  20%
PetroChina 20%
LNG輸出基地を共同開発
液化設備   600万トン/年x2=1,200万トン
将来的な数量拡張の可能性
生産開始   2010年代末
輸出ライセンス   2013年2月4日
25年間で670百万トン
2012/5/17   Shell、三菱商事等の「LNG Canada」計画
国際石油開発帝石
(INPEX)
British Columbia
 Horn River
 Cordova
 Liard
Nexen 60%
INPEX Gas 40%
  (INPEX 82%
   日揮 18%)
 
 https://www.knak.jp/blog/2011-11-3.htm#inpex
出光興産 カナダ西海岸 出光興産 50%
AltaGas 50%
LPGのアジア向け輸出・販売の共同事業のFS
天然ガスの液化設備建設のFS
天然ガスは市場から調達
(輸送は AltaGas Pacific Northern GasのPipeline利用)
早ければ2016 年に年間60~70万トンのLNG輸出・販売
2013/2/1   出光興産、LNGのアジア向け輸出共同事業でパートナーシップを締結
石油資源開発
(JAPEX)
British Columbia 州
 North Montney
Petronas 90%
JAPEX 10%
シェールガス開発・生産
現在、Petronasが天然ガスを生産
 AECOハブ(西カナダの主要ガス市場)で販売中。
British Columbia 州
 Prince Rupert
   Lelu島
Pacific Northwest LNG Project(生産量1,200万トン/年)
LNG 120万トン/年を引き取る権利取得
2018年末に生産開始の予定
                                           2013/3/7 石油資源開発、カナダのシェールガス開発計画及びLNG計画に参画



AltaGas Pacific Northern Gasのパイプライン(稼働中)
  Summit LakeとPrince Rupert 港、途中からKitimat港
Apache
Chevron
Summit LakeからKitimat港まで直接結ぶパイプライン(Pacific Trail Pipelines )計画

Kitimat LNG輸出ターミナル計画とPacific Trail Pipelines計画
  
KitimatのLNG輸出ターミナルは年産5百万トンでスタート、10百万トンまで拡張可
  稼働開始は2015年
  カナダ政府から年間10百万トンのLNG輸出ライセンス

  いずれも 2013/2/1 出光興産、LNGのアジア向け輸出共同事業でパートナーシップを締結 に付記

 

 

 

 

 


Lanxessは9月18日、「差別化と効率化」と題するアナリスト向けの説明会を開催し、厳しい経営環境に対応するため、包括的な経営効率化プログラムの実施を発表した。(説明会資料

現在、特に合成ゴム事業は、一時的な需要低迷に加えて、市場における競争の激化、原料価格の大幅な変動といった厳しい環境下にあり、2013年のEBITEDA(税引前利益+特別損益+支払利息+減価償却費)は 700-800百万ユーロに低下する見込み。

CEOは説明会で、「現状を考慮すると、直ちに対策をとる必要がある。Lanxessは、厳しい市場環境の中で、事業経営を堅実に展開してきた実績がある。持続可能な収益性の高い成長を可及的速やかに回復させるため、あらゆる必要な措置を講じる」と述べ、以下の対策を挙げた。

  • 2015年度以降、年間1億ユーロの経費削減
  • 業務効率向上と的を絞った事業再構築
  • 非中核事業においては戦略的見直しを実行
  • 重要な製造能力増強プロジェクトは予定通り遂行
  • 今後の買収は、アドバンスト中間体とパフォーマンスケミカルズの両部門に注力

具体的対策として、"Advance" Program と名付ける効率改善及び事業再構築策を実施、2015年以降、年間1億ドルの採算改善を行う。

・人員削減(2015年末までに全世界で1000人削減)
・全世界で管理部門の縮小
・事業縮小(ゴム薬品BUで南アフリカの拠点を閉鎖し、ベルギーでの事業を縮小済)
・ノンコア事業の廃止(下記)

Lanxessは、現行の3部門14ビジネスユニット体制を継続するが、そのうちの特定の非中核事業においては戦略的な見直しを推進する。
対象となる非中核事業は下記の通りで、総売上高 約5億ユーロ、特別項目調整前EBITDA 約3,000万ユーロで、従業員約1,000名が従事している。

1)High Performance Materials BUのPerlon-Monofil business

ポリアミド、ポリエステルのモノフィラメント製品で、Perlon®、Atlas® 、Bayco®の名で売られており、製紙機械、衣料、農業、スポーツフィッシング、ロープ及びケーブル、スポーツ用品に使用される。

2)Rubber Chemicals BU の促進剤および老化防止剤製品群

3)High Performance Elastomers BUのニトリルブタジエンゴム

「これらの各事業は、各市場で有利な地歩を占めるが、別企業の下でのほうが将来的に一層発展できると考える」としている。

 

中長期にわたるポートフォリオ管理活動の一環としては、ランクセスは主に、Advanced IntermediatesおよびPerformance Chemicalsの両部門を強化し、それによりグループの構造がさらに多様化する買収を目指していくとしている。

 

なお、戦略的成長計画については、全て予定通り進んでいる。
本年の投資額は6億ユーロに削減したが、戦略的計画については削減していない。

・ブチルゴムのグローバル供給体制
・シンガポールのグリーンタイヤ用
ネオジウム触媒ポリプタジエンゴム(Nd-PBR)計画 
中国EPDM計画
・ポリアミドチェーン(アントワープに世界規模のポリアミドプラスチック製造プラントを新設)





収賄や横領、職権乱用の罪に問われた元重慶市共産党委員会書記、薄熙来に対する判決公判が9月22日、山東省済南市中級人民法院で開かれ、「国家・国民に重大な損失をもたらした」として、無期懲役と全財産没収、政治権利の終身剥奪を言い渡した。

薄被告は、8月22日から5日間開かれた公判で起訴内容を全て否認し、検察当局の姿勢を「一方的、独断的、主観的」として全面的に争う姿勢を示していた。

判決内容は以下の通り。

  犯罪内容

判決

懲役 政治権利 罰金
収賄罪 2044万7376元(≒334万米ドル)の収賄
・起訴は約2179万元
・家族が受け取った約134万元は証拠不足
無期懲役 政治権利の
 終身剥奪
全財産没収
横領罪 500万元(≒820千ドル)の横領 懲役15年   100万元没収
職権乱用罪
(特に重大)
王立軍の公安局長解任
(妻の殺人事件の再捜査厳禁の意図)
王立軍の米領事館駆け込みで
  「休養・治療」との虚偽情報発表
懲役7    
総合判決   無期懲役 政治権利の
 終身剥奪
全財産没収


収賄に関しては、罪を認めた被告の上申書などの内容は証人の証言や関係証拠と一致し、真実性が認められ、自白が捜査機関の不当な圧力と誘導によるものとは言えない とし、横領についても、意図は明らかとしている。

職権乱用については、
・王立軍・元重慶市公安局長を叱責し、解任した行為は、妻の殺人事件の再捜査を厳禁する意図が明らか。
・王が米総領事館に駆け込んだのは、自身の立場が危ないと考えたからで、被告の職権乱用行為と直接関連する。
・王の駆け込みを知りながら「休養・治療」していると虚偽情報を発表し、社会に悪影響を与えた
としている。

被告の行為は収賄、横領、職権乱用罪を構成する、国家・国民に重大な損失を与えた職権乱用罪の情状は特に重大とし、被告を無期懲役、政治権力の終身剥奪、全財産没収とした。

なお、裁判で問題視したのは、大連市や遼寧省時代の不正が中心で、重慶時代については職権乱用だけだった。重慶時代を問題視すれば、習指導部との路線対立が浮き彫りになると判断したためとみられる。

薄煕来と周永康が組んだ、習近平に対するクーデター未遂計画などが噂されている。

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王立軍は2012年2月2日、公安局長を辞任し副市長に就任したが、2月6日に突然アメリカ合衆国駐成都総領事館に駆け込んだ。

王は薄の妻・谷開来のイギリス人殺害事件を中央政府に報告したと報じられた。薄の親族の犯罪も捜査しており、公安局長の職を解かれて、身の危険を感じたためとされる。

重慶市政府(薄熙来が重慶市共産党委員会書記)は、駆け込みを誤魔化し、王が休職したと発表した。

  2012年9月、成都市中級人民法院は、収賄や職権乱用などの罪で王に懲役15年を言い渡した。
  谷開来は、英人殺害の容疑で2年間の執行猶予つき死刑判決を受けている。


過去の政治家の裁判例は下記の通り。

    罪状 判決
陳希同・中央政治局委員 1998/7 汚職と職務怠慢 懲役16年
成克傑・全国人民代表大会副委員長 2000/7 収賄 4109万元 死刑 (2000/9死刑執行)
陳良宇・上海市党委書記 2008/3 収賄と職権乱用 懲役18年、財産没収30万元
劉志軍・鉄道相 2013/7 収賄と職権乱用
  収賄総額 6460万元
死刑・執行猶予2年


政治局委員経験者に対する判決としては、陳良宇・元上海市党委書記(懲役18年)よりも重くなったが、収賄額が大きいにも関わらず、成克傑(死刑執行)や劉志軍(執行猶予付き死刑)などよりも軽い判決となった。政治的な要素が考慮されたのではないかとされている。

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習主席は昨年11月の就任以来、国民の不満が大きい汚職や腐敗の摘発を政権運営の柱の一つとし、権力の基盤固めを進めてきた。
「ハエも虎も一掃する」と腐敗取り締まりを宣言している。

現在、CNPCと子会社PetroChinaの人脈が取り調べを受けている。

CNPC副総経理の王永春ほか3人
前CNPCの会長のであった蒋潔敏・国務院国有資産監督管理委員会主任(閣僚級)
天津ガス集団の金建平会長(天然ガスの供給をめぐってCNPCと事業提携)

中国共産党指導部がCNPCの総経理の周永康・前政治局常務委員の汚職をめぐる調査を開始することで合意したと報じられた。

習指導部は、腐敗取り締まりで石油業界にメスを入れたが、調査を受けているのは、薄被告の後ろ盾と目されてきた周永康前常務委員の人脈である。

中国共産党の新指導部体制は、太子党(高級幹部の子弟)、共産主義青年団(共青団)、上海閥の3派が並存するトロイカ体制である。

習近平国家主席は太子党
胡錦濤前主席や温家宝前首相、「リコノミクス」の李克強首相は共青団
江沢民元国家主席、周永康、薄熙来らは上海閥

習国家主席が自らの権力基盤を固めるため、周永康のラインに焦点を合わせたとの憶測が流れている。

2013/8/31  中国政府、元CNPC総経理(前政治局常務委員)の汚職をめぐる調査を開始





日本経済新聞は9月19日、石油元売り4位の東燃ゼネラル石油が2014年中に三井物産子会社で同7位の三井石油を買収する方針を固めたと報じた。

買収額は400億~500億円となる見通しで、売上高で業界3位のコスモ石油と並ぶ規模となる。
 
系列ガソリンスタンド 約3450カ所を約3700カ所に増やす。
東燃ゼネは三井石油と折半出資する石油精製専業の極東石油工業も傘下におさめる。
三井物産は三井石油株売却で得る資金でExxonMobil から東燃ゼネラル株約10%を譲り受け、エクソンに次ぐ2位株主となる。
ExxonMobilは、日本市場の回復が見込めないため、出資比率の引き下げを検討していた。
三井物産は石油元売り事業から事実上撤退。
海外の石油・天然ガス開発への収益シフトを進める一方、東燃ゼネラルの株主となって同社の海外事業展開に協力する。

 * 三井物産は三井石油の株を89.93%保有。他の株主は、三井住友銀行、三井住友信託銀行、商船三井、三井造船など。

石油業界の再編は2010年に新日本石油と新日鉱ホールディングスが統合し、JXホールディングスが誕生して以来 となる。

石油業界再編

第1波 1985 昭和シェル石油発足
     1986 コスモ石油発足

第2波 1999 日本石油と三菱石油が合併、日石三菱に
     2000 東燃とゼネラル石油が合併、東燃ゼネラル石油に
     2002 エッソ石油とモービル石油が合併、エクソンモービルに

第3波 2007 アブダビ首長国の投資機関がコスモ石油筆頭株主に
     2008 新日石が九州石油を吸収合併     

第4波 2010 新日石と新日鉱が統合、JXホールディングス誕生

東燃ゼネラル石油は同日、以下の発表を行った。

当社は本年2月に中期経営計画で発表しましたように、国内のサプライチェーンを強化するために他社との協業を積極的に模索すべくさまざまな検討を行っていますが、その詳細に関しまして現段階で申し上げられることはありません。

同社は中期経営計画のなかで、成長戦略として以下を挙げている。

株主価値を向上させる成長分野への展開を図る

 他社との提携・協業
   ・新たな提携分野の検討
   ・他社との協業による国内サプライチェーンの強化

 コアビジネスに関連したエネルギー事業
   ・当社の強みを生かしたエネルギー分野への展開

 海外マーケット
   ・成長が見込めるマーケットへの展開を検討
   ・エクソンモービルとの関係を生かした海外展開の検討

ーーー

東燃ゼネラル石油は2012年1月、ExxonMobilからエクソンモービル有限会社の持分の99%を2012年6月に取得すると発表した。

ExxonMobil はエクソンモービルを通じて東燃ゼネラル株式の50.5%を保有しているが、22%分を自ら保有する。
残りはエクソンモービル所有のままだが、東燃ゼネラルの子会社となるため、議決権はなくなる。
(この結果、ExxonMobil 50.5%、一般株主 49.5%が、ExxonMobil 22%、一般株主 78%となった。)

東燃ゼネラル/エクソンモービルは今後、Exxon Mobilと一定の資本関係を維持しつつ新たな提携関係に移行し、製販一体経営を実現する。

東燃ゼネラルはエクソンモービル持分の99%を 取得する結果、極東石油工業の50%株主となる。

従来の体制



今後の体制
    その後、エクソンモービルはEMGマーケティングに改称した。

2012/1/30 ExxonMobilが東燃ゼネラル石油から実質撤退

 

今回の買収が成功すれば、下記の通りとなる。


なお、東燃ゼネラルは87.5%(住友商事が12.5%)出資していた南西石油株式を2008年4月にPetroBrasに売却した。
(その後、住友商事も売却)


エネルギー供給構造高度化法による各社別の削減義務量と現時点での削減計画は以下の通り。(万bbl/d)

  トッパー
処理能力
改善達成
のための
トッパー
能力
トッパー
能力削減
義務量
トッパー能力削減計画
和シェル石油グループ 51.5 44.8 6.7 12.0  京浜・扇町 2011/9停止
JXグループ 179.22 137.9 41.4 58.0  
出光興産 64.0 55.7 8.3 12.0  徳山製油所 2014/3停止
コスモ石油 63.5 43.8 19.7 14.0  坂出製油所 2013/7閉鎖
東燃ゼネラル石油 66.1 45.6 20.5 10.5  分解能力 +3.45で基準充足
極東石油工業 17.5 15.2 2.3    
太陽石油 12.0 10.4 1.6    
富士石油 19.2 14.8 4.4 5.2  第1常圧蒸留装置 2010/11廃棄
合計 473.02 368.2 104.9  111.7  


製油所とトッパー処理能力は下記の通り。(万bbl/d)

東燃ゼネラル石油

 

川崎 33.5
15.6
和歌山 17
合計 66.1
極東石油工業 千葉 17.5

 

 

参考 石油元売会社の再編の流れ

JX日鉱日石エネルギー 石油便覧 から
  http://www.noe.jx-group.co.jp/binran/part02/chapter08/pdf/2-8-2-1-01.pdf

キグナス石油は1972年に日本漁網船具(現ニチモウ)から石油部門が分離独立し、東燃の資本参加を得て、新発足した。
2004年12月、東燃ゼネラル石油およびニチモウは両社が保有するキグナス株式全部を三愛石油に譲渡し、三愛石油の全額出資子会社となった。
製品は東燃ゼネラル石油から供給されている。

 


 

 

 


FDAは9月13日、Ranbaxy Laboratoriesのインドのパンジャブ州のMohali 工場で生産された医薬品の輸入を差し止めるという輸入警告(import alert)を発表した。これはRanbaxy がFDAが定める米国の製造規範 CGMP (Current Good Manufacturing Practices)に適合するまで継続される。

FDAは2012年の9月と12月のMohali工場の検査で、 製造上の問題点を適切に調査しなかった、品質確保のために適切な手順を作らなかった等の、重大なCGMP違反を発見した。

FDAの責任者は、「FDAは米国市場で使用される医薬品が政府の決めた品質基準に適合することを保証するため、権限をフルに活用する。米国の消費者に対し、医薬品が高品質であると確信してもらいたい。FDAは安全でない可能性がある医薬品が米国に入るのを防ぐため、努力を続ける」としている。

FDAはまた、2012年1月のRanbaxyの終局的差止の同意(下記)にMohali工場を含めることを命じた。

この結果、Ranbaxyは、Mohali工場での医薬品製造の方法、設備、管理がCGMPに従がって確立、運営、管理されるまでの間は、Mohali 工場でFDA承認医薬品の製造や、同工場から米国に医薬品を輸出することを禁止される。

第三者の専門家を雇い、Mohali工場の完全な査察を行わせ、設備、製法、プロセス、管理が、今後継続してCGMPに準拠しうるに適切であることをFDAに認証させることが求められる。

FDAが満足した時点で、Mohali工場でのFDA承認医薬品の製造、出荷の再開が認められる。

付記 第一三共は9月24日、以下のコメントを発表した。

第一三共はランバクシーとともに、パオンタサヒブ工場ならびにデワス工場に関する同意協定書に基づき、データの信頼性確保および品質保証の強化に取り組んでまいりましたが、今回のFDA の措置を真摯に受け止め、今後更に、量的にも質的にも一層踏み込んだ取組みをグループの総力をあげて強化し、FDA が抱く懸念を解消するために必要なあらゆる対策をとってまいります。

Ranbaxyは2012年4月、高コレステロール血症治療剤アトルバスタチンカルシウム錠(アトルバスタチン錠:PfizerのLipitorの後発品) を「最先端技術を結集した」Mohali経済特区の工場から米国向けの輸出を開始したことを発表した。
米国向け製剤の輸入禁止措置が講じられて以来、初のインド工場からの米国向け製剤輸出再開となる。

第一三共は2011年12月1日、Ranbaxy Laboratoriesが高コレステロール血症治療剤アトルバスタチンを米国にて発売したと発表した。

11月30日にPfizerのアトルバスタチン(商品名Lipitor)の特許が切れた。Ranbaxyは同日付で、略式新薬承認申請に対する販売承認を米国食品医薬品局(FDA)より取得した。また、同社は発売から180日間の独占販売期間を得た。

Ranbaxyは当初、後発品の原体をインドでの生産を検討していたが、米国への輸入が未承認のため、Teva Pharmaceuticalに原体の生産を委託し、製剤は米国子会社のOhm Laboratories, Inc. で行うこととした。

2011/12/5  第一三共子会社 Ranbaxy、米国で「リピトール」の後発品を発売 

Mohali製剤工場は2011年10月に米国食品医薬品局(FDA)から承認された。その後、2012年第1四半期にアトルバスタチン錠の同工場における製造販売承認を受領した。

今回の差止めにより、米国での販売は従来通り、Teva Pharmaceuticalに原体の生産を委託し、製剤は米国子会社のOhm Laboratories, Inc. で行うと思われる。

ーーー

米国食品医薬品局(FDA)は2008年9月16日、ランバクシー・ラボラトリーズの医薬品30種以上の輸入を一時停止した。

医薬品の安全性に問題はないが、ランバクシーのインドの
DewasPaonta Sahibにある2つの工場で、製造器具の洗浄状況、生産管理、品質管理などに関する記録の保存に関して問題が改善されていないためとしている。
また、FDAが1月から3月にかけて問題の2工場を査察した際、抗生物質の取り扱い方法にも問題が発見されたという。

2009/1/8 第一三共、ランバクシーの評価損計上

第一三共は2011年12月21日、インド子会社のRanbaxy Laboratoriesが米国FDAと同意協定書を締結したと発表した。

Ranbaxyは、データの信頼性を確実にするための手段や方針を更に強化し、現行の適正製造基準を遵守することを確約することとなった。

2011/12/28 ランバクシー、米FDAと同意協定書締結 

この同意協定書は、メリーランド地区合衆国連邦地方裁判所の承認を条件としているが、司法省は2012年1月にFDAに代わり、終局的差止の同意consent decree of permanent injunction)を提出し、承認された。

Ranbaxyはその後、虚偽請求禁止法(False Claims Act)の違反に関し、米国政府その他関係する州との間で民事上の和解に関する合意を行い、また、これに加え、Ranbaxy USA Inc.は、連邦食品医薬品化粧品法等の違反について有罪を認めた。
これにより、Ranbaxyと司法省の協議は2013年5月に終結に至った。
Ranbaxyの支払額は、合計で約500百万米ドルとなった。

第一三共は2013年5月に、「当社は、Ranbaxyの特定の以前の株主が、DOJおよびFDAの調査に関する重要な情報を隠蔽したものと判断し、現在、法的な措置を講じております」と述べた。

第一三共は2008年6月11日、Ranbaxy Laboratories 及び創業家一族との間で、同社の議決権総数の50.1%以上を取得する契約を締結したと発表した。

2008年8月16日から2008年9月4日までの間、公開買付けを行ったうえ、創業家一族からの取得、第三者割当増資、新株予約権の引受けを行い、11月7日に、ランバクシー株の63.9%を取得したと発表した。

FDAによるRanbaxyの医薬品30種以上の輸入の一時停止はTOB直後の2008年9月16日で、6月の契約締結までに調査があった筈で、その事態を第一三共に伝えていなかったのではないかと思われる。

第一三共は2009年3月期第3四半期に、Ranbaxyについて、3,540億円ののれん一時償却を行った。



インドネシアのChandra Asri は9月13日、東洋エンジニアリングとの間で、ジャワ島西部チレゴン近郊で稼働中のナフサを原料とするエチレンプラントの能力増強プロジェクトの詳細設計、調達、建設工事契約に調印した。

1990年代にルーマス法エチレン技術を基に、東洋エンジニアリングが建設した既設プラントの生産能力を、現在の年産60万トンから86万トンへと26万トン増強するもの 。プロピレンは15万トン、分解ガソリンは12万トン、C4留分は9万5千トン増強する。

東洋エンジは昨年7月から本プロジェクトのFEED業務を実施、既設プラントの建設実績とFEEDでの各種提案が評価され、一括受注した。

2015年第4四半期に完工、生産開始を予定している。投資額は380百万米ドルで、自己資金と借入金で賄う。

 

 

Chandra では、今回の増設によりPPプラントの原料自給と、子会社 Petrokimia Butadiene Indonesiaのブタジエンの原料供給が可能になるとしている。
また、分解ガソリンの増量は将来のBTXの生産につながるとしている。ベンゼンは子会社 Strindo MonoのSMの原料となる。

ーーー

Chandra Asriは2011年に増設計画を発表した。

エチレン 40万トン増、LLDPE 20万トン増、BTX新設、ブタジエン/ブテンー1 新設

東洋エンジニアリングは2011年6月に、同社の新設子会社のPT Petrokimia Butadiene Indonesia から年産10万トンのブタジエン工場建設を受注した。(4万トンのブテン-1 併産)

しかし、Chandraは2011年12月に大増設計画を棚上げすると発表した。
世界経済の状況が不安定なためで、状況が好転すれば再検討するとした。

但し、上記ブタジエン計画は続行し、2013年に完成させる。

2011/6/8  Chandra Asri の増設計画


今回は棚上げした増設計画を内容を変えて実施するもの。


Chandra Asri の状況については、下記参照

 

  

 

 

BPは9月12日、メキシコ湾のTiber 深海油田の試掘を8月に開始したことを明らかにした。

Tiber油田は近くにあるKaskida油田とともにメキシコ湾の古第三系プレイ(Lower Tertiary trend)にあり、メキシコ湾では最も深く、かつ最も有望な油田である。

Tiber油田はBPが62%、Petrobrasが20%、ConocoPhillipsが18%の権益を持つ。

Kaskida油田はBPが70%、Devon Energyが30%の権益を持つ。

Kaskida油田は当初、BPが55%、Anadarkoが25%、Devonが20%の権益であったが、Anadarkoが権益をStatoilに売却しようとし、BPとDevonが先買特権を使って買収した。

BPは2010年にTiber油田の試掘を開始しようとしたが、2010年4月20日のMacondo油田での大爆発とそれに伴う原油流出事故で中止を余儀なくされた。

Kaskida油田については事故以前に試掘を行っており、2009年11月には原油の存在を確認している。
Macondo油田事故でメキシコ湾の全ての油田と同様に作業を停止した。

米内務省安全環境執行局は2011年10月に、BPに対してKaskida油田の掘削認可を与えたと発表した。

ーーー

BPは2012年9月、同社がメキシコ湾で生産、開発している油田のうち、非戦略資産を現金 55億5千万ドルで独立石油・ガス企業のPlains Exploration and Productionに売却すると発表した。

売却するのは以下の油田。 
 Marlin、Dorado、King 油田 (BP 100%)
 Horn Mountain 油田 (BP 100%)
 Holstein 油田 (BP 50%)
 Ram Powell (BP 31%)
 Diana Hoover 油田(BP 33.33%)

BPは四大プラットホーム(Thunder Horse、Atlantis、Mad Dog、Na Kika )での生産を継続する。

また、Kaskida油田とTiber油田も、開発段階の3油田、Mars、Ursa、Great Whiteとともに権益を保持する。

2012年6月にはGalapagos油田の開発計画をスタートさせた。

Isabela 油田(BP 67%)、Santiago 油田、Santa Cruz油田 (共にBP 46.5%)で、BPがオペレーターとなり、それぞれがBPのNa Kita油田のプラットフォームにケーシングで接続している。

BPのCEOは、「メキシコ湾の石油はBPのグローバルの開発・生産ポートフォリオの重要な部分であり、今後の10年間、毎年少なくとも40億ドルを投資する」と 述べた。

2012/9/14  BP、メキシコ湾の非戦略的石油資産を売却 

上記のBPの四大プラットホームのうちのMad Dog については、第一期は順調で、日量8万バレルの原油と60百万立方フィートの天然ガスを産出しているが、 100億ドル以上の投資が必要な"mega project"である第二期(Mad Dog 2)については、インフレによるコストアップにより、実施の可否を検討中である。

 

 

 

中国の習近平主席は9月7日、訪問先のカザフスタンの大学での講演会で、「シルクロード経済ベルト」と呼ぶ中央アジア諸国などとの経済協力の構想を明らかにした。

「人口30億人のシルクロード経済ベルトの市場規模と潜在力は他に例がない」と述べ、太平洋からバルト海に至る物流の大動脈の整備や、人民元と各国通貨の直接交換取引の拡大を挙げた。
中国と中央アジアのほか、ロシアやインド、パキスタンなども含めた広範な地域を想定しているとみられる。

9月11日のキルギスの国会議長との会談でも、「歴史的なシルクロードに沿って新たな時代条件下の『シルクロード経済ベルト』を建設して、共同発展・繁栄を促したい」と表明した。

習主席は9月3日から13日にかけて(途中、9月5日のサンクトペテルブルグでのG20サミットを挟み)、トルクメニスタン、カザフスタン、ウズベキスタン、キルギスの4カ国を公式訪問し、9月13日にキルギスのビシュケクで 開かれた第13回上海協力機構首脳会議に出席した。

各国との間で、戦略的パートナーシップの構築、深化を話し合った。

王外相によると、今回の歴訪で、
・元首間の緊密な友情と高度な信頼を確立した。
・中国と中央アジア4カ国の関係のレベルを全面的に高めた。
・『シルクロード経済帯』を共同で建設するという戦略的な構想を打ち出した。
・上海協力機構
の健全で実務的な発展を推進した。

「習主席が中央アジア4カ国を歴訪し、かつ上海協力機構首脳会議に出席したことは、地域諸国間の善隣友好協力の新しい見通しを開き、シルクロードの共同発展の新しい紀元を創った。これは、中国の西へ向けた開放の足取りを加速させ、良好な周辺環境を構築し、重要な戦略的チャンスの時期を維持・発展させることに重要な意義を持たせ、深い影響をもたらした」としている。


 

習主席は今回の歴訪で中央アジア経由の石油・天然ガス輸入促進でも手を打っている。

1)石油

9月7日、カザフスタンで同国のナザルバエフ大統領と会談し、全面的戦略パートナーシップを深めることについて重要で幅広い合意に達したが、両首脳の見守るなかで、KazMunaiGasと中国のCNPCは、Kashagan 油田の権益 8.33%を約50億ドルでCNPCに売却する契約に調印した。

中国とカザフスタンを結ぶ石油パイプラインが完成しており、CNPCはこれを経由して原油を中国に送ることができる。

2013/9/14   カザフスタンのカシャガン油田、生産開始

2)天然ガス

9月4日にはトルクメニスタンでガルキニシュ(Galkynysh:「復活」)ガス田の第一期工事の竣工・生産開始式典に参列した。

同ガス田は、埋蔵量が13.1~21.2兆m3あるといわれ、イランのサウスパース・ガス田/カタール・ノースフィールド・ガス田の合計51兆m3に次ぎ、世界第2位である。

生産能力は年間100億立方メートルで、中国のCNPCが建設を請け負うとともに、生産量全量を購入し、中国に輸送する。

習主席は式辞で次の通り述べた。

ガルキニシュ・ガス田は中国とトルクメニスタンのエネルギー互恵協力の新たな成功の模範であり、協力による発展促進という両国民の真摯な願いを乗せており、両国のエネルギー協力の新たな、強大な原動力となる。

中国・中央アジア天然ガスパイプラインの完成・運営からアムダリヤ川右岸ガス田の生産能力のたゆまぬ拡大、そして本日のガルキニシュ・ガス田第 1期工事の生産開始へと、わすか数年で両国のエネルギー協力は飛躍的発展を遂げ、世界の注目する輝かしい成果を収めた。

これによって中国とトルクメニスタンのエネルギー協力が両国および両国民の根本的利益に完全に合致し、大きな潜在力と広大な将来性を備えることが改めて力強く証明された。

前日のトルクメニスタン大統領との会談でも、
中国・中央アジア天然ガスパイプラインのC線の建設およびD線の早期着工を加速し、アムダリヤ川右岸ガス田およびガルキニシュ・ガス田開発プロジェクトをしっかりと実施し、協力規模を拡大し、協力分野を開拓する
ことで合意している。

現在、トルクメニスタンと中国との間には、Central Asia Gas Pipeline A & B があり、年間300億立方メートルの輸送能力がある。
Gas Pipeline C は能力 250億立方メートルで本年末に完成の予定。完成により合計能力は550億立方メートルとなる。
更にGas Pipeline D を建設中。

Central Asia Gas Pipeline は2009年末に完成した。CNPCが投資している。

トルクメニスタンとウズベキスタンの国境地帯のアムダリア(アム川)のトルクメニスタン側の西岸を起点に、ウズベキスタン、カザフスタンを経由して、中国の新疆ウイグル自治区のコルガス(霍爾果斯)に至る全長1833キロメートル のパイプライン。

コルガスからは中国の西気東輸 第三パイプラインで東部に輸送される。

カザフスタンと中国との間にも、石油パイプライン加え、 天然ガスパイプラインが通じている。

ーーー

上海協力機構は1996年4月に初めて集った上海ファイブを前身とする協力機構で、加盟国が抱える国際テロや民族分離運動、宗教過激主義問題への共同対処の外、経済や文化等幅広い分野での協力強化を図る。
2000年の会議にウズベキスタンがオブザーバーとして参加し、翌年に6カ国によって発展発足した。

正規加盟国 中国、ロシア、カザフスタン、キルギス、タジキスタン(以上 上海ファイブ)
ウズベキスタン(2001年加盟)
オブザーバー モンゴル、インド、イラン、パキスタン(以上 2005年)
アフガニスタン(2012年)
対話パートナー ベラルーシ、スリランカ(以上 2009年)
トルコ(2012年)
客員 トルクメニスタン、独立国家共同体(CIS)、東南アジア諸国連合(ASEAN)


9月13日の上海協力機構首脳会議で、習主席は以下の通り述べた。

上海協力機構はまたとないチャンスに直面するとともに、厳しい課題にも直面している。

「3つの勢力(国際的テロ組織、民族分裂主義の勢力、宗教原理主義の勢力)」、麻薬の売買、国境を越えた組織的な犯罪が、加盟国の属する地域の安全や安定にとって重大な脅威になっている。
国際金融危機の影響を受けて、各国の経済発展はそれぞれに困難に遭遇している。

われわれはお互いに助け合い、ともに利益を獲得するという意識をうち立て、協力を強化し、手を取り合って自国を強くし、上海協力機構を加盟国の運命共同体および利益共同体に発展させるとともに、加盟国がともに安定をはかり、共同で発展するための確かな保障および戦略的なよりどころとしなければならない。

実務的な協力の発展に力を入れる。シルクロードの精神を伝え、大いに発揚する。

 

 




政府は9月14日、ユネスコの世界文化遺産に「明治日本の産業革命遺産」を推薦する方針を固めた。(9月17日正式決定)
9月末までに推薦書の暫定版をユネスコに提出し、2015年の世界遺産委員会で登録の可否が審査される。

世界遺産委の審査は1国1件に限られているが、文化庁の文化審議会が「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」(長崎、熊本県)、 内閣官房の有識者会議会議が「産業革命遺産」をそれぞれ推薦候補としていた。

「明治日本の産業革命遺産」は、19世紀後半から20世紀初頭、日本の重工業が急速に発展し、産業国家の礎を築いた歴史を伝えるもので、対象は8エリアに分布する28資産。


 

釜石 橋野高炉跡及び関連遺跡
韮山 韮山反射炉
萩城下町
萩反射炉
恵美須ケ鼻造船所跡
大板山たたら製鉄遺跡
松下村塾
八幡 八幡製鐵所旧本事務所(下記)
八幡製鐵所修繕工場
八幡製鐵所旧鍛冶工場
八幡製鐵所遠賀川水源地ポンプ室
佐賀 三重津海軍所跡
三池 三池炭鉱宮原抗
三池炭鉱万田抗
三池炭鉱専用鉄道敷跡
三池港
三角西(旧)港
長崎

 

小菅修船場跡
長崎造船所第三船渠(下記)
長崎造船所旧木型場
長崎造船所ジャイアント・カンチレバークレーン
長崎造船所占勝閣
高島炭鉱
端島炭鉱
旧グラバー住宅
鹿児島 旧集成館
旧集成館機械工場
旧鹿児島紡績所技師館

 

八幡
長崎

 

 

世界遺産に登録されている重工業分野における近代化産業遺産には、欧州に下記のようなものがある。

ブレナヴォン産業用地 (Blaenavon Industrial Landscape)

英国ウェールズ南東部にある町で、製鉄業で成長した町。

Big Pit National Coal Museum 、Blaenavon Iron Works、Pontypool and Blaenavon Railwayのほか、ブレナヴォンの歴史的に重要な山々にある古い作業場群などがある。

Cornwall and West Devonの鉱山景観

英国南西部のコーンウォール州からデヴォン州西部は、銅やスズの採掘で栄えた。

当時使われた煙突や、レンガ造りの動力施設の廃墟が、無数に点在している。

エッセンのツォルフェライン炭坑業遺産群Zollverein Coal Mine Industrial Complex in Essen

ドイツのエッセンにあるZollverein炭鉱とZollverein コークス工場の炭坑業遺産群

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世界遺産は現在、981が指定されている。
うち、文化遺産は759、自然遺産が193、混合が29となっている。(全リスト

日本は今回指定された富士山を含め、17となっている。



2013年のIg Nobel 賞は9月12日に発表され、ハーバード大学で授賞式が行われた。


日本からは「心臓移植したマウスにオペラを聴かせると生存期間が延びた」との実験結果を発表した帝京大医学部外科の新見正則准教授のグループが「医学賞」を受賞した。

研究グループがマウスの着ぐるみを着て授賞式に現れ、「椿姫」の曲を歌うと会場から笑いが沸き起こった。

ハウス食品の今井真介研究主幹のグループも「タマネギの催涙成分をつくる酵素」の発見で「化学賞」を受賞した。発見に貢献した石川県立大の熊谷英彦学長が共同受賞者となった。

今井主幹が「これまでたまねぎに泣かされてきたすべての人々にこの賞を贈ります」とあいさつ、会場から喝采を浴びた。

日本人はこれまで、2005年までに11件、2007-2012年に1件ずつ計6件、合計17件の研究でイグ・ノーベル賞を受賞しており、7年連続の受賞となった。(合計 19件、うち1チームが2度受賞)


医学賞:帝京大医学部外科の新見正則准教授のグループ

心臓移植手術をしたマウスは免疫を抑制しないと拒絶反応が起き、平均7日で死んでしまう。

移植後7日間にわたりオペラ「椿姫」を聴かせると、平均で26日間生きた。最長約100日間も心臓が動き続けた。
モーツァルトなら20日間、アイルランドの人気女性歌手エンヤの歌だと11日間だった。
地下鉄の雑音ではだめ。
鼓膜を壊すと効果はないため、音楽が脳を介して免疫反応に影響していると考えられる。

長生きしたマウスの体内では、免疫を抑制する細胞が増えていた。

化学賞:ハウス食品の今井真介・研究主幹のグループ、石川県立大学の熊谷英彦学長

タマネギを切ると涙が出てくる成分は、タマネギやニンニクの風味をつくる成分と同じ酵素でつくられると考えられてきた。

レトルトカレーの製造過程でニンニクとタマネギを一緒に炒めると、緑色に変色する現象が起きた。
その理由を解明中に、タマネギの催涙成分としてすでに知られている酵素とは別に、もう1種類の新たな酵素を発見した。

この酵素と、たまねぎに多く含まれているアミノ酸を反応させると、涙を誘う「催涙物質」が作られ、目を刺激し、涙が自然と出てくる仕組みになっていることが分かった。

その後、この酵素の働きを止めることで、切っても涙が出ないタマネギを作ることに成功している。
また、この酵素をドライアイの検査に応用する研究が進んでいる。



今回の受賞一覧は下記の通り。

  受賞者 受賞理由 参考文献
医学賞 Masateru Uchiyama
Xiangyuan Jin
Qi Zhang
Toshihito Hirai
Atsushi Amano
Hisashi Bashuda
Masanori Niimi 
心臓移植したネズミにオペラを聞かせた場合の影響の評価

 

 

"Auditory stimulation of opera music induced prolongation of murine cardiac allograft survival and maintained generation of regulatory CD4+CD25+ cells"
 
Journal of Cardiothoracic Surgery, vol. 7, no. 26, epub. March 23, 2012.
心理学賞 Laurent Bègue
Brad Bushman
Oulmann Zerhouni
 Baptiste Subra
Medhi Ourabah
自分が酔っていると考える人は自分のことを魅力的と考えていることを証明
 

 

"'Beauty Is in the Eye of the Beer Holder': People Who Think They Are Drunk Also Think They Are Attractive"

British Journal of Psychology, epub May 15, 2012.
生物学賞&
天文学賞
Marie Dacke
Emily Baird
Marcus Byrne
Clarke Scholtz
Eric Warrant
dung beetles(フンコロガシ)が道に迷った場合、天の川を道しるべに帰巣することを発見

 

"Dung Beetles Use the Milky Way for Orientation"
 
Current Biology, epub January 24, 2013.
安全工学賞 Gustano Pizzo
(2006年
死去)
飛行機のハイジャック犯を捕える装置の発明

犯人を通路に仕掛けた穴に落とし、箱に閉じ込め、特別に装備した爆弾倉の ドアから落とし、パラシュートで落下した犯人を無線で知らせを受けた警察が逮捕するシステム

US Patent #3811643
"anti hijacking system for aircraft"
(May 21, 1972)
物理学賞 Alberto Minetti
Yuri Ivanenko
Germana Cappellini
Nadia Dominici
Francesco Lacquaniti
人によっては、池の表面を走れる身体能力がある可能性を発見、ただし、月面であることが条件 "Humans Running in Place on Water at Simulated Reduced Gravity"
 
PLoS ONE, vol. 7, no. 7, 2012, e37300.
化学賞 Shinsuke Imai
Nobuaki Tsuge
Muneaki Tomotake
Yoshiaki Nagatome
Toshiyuki Nagata
Hidehiko Kumgai
玉ねぎを切って涙が出るのは、これまで科学者が考えていたよりもっと複雑な生化学プロセスがあることを発見 "Plant Biochemistry: An Onion Enzyme that Makes the Eyes Water"

Nature, vol. 419, no. 6908, October 2002, p. 685.
考古学 Brian Crandall
Peter Stahl
湯通ししたトガリネズミの死骸を噛まずに飲み込み、その後数日間排泄物を入念に観察し、人間の消化器系内でどの骨が消化され、どの骨が消化されないかを確認 "Human Digestive Effects on a Micromammalian Skeleton"


Journal of Archaeological Science, vol. 22, November 1995, pp. 789-97.

平和賞 Alexander Lukashenko
(Belarus大統領)
公共の場で拍手をすることを違法とした大統領と、腕が1本しかない男性を拍手をした罪で逮捕した同国の警察が共同受賞。  
確率賞 Bert Tolkamp
Marie Haskell
Fritha Langford
David Roberts
Colin Morgan
ウシは横たわっている時間が長くなればなるほど、もうすぐ立ち上がる確率が高くなるが、1度立ち上がったウシがいつになったら次に横たわるかを予測するのは難しいことを発見
 

 

"Are Cows More Likely to Lie Down the Longer They Stand?"

Applied Animal Behaviour Science, vol. 124, nos. 1-2, 2010, pp. 1-10.
公衆衛生賞 Kasian Bhanganada
Tu Chayavatana
Chumporn Pongnumkul
Anunt Tonmukayakul
Piyasakol Sakolsatayadorn
Krit Komaratal
Henry Wilde
切除ペニスの再吻合技術
但し、切除されたペニスの一部がアヒルに食べられた場合は適用できない。


1983年の論文。
タイでは1970年代に浮気をした夫のペニスを妻が切断するのが流行った。

タイの家庭ではアヒルを飼うのが一般的であった。

"Surgical Management of an Epidemic of Penile Amputations in Siam"


American Journal of Surgery, 1983, no. 146, pp. 376-382.

 

過去のイグ・ノーベル賞については、下記を参照。

2006/10/13 ノーベル賞とイグ・ノーベル賞
2007/10/8  2007年イグ・ノーベル賞
2008/10/4  2008年イグ・ノーベル賞
2009/10/3 
2009年イグ・ノーベル賞
2010/10/7  2010年ノーベル化学賞とイグ・ノーベル賞
2011/10/1  2011年度イグノーベル賞 
2012
/9/25   2012年 Ig Nobel 賞に日本人の「スピーチジャマー」

 

このうち、中垣俊之教授らのチームは、2008年に真正粘菌変形体という巨大なアメーバ様生物が迷路の最短経路を探し当てることができることを発見し認知科学賞を受けたが、2010年にはその延長で、粘菌が交通網を整備することを発見し、交通計画賞を受賞した。


国際石油開発帝石(Inpex)は9月12日、子会社インペックス北カスピ海石油が参加するカザフスタンの北カスピ海沖合鉱区にある世界有数の巨大油田の
Kashagan油田 が9月11日より最初の生産井から原油の生産を開始したと発表した。

Kashagan油田は、カザフスタン共和国アティラウ州の州都アティラウの南東約80キロ、水深3~5メートルの浅海の海底下4,200メートルに位置し、縦横75km x 45kmの規模を有する巨大油田。2000年に発見され、2004年に商業的発見宣言を行った。

Kashagan油田は原始埋蔵量で350 億バレルの原油を有する世界でも有数の巨大油田で、この鉱区では南西カシャガン、アクトテ、カイランおよびカラムカスと4 つの既発見未開発構造を確認している。これらの開発で、将来、生産量が大幅に増加する可能性を有している。

なお、後記の通り、中国にCNPCの本計画への参加が決まった。

今回の生産開始は第一次開発分で、初期生産として日量18 万バレルの生産量が計画されており、その後日量37 万バレルまで生産量が引き上げられる予定。
 

インペックス北カスピ海石油は7.56%の権益を有し、本プロジェクトの操業会社であるNorth Caspian Operating Company(NCOC)を通じて、海外の大手石油会社と共に開発作業を推進してきた。

インペックス北カスピ海石油は 1998年 8月に設立された。
出資比率は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が50% 、Inpexが45% 、石油資源開発と三菱商事が各2.5%となっており、JOGMECが債務保証をしている。

これまでの開発投資額は412億ドルで、インペックス北カスピ海石油は31億ドルを負担した。

インペックスでは権益分の石油を他の石油会社などと原油のスワップ取引を行い、日本へ同等量の原油を供給する方針。

ーーー

Kashagan油田は、当初は2008年にも商業生産が始まる予定だったが、2010年後半に延期され、開発費も大幅に増加した。

これに対して、カザフスタン政府はスタートアップの遅延に不満を持 ち、介入した。

契約見直しでの石油販売取り分の増加(10%を40%に修正)を 要求
・2007年8月、開発工事に環境面その他で違反があったとして3カ月停止
の処分
・同年9月、首相が、
KazMunaiGasを主要共同開発者とするよう要求
   「要求を受け入れなければ他の手段に訴える」とも述べ、外資の免許剥奪などの可能性も示唆
同じく9月 に下院が、外国企業との契約を一方的に破棄する権限を政府に与える法案を全会一致で可決した。

2007/9/6 カザフスタンの石油開発中断

2008年1月14日、カザフスタン政府はKashagan 油田の持分変更で合意したことを発表した。
他の権益者に合計 17.8
億ドルを支払い、国営KazMunayGas持分を倍増し、トップ4社に並んだ。
スタート時期は
2011年末に延期された。

 

ConocoPhillipsは2012年に世界中の資産の見直しを行い、Kashagan 油田の権益をインドの国営石油探査会社のONGCに50億ドルで売却する契約を締結した。

これに対し、KazMunaiGas は本年7月、先買い権を使って、これを買収することを決めた。

中国の習近平国家主席は9月7日、カザフスタンの首都アスタナで同国のナザルバエフ大統領と会談した。
両国の元首は両国関係の発展状況について総括し、今後の協力に関する全面的な計画をまとめ、全面的戦略パートナーシップを深めることについて重要で幅広い合意に達した。

両首脳の見守るなかで、KazMunaiGasと中国のCNPCは、Kashagan 油田の権益 8.33%を約50億ドルでCNPCに売却する契約に調印した。
10月末までに取引が完了する。
これにより、インドのONGCの進出可能性は潰れた。

CNPCは同時に、KazMunaiGasに対し、Kashagan 油田の2020年以降の第二次開発に必要な資金の半分をカバーするため、30億ドルを支払う

これとは別に、カザフスタンの国営企業 Baiterekが産業プロジェクトを推進するのに対し、中国開発銀行と中国輸出入銀行がそれぞれ、30億ドルと50億ドルの借入保証を行う。

これらの結果、Kashagan 油田の権益の推移は下記の通りとなる。

  当初 2008/1 現状 備考
インペックス北カスピ海石油  8.33% 7.56% 7.56%  
Eni   18.52%   16.81%   16.81%  
ExxonMobil 18.52% 16.81% 16.81%  
Shell 18.52% 16.81% 16.81%  
TOTAL 18.52% 16.81% 16.81%  
ConocoPhillips  9.26%  8.40% 0% ONGCに売却KazMunaiGas に売却
KazMunaiGas  8.33% 16.81% 16.88% 先買権行使し、Conocoから8.40%購入。
CNPCに8.33%を売却
CNPC(China)     8.33% KazMunaiGas から購入
ONGC (India)     0% Conocoと契約するが、KazMunaiGas に取られる。

中国とカザフスタンを結ぶ石油パイプラインが完成しており、CNPCはこれを経由して原油を中国に送ることができる。

2006/5/29 中国-カザフ石油パイプライン正式稼動





米エネルギー省は9月11日、住友商事が輸入契約を締結しているLNG輸出プロジェクト、Dominion Cove Point LNGに対し、Maryland 州 Calvert County にあるCove Point LNG Terminal から米国とFTAを締結していない国に対するLNGの輸出を承認した。(FTAを締結している国への輸出については、既に2011年10月7日に承認を受けている。)

輸出承認は日量770百万立方フィート(0.77Bcf/d )の天然ガスを20年間となっている。年間ベースでは525万トンの輸出枠となる。

Dominion Energyでは既に住友商事との間で年間230万トン、インドのGailとの間で230万トンの輸出契約を締結している。
住友商事では、東京ガスに対して140万トン、関西電力に対して80万トンの供給を約束している。

    https://www.knak.jp/blog/2012-4-2.htm#sumisho

ーーー

FTA非締結国向けの輸出については、法律により、公共の利益に反しないことという条件がついている。
今回の承認は4件目で、日本向けとしては大阪ガスと中部電力が契約している
Freeport LNGに次いで2件目となる。

エネルギー省は今回、輸出申請を慎重に検討し、特に、経済、エネルギー安保、環境への影響を考慮するとともに、LNG輸出に対する賛成、反対のコメント(20万件に及ぶ)を検討した結果、20年間の0.77Bcf/dの輸出は公共の利益に反しないと判断したとしている。
米国の天然ガスの開発が進み、EIAの予想では2013年の生産は日量 699.6億立法フィートに達するとしている。

承認を受けた4つの計画の概要は以下の通り。

これまでの3計画については  2013/8/12 米エネルギー省、非FTA締結国向けLNG輸出で3件目の承認

会社名 立地 概要
Cheniere Energy

本事業のため
Blackstoneが出資

Sabine Pass LNG Terminal
(Cameron Parish, LA)
承認:2011/5(FTA締結国向けは 2010/9)
数量:2.2 Bcf/d(年間1600万トン)
期間:20年間
輸出契約:
   BG Group   550万トン
   Gas Natural (スペイン)   350万トン
   Gail(インド)   350万トン
   Kogas(韓国)   350万トン
   合計    1600万トン

  注. 承認時は韓国はFTA未発効

Freeport LNG

株主:
Michael Smith
Zachry
Dow(輸出には不参加)
大阪ガス

Freeport LNG Terminal
(Quintana Island, TX)
承認:2013/5(FTA締結国向けは 2011/2)
数量:1.4 Bcf/d(年間900万トン)
期間:20年間
輸出契約:
   大阪ガス   220万トン
   中部電力   220万トン
   BP Energy   440万トン
   合計     880万トン
Lake Charles Exports

株主:
Southern Union Company
BG Group
Lake Charles Terminal
(Lake Charles, LA)
承認:2013/8(FTA締結国向けは 2011/7)
数量:2.0 Bcf/d(年間1500万トン)
期間:20年間
輸出契約:未定
    BG Groupがパートナーのため、当然BGは対象
Dominion Energy Dominion Cove Point
  LNG Terminal
(Chesapeake Bay
 in Lusby, Md.)
承認:2013/9(FTA締結国向けは 2011/10)
数量: 0.77Bcf/d 年間525万トン
期間:20年間
輸出契約:
    住友商事  

230万トン

 
     (東京ガス)  

(140万トン)

 
          (関西電力)   ( 80万トン)  
   Gail(インド)   230万トン  
   合計    460万トン  
  https://www.knak.jp/blog/2012-4-2.htm#sumisho

認可待ちの計画は以下の通り。

会社名 立地 概要
Cameron LNG

株主:
Sempra Energy 50.2%
三井物産 16.6%
Japan LNG 16.6%
(三菱商事
/日本郵船)
GDF Suez  16.6%

Hackberry, LA 承認:未(FTA締結国向けは2012/1)
数量:1.7 Bcf/d(年間1200万トン)
期間:
輸出契約:
   三井物産  

400万トン

 
   三菱商事  

 400万トン

 
   GDF Suez   400万トン  
   合計    1200万トン  
  https://www.knak.jp/blog/2012-4-2.htm#LNG
Jordan Cove LNG

株主:
Veresen Inc

Port of Coos Bay, Oregon 承認:未
数量:1.0 Bcf/d(年間 600万トン)
期間:
輸出契約:未定

 

 

 

国立科学博物館は9月3日、セメダインCやカシオSL-800、除虫菊を含む蚊取り線香など計22件を未来技術遺産として登録することを発表した。
   http://www.kahaku.go.jp/procedure/press/pdf/159444.pdf

化学関係は以下の通り。

1)00117号 量産初期のPVC樹脂製造装置

カネカ大阪工場

鐘淵化学工業が1950年に月産能力60トンで工業化した時の実験用重合機及び製造装置(5000L重合機、PVC反応1号炉、アセチレン発生器)

製造法は乳化重合法から懸濁重合法に、また原料もカーバイドから石油に移行する前のもので、国内に現存する最古級の塩ビ製造装置とされている。


 

1949年に鐘淵紡績が兵庫でVCM(アセチレン法)、PVC(乳化重合法)の試験生産を開始、1949年に鐘紡の非繊維部門の分離・独立により鐘淵化学が設立され、塩化ビニル試験設備を継承した。
  
1950年に大阪でVCM、PVCの生産を開始した。

当時は古河グループがGoodrich、三菱(日本化成)がMonsantoの、資本と懸濁法重合技術を導入する計画が進んでおり(日本ゼオンと三菱モンサント)、各社とも懸濁法の研究を行い、切り替えを図った。

同社は1951年に自社技術で懸濁法に転換した。
その後、1960年に高砂で、1970年に鹿島で、PVCの生産を開始した。
大阪工場は1995年に停止した。

VCMについては、同社はUCCからEDC法技術を導入して、1964年に高砂でEDC法VCMを工業化した。
その後、Staufferからオキシ法VCM技術を導入し、1968年に高砂でオキシ法VCMの生産を開始するとともに、東で信越化学などとともに鹿島塩ビモノマーを設立した。

2)00133号 セメダインC

1938年製作。日本初の合成接着剤。ニトロセルロースを主成分とする。

 

ーーー

1923年に今村善次郎が東京で接着剤類の製造販売を開始。
1941年に各種接着剤の製造販売を目的に有限会社今村化学研究所を設立。
1951年に販売会社としてセメダイン㈱を設立、1956年にこれを吸収合併して、社名をセメダイン㈱に改称した。

創業時にイギリス製の「メンダイン」と呼ばれる接着剤が隆盛で、同社も当初はこれを輸入販売していたが、創業者が「市場から攻め(セメ)出せ、メンダイン」との闘志を込めて、開発した製品に「セメダイン」という名前をつけた。

「接着剤」という言葉も今村善次郎が創った言葉だと言われている。

3)00135号 世界初の除虫菊を含む蚊取り線香

   大日本除虫菊

(1)1911~1914 棒状蚊取線香「金鳥香」

(2)1919~1925 渦巻型蚊取線香「金鳥の渦巻」

(3)1895    渦巻型蚊取線香 試作木型

(4)明治末期~1957 機械式手巻き用 線香押し出し機

(5)1930~1940 蚊取線香戦前の海外向けポスター群

(6)1896    「除虫菊栽培書」「日本の除虫菊」

(7)1902頃   木製 線香突き

蚊取線香については 2006/8/21 夏休み特集 蚊取り線香物語 ピレスロイドの歴史

 

過去に指定された未来技術遺産の化学関連のものは以下の通り。

2011/10/8   「未来技術遺産」

年度 登録番号 名称                                   所在地 製作年 詳細
2008 00009号 国産初期の硬質塩化ビニル管サンプル アロン化成
名古屋工場
1951 PDF
2009 00026号 池田菊苗博士抽出の第一号具留多味酸
― 日本最古のグルタミン酸 ―
東大大学院 1908 PDF
00029号 【 アンモニア合成装置 】 輸入機器
(1) アンモニア合成塔
(2) 混合ガス圧縮機
(3) 清浄塔
― わが国初の本格的なアンモニア合成プラント ―
旭化成
(延岡市)
1923 PDF
00039号 界面活性剤製造設備(TO リアクター)
― 世界で初めてα オレフィン・スルフォン酸塩の工業化に成功 ―
ライオン
大阪工場
1976 PDF
2010 00051号 合成ガス循環機
― 日本初の国産アンモニア合成装置 ―
昭和電工
川崎事業所
1930 PDF
00056号 ビニロン(ポリビニルアルコール繊維)
― 国産初の合成繊維 ―
クラレ
岡山事業所
1950 PDF
00057号 塩化ビニル被覆電線・ケーブル見本
― 現存最古級の塩化ビニル被覆電線 ―
古河電工
(市原市)
1950~
1955頃
PDF
00072号 上中啓三 アドレナリン実験ノート
― 高峰譲吉によるアドレナリン発見を決定づけた実験ノート ―
教行寺
(西宮市)
1900 PDF
2011 00080号 硬質塩化ビニル板製造用プレス機
― 日本最古の硬質塩ビ板成形プレス ―
三菱樹脂
長浜工場
1954 PDF
00082号 "テトロン"糸生産第一号機
― 日本初のポリエステル繊維製造装置 ―
東レ
(三島市)
1958 PDF
2012 00095号 クロード法によるアンモニア国産化史料
  アンモニア合成管用台盤、運転日誌、分離器
下関三井化学 1923~
 1930
PDF
00097号 国産初のPVC製LPレコード 日本コロンビア 1951
00106号 世界初の木材用非ホルマリン系接着剤
 イソシアネート系PVA系接着剤量産工場
光洋産業
 富士工場
1972年

 





パナソニック は、計画しているヘルスケア事業の一部売却で、米投資会社KKR に優先交渉権を与える方針を固めたことが分かった。
関係筋によると、完全子会社 パナソニックヘルスケアの株式の大半を売却する方向で近く合意を目指し、詳細条件を詰める。

売却額は1500億円前後になるとの見方が多い。売却資金の一部は、社債償還などに充てることで一段の負債圧縮に寄与する見込み。

付記

パナソニックは9月27日、パナソニック ヘルスケアの全株式を、をKKRの関連投資ファンドが実質的に全株を保有するPHCホールディングスに1650億円で譲渡する契約を締結することを決めたと発表した。
パナソニックは、750億円の売却益を今期の営業外収益に計上する。

パナソニックはPHCの20%を引き受け、パナソニック ヘルスケアの20%を実質保持する。
引受額は未公表。

パナソニックは中期重点施策の一つとして、「脱・自前主義による成長・効率化」を挙げ、パナソニックヘルスケアへの外部資本導入を決めた。

パナソニックヘルスケアは着実に収益を上げているが、医療業界における知見が限定的で、グループとして十分な投資ができない中では、事業成長の可能性に限界がある。
同分野のノウハウと資金リソースを持ち、事業ビジョンを共有できるパートナーと手を組むことで、自前では難しい非連続な成長を目指す。

パナソニックは一定の出資比率とブランドを維持し、同業界向けの販路としても活かしていく。

(このほか、本年3月にパナソニック ロジスティックスの株式の66.6%を日本通運に譲渡することで合意している。)

2013/3/28  新中期計画 2013年度事業方針

パナソニックは5月に1次入札を実施し、計10社程度が応札した。

8月26日の最終入札では、KKRのほか、米投資ファンドのBain Capital(三井物産、日本政策投資銀行と連合)、東芝(米投資ファンドのCarlyle Groupと連合)の計3陣営が参加、このうちKKRが最も良い条件を提示した模様。
 

パナソニックヘルスケアは現在、診断薬、メディカルシステム、補聴器、画像診断のビジネスユニットを持つ。

このうち、補聴器事業については2014年3月末に家庭内ネットワーク技術や公共システムなどの情報通信技術を扱うパナソニック システムネットワークスに事業移管することが決まっている。

また、超音波診断機器関連事業をこれまで共同で開発を進めてきたコニカミノルタに譲渡することも決まっている。

ーーー

パナソニックヘルスケアの歴史は以下の通り。
当初はエレクトロニクスが中心であったが、2007年4月の改組でヘルスケアが中心となった。

1969/11   松下寿電子工業として発足
     松下グループ内で「四国の天皇」とも呼ばれた稲井隆義(赤外線電気コタツの考案者)が四国で創業
     
2002/10   株式交換により松下電器産業の完全子会社に
     
2005/4   パナソニック四国エレクトロニクスに改称
   
ヘルスケア分野:血糖値測定システムほか
ビジュアル分野:デジタルビデオカメラ(DVD・DVC)、マルチメディアディスプレイ他
デバイスインダストリー分野:ブルーレイディスクドライブ、スーパーマルチドライブ、HDD用流体軸受モータ他
     
2007/4   松下電器改組
    ・松下電器の社内分社である「ヘルスケア社」をパナソニック四国に統合
・PC用光学ドライブ事業をパナソニック コミュニケーションズ(現:パナソニック システムネットワークス)に譲渡
   
     
2010/4   ヘルスケア事業のさらなる拡大に向け、ヘルスケア事業としての事業領域別体制に再編
    ・「デバイスプロダクツBU」「流軸モータBU」を統合し、「医療デバイスBU」
・「補聴器 BU」を新設
・「ビジュアルプロダクツBU」に、医療システム事業を加え、「医療機器・システムBU」
     
2010/10   パナソニックヘルスケアに改称
     
2012/1   パナソニック改組
    ・パナソニックに新たな社内分社としてヘルスケア社を設立
・三洋電機のバイオメディカ事業とメディコム事業はパナソニック ヘルスケアに統合
・パナソニック電工四日市のFCメディカル事業をパナソニック ヘルスケアの医療機器・システムBUに統合
・パナソニック ヘルスケアの医療デバイスBUを医療機器・システムBUに統合
   
   
・医療機器・システムBU:
  高性能で高品質な医療機器・システムの提供
  人口歯一次加工事業や注射薬払い出しロボット、医療用データストレージなど
補聴器BU 「オーダーメイド耳あな型」、「耳かけ型」、「ポケット型」など、豊富なラインナップ
・画像診断BU: 超音波診断装置を中心に、画像診断技術を駆使した機器を展開
         超音波診断装置や4Dプローブ、 POD半導体レーザー
・バイオ診断BU: 独自のバイオセンシング技術を駆使し、体外診断デバイスを展開
         血糖値測定シテテムや乳酸値測定システムなど
      * 補聴器と超音波診断は今後売却
     
現状  
・診断薬BU
・メディカルシステムBU
・補聴器BU
・画像診断BU
・インキュベーションセンター
・マーケティング本部
・R&Dセンター
     
(決定済)    
2014/1   超音波診断機器関連事業をコニカミノルタに譲渡
     
2014/3   補聴器事業をパナソニック システムネットワークスに事業移管

 


本年7月にようやく稼働したLG化学子会社 Compact Powerのミシガン州Hollandのリチウムイオン電池工場が9月に入り生産を停止した。6週間程度止まると見られている。

LGは以下の通り説明している。

米国での商業生産開始の前に使用する原料をEPAに登録する必要があるが、製造に使う非常に少量の原料(名前は開示できない)について登録されていない可能性があることが判明した。

現在、登録状況をチェック中で、問題の早期解決のためEPAと協議している。
登録されていることを確認するか、又は承認を取得するまで、約6週間、生産活動を止める。

生産は止めるが、従業員のレイオフはしない。
改善工事や特別訓練、メンテナンスなどを行う。

直ぐに生産を再開できると自信をもっている。

EPAは9月6日、LGがどんな原料を使っているかを確認するため、本年7月にLGに対し原料リストの提出を命じたことを明らかにした。

ーーー

米政府から151百万ドルの補助金を受け、2010年7月の起工式にはオバマ米大統領が出席した、LG化学子会社 Compact Powerのミシガン州Hollandのリチウムイオン電池工場は、当初、2012年に稼動し、2013年末までに"Chevy Volt"ベースで6万台分を生産する予定であった。

しかし、電気自動車が不振で、GMは2012年に「Volt」を5万台売るという目標を設定したが、2012年10月までの販売台数は2万台弱に止まっていた。

このため、LGは工場完成後も生産開始を行わず、 韓国からのリチウムイオン電池輸出を続けた。

2013年2月にエネルギー省のInspector General (監察官)はLG Chem とエネルギー省職員を非難する報告書を発表した。

これを受け、エネルギー省はLGに対し補助金のうち、 842千ドルの返還を命じた。

2013/2/15   LGの米リチウムイオン電池工場への批判 


LGは2013年7月になって、Holland工場でリチウムイオン電池の製造を開始した。
5月に製造部品承認プロセス(Production Part Approval Process)が完了して需要家GMの承認を取得、その後、GMと共同で"pre-production testing"も終えた。

生産を開始しても、リチウムイオン電池はsettling period (「エイジング検査期間」:バッテリーを一定期間放置し、沈殿物の有無で不純物の混入を確かめる検査の期間)が必要なため、最初の出荷は9月終わりか10月初めの予定となっており、GMの工場にはここからの出荷はまだ行われていない。

生産ラインは3ラインで、2015年9月までに更に2ラインを追加する。


 

大塚製薬は9月5日、Astex Pharmaceuticals を買収することで同社と合意したと発表した。

1株 $8.50(過去30日の株価平均に48%のプレミアム、9月3日の終値に対しては27%)で全株式を現金で買収するもので、総額は886百万ドルとなる。10営業日以内に買い付けを始め、開始後20営業日以内に終了する。

Astex Pharmaceuticalsは、分子設計創薬技術に優れた、がんと中枢神経領域に焦点を合わせたカリフォルニアに本社をおくバイオベンチャー企業で、フラグメント創薬のリーディングカンパニーとして知られる。

1991年設立の米国のSuperGen, Inc.が2011年7月に英国のAstex Therapeutics Limited を合併し、Astex Pharmaceuticals に改称した。

英国ケンブリッジにフラグメント分子設計創薬研究所と、米国カリフォルニアに臨床開発部門を有している。

フラグメント創薬とは、小さな分子フラグメントと、疾患に関与する複雑な立体構造をもつ大きな分子の標的タンパク質との相互作用を明らかにすることで分子設計し、新規化合物を創りだす技術で、NMR やX線結晶構造解析を用いて、相互作用を明らかにする創薬技術。

フラグメント技術によって、過去8年間で8つの癌と中枢神経領域における新規化合物が臨床開発段階に移行している。

現在、フェーズ2に4化合物、フェーズ1に4化合物があり、そのうち4化合物は、AstraGeneca、Novartis、Janssen Pharmaceutical(Johnson & Johnson子会社)とのアライアンス体制のもと、臨床開発が行われている。

臨床開発部門は、抗がん剤の開発に特化し、骨髄異形成症候群・急性骨髄性白血病治療剤「静注Dacogen®」の開発に成功している。
Dacogen
は、北米においてはエーザイが、その他の地域においてはJohnson & Johnson子会社のJanssen Pharmaceuticalが販売している。

DacogenはSuperGenが開発した。

SuperGenは2004年9月にMGI PHARMA, INC.にDacogenの全世界の独占権を与えた。

MGI PHARMAは2006年に7月に、Dacogenの北米以外の権利をJohnson & Johnsonの子会社のJanssen にサブライセンスした。

エーザイは2007年12月、がん・救急治療に強みを持つMGI PHARMA を総額約39億米ドルの現金にて買収する最終契約を締結、米国子会社の100%子会社とした。

この結果、現在はエーザイが北米、残り地域はJanssen がDacogenを販売している。

大塚製薬では、今回のアステックス社の買収は同社の目指すがん領域のポートフォリオ拡充のみならず、中枢神経領域の創薬研究の強化にもつながるものと期待している。

Astexのフラグメント創薬技術と、大塚製薬の強みである中枢神経領域の研究を組み合わせることによって、新たな作用メカニズムの中枢神経領域の医薬品を届けられると期待している。

また、臨床開発力にも優れたAstexの買収で、がん領域のポートフォリオを拡充するとともに、大塚製薬の抗がん剤開発体制を強化する。

大塚製薬の主力製品の統合失調症治療薬「エビリファイ」が全世界で売上高を伸ばしているが、2015年4月に米国で特許切れを迎える。
2013年3月期の連結売上高1兆2180億円のうち、エビリファイが4385億円(うち米国は3361億円)を占めており、特許切れ後の対応としての一手が注目されていた。

Astexの最近の損益状況は下記の通り。(百万ドル)

  2012 2011 2010
売上高 ロイヤリティ 71 61 53
開発費収入 12 6 1
合計 83 67 53
営業費用 開発費 60 44 28
管理費 16 17 9
その他 14 4 0
合計 90 65 37
営業損益 -7 2 16
税引前損益 -5 2 16
純損益 8 5 16

 

 

政府の原子力災害対策本部は9月3日、東京電力福島第1原発で相次ぐ汚染水漏れ事故について、政府として主体的に取り組むことを明記した「基本方針」を了承した。

地下水が原子炉建屋に流入するのを防ぐ凍土遮水壁の建設費用や、汚染水処理装置の増設・改良計画に国費470億円を投入することが柱。

国費投入
  凍土遮水壁    約320億円 (うち本年度予算予備費から140億円)
  汚染水処理設備   約150億円 (同上 70億円)

但し、上記の2つとも技術的に確立しておらず、実際に効果があるかどうかは不明。

汚染水対策の概要は以下の通り。

現状 対策
1日約1,000トンの地下水が流入 地下水バイパスで海に放流し、流入量を減らす。
このうち約400トンが建屋に流入 ・凍土方式遮水壁で建屋への流入を防止
・既存の汚染水をサブドレンで汲み上げ
残りのうちの1日300トンがトレンチ内の汚染源に触れて、
汚染水として海に流出
(他に
H4エリアの汚染水タンクからも300トンが漏れて流出)
・港湾内に海側遮水壁設置
・建屋海側汚染エリア護岸に水ガラス壁設置
・トレンチ内の高濃度汚染水を汲み上げ

回収汚染水はタンクに貯蔵
  能力限界
  汚染水漏れ
・タンク増設
・溶接型タンクへのリプレイス

・ALPSで汚染水浄化
・より高効率の浄化装置を実現
(浄化後もトリチウムを含むが、薄めて海に放流)

 

具体的対策は以下の通り。
   http://www.kantei.go.jp/jp/singi/genshiryoku/dai32/siryou1.pdf 

  これまでに講じた対策 今後講じる対策
1.汚染源を取り除く 海際トレンチ内の高濃度汚染水汲み上げ、タービン建屋に移し、浄化
  (2013/8/22~)


タンクからの漏えいで汚染された土を回収
  (2013/8/23~)

ALPSで高濃度汚染水の浄化を加速化
 (2013/9/中旬~)


海際の主トレンチ内高濃度汚染水を移動式浄化装置で濃度を下げ、トレンチを閉塞

より高効率の浄化装置を実現
(国費を投入)

2.汚染源に水を近づけない   建屋山側で地下水を汲み上げ(地下水バイパス)、線量確認の上で、海洋に放流
  (2013/3設置完了、稼働時期調整中)


サブドレン(建屋近傍の井戸)により地下水汲み上げ

  (2014/9頃完了)

建屋の周りを囲む凍土方式遮水壁
  (国費を投入 2014年度中に運用開始)

建屋地下滞留の汚染水の完全除去のため建屋の隙間等を塞ぐ等、

3.汚染水を
漏らさない
港湾内に海側遮水壁設置
(一部設置済、2014/9完成)


建屋海側汚染エリア護岸に水ガラス壁設置
 (2013/8 一部完了)

汚染水を汲み上げて浄化
 (2013/8/9開始)

パトロール強化(1日2回4回)
 (2013/8/22)

タンクの全ての堰の排水弁を閉める
 (2013/8/22より順次)

モニタリング強化
 (2013/8/20より順次)

汚染エリア地表のアスファルト舗装
 (2013/101より順次)


タンクの増設

溶接型タンク増設を最大加速化、
 全てのボルト締めタンクのリプレイス

タンクに水位計、漏洩検出装置の設置
 (2013/8/22より順次)

高レベル放射性廃棄物を保管する高性能容器などを覆う建屋を設置
  万一の漏えいの場合のリスクを低減

高濃度汚染水貯留に関するリスクの洗い出しと対応


海側遮水壁

鋼鉄製の板の壁で、海底から海面上まで幅800mにわたり約700本設置。

   

   
水ガラス壁

水あめ状の薬剤を土壌に注入。
地中1.8 x 16m しか効果がなく、壁の上を汚染水が通って海に漏れ出している。

地下水バイパス

建屋の山側に12本の井戸を設置し、流入前の地下水をくみ上げる。
くみ上げた水は、放射性セシウム濃度が1リットル当たり1ベクレル以下と低いことを確認して海に放出する。
流入量を1日100トン程度減らせると見込んでいる。

この案に対する問題が9月5日に明らかになった。
「H4」エリアのタンクから約300トンの高濃度汚染水が漏れていたが、このタンクの南側で掘った井戸から放射性物質を含む地下水が検出された。汚染水が地下水バイパス用の井戸に混じれば、海への放出に問題が生じる。

凍土遮水壁

鹿島が提案したもの。
1〜4号機の原子炉建屋を囲むように200m x 500m(延長1.4km)の壁を設置する。

凍結管を1メートル間隔で地表から20〜30メートルの深さまで垂直に打ち込み、管の中に氷点下40度以下の冷却材を循環させて周囲の土を凍らせ、「土の壁」を造る。
冷却の電気代などに多額の維持費がかかる。

世界的にも前例のない工事になるため、実現可能かは不透明とされる。
凍土遮水壁の2015年度前半の完成を目指し、実際に導入可能か年内に結論を出す。

サブドレン(建屋近傍の井戸)

事故前からあったポンプ設備(津波で損壊)の復旧も進め、建屋にごく近い地中からも地下水をくみ上げる。

海側遮水壁

建屋内の汚染水や建屋を迂回した地下水が海に流れ出ることがないよう、1~4号機の海側に鋼管約600本を打ち込んで遮水壁とする。

汚染水処理設備

東電は汚染水から62種類の放射性物質を取り除く能力がある汚染水処理装置「ALPS」の稼働を目指す。

2013/8/30   福島第一原発、新型浄化装置ALPS を9月中旬に稼働へ

政府は今回の対策で処理能力の向上を目指す研究開発にも取り組む。

但し、この場合もトリチウムは処理できない。

原子力規制委員会の田中委員長は9月2日、日本外国特派員協会で講演し、ALPSで処理した汚染水を一定濃度に薄めて海洋に放出する必要性について言及した。

ーーー

汚染水問題は国際的に大きな注目を浴びており、五輪招致にも悪影響を与えている。

韓国政府は9月6日、福島第一原発の汚染水漏れを受け、福島、茨城、群馬、宮城、岩手、栃木、千葉、青森の8県の全水産物の輸入を9日から全面禁止すると発表した。放射能汚染の有無と関係なく韓国内での流通が全面的に禁止される。

8県以外の水産物についても、セシウムが微量でも検出されれば、他の放射性物質の検査証明書を追加で要求することを決定、微量でも放射性物質が検出された水産物は事実上、遮断される。

 

付記

安倍首相は9月7日、国際オリンピック委員会総会の最終プレゼンテーションで、汚染水問題について「まったく問題はない。汚染水の影響は、港湾内で完全にブロックされている」と強調した。 

質疑応答でも、汚染水漏れは「全く問題ない。解決に向けたプログラムを決定し、既に着手した。責任を完全に果たす」と強調。「影響は同原発の港湾内0.3平方キロメートルの範囲内で完全にブロックされている」とするとともに、放射性物質の数値は最大でもWHOの飲料水水質ガイドラインの500分の1、日本の食品や水の安全基準は世界で最も厳しい基準だ」とアピールし、「健康問題には今までも、現在も、将来も問題ないと約束する」と述べた。

 

「港湾内で完全にブロックされている」というのは言い過ぎ。

東電も「港湾内と外洋を水が行き来していること」を認めている。 

3か所にシルトフェンス(水中カーテン)を張り、遮断しているが、完全ではない。

菅官房長官は9月10日の記者会見で、福島第一原発の放射能汚染水漏れについて、同原発の港湾の内外で汚染水を含む海水が出入りしていることを認めた。
 ただ、「港湾内でも大幅に基準値以下だ。汚染水の影響については完全にブロックされていると申し上げた」と強調した。


タンクから漏れた汚染水は排水溝から外洋に漏れた可能性が極めて高いとされる。

「健康問題には今までも、現在も、将来も問題ないと約束」したが、そんな約束をしても大丈夫だろうか?



Solvayは9月2日、Sadara Chemical (DowとSaudi Aramcoの石化JV)との50/50 JVでJubail Industrial City IIに大規模な過酸化水素工場の建設を開始したと発表した。

JVはSaudi Hydrogen Peroxide Companyで、能力は年産30万トン、2015年のスタートを目指す。サウジで初めての過酸化水素工場となる。

Sadara Chemical は過酸化水素を同社が建設中の過酸化水素法酸化プロピレン(HPPO)の原料とする。
同社ではPOを原料にポリオールやプロピレングリコールなども生産する。

Solvayにとっては、これは3つ目の大規模過酸化水素JVとなる。

  立地 能力

目的

製品 能力 メーカー
Solvay/Dow/BASF JV Antwerp
(ベルギー)
 23万トン HPPO  30万トン Dow/BASF JV
MTP HPJV (Thailand)
  Solvay/Dow JV
Map Ta Phut
(タイ)
33万トン HPPO 39万トン MTP HPPO Manufacturing
(Dow/Siam Cement JV
)
外販HP Solvay Peroxythai 経由販売
Saudi Hydrogen Peroxide
 
Solvay/Sadara (50/50)
Jubail
(サウジ)
30万トン HPPO

未発表

Sadara Chemical
(Dow/Saudi Aramco JV)


Solvay Peroxythai は東南アジアの過酸化水素の主メーカーで、Map Ta Phutに35千トンのプラントを持ち、過去20年以上にわたり、高純度品を食品やエレクトロニック業界に供給している。新プラントからの製品で、供給能力は従来の2倍以上となる。

ーーー

POの生産にはこれまで、3つの方法があった。

1)塩素法

従来からの製法でプロピレンに塩素と水を反応させ、生成したクロルヒドリンを水酸化カルシウム或いは水酸化ナトリウムで処理する方法。

日本では現在、旭硝子(鹿島)とトクヤマ(徳山)が生産している。

2)ハルコン法

イソブタン又はエチルベンゼン酸素と反応させて得られたハイドロパーオキサイドでプロピレンを酸化する方法で、イソブタンを使った場合はTBA or MTBE、エチルベンゼンを使った場合はスチレンモノマーを併産する。

日本では日本オキシランがSM併産で生産している。
アジアでは韓国でSKCケミカル(当初ARCOが出資)、シンガポールでSeraya Chemical (Shell) 及び Ellba Eastern (Shell/BASF)が、いずれもSM併産で生産して
いる。

3)住化新法

上記2)の方法でイソブタン或いはエチルベンゼンの代わりにイソプロピルベンゼン(クメン)を用い、生成するクミルアルコールを脱水/水素化してクメンに戻すことにより、併産物を生成しない新しいプロセスの構築に成功した。

住友化学は千葉で新法によるプラントを建設した。また、サウジのPetro Rabighで新法によりPOを生産する。


DowとBASFは2006年3月、アントワープで過酸化水素法でPOプラントを建設すると発表した。

過酸化水素法はBASFが1995年頃から研究してきたもので、副産物がなく、最終製品であるPOと水しか発生しないこと、プラントの設置面積が小さく、必要インフラストラクチャが少ないことが特徴とされている。
(但し、多量の過酸化水素
を使用するため、過酸化水素のプラント建設が必要で、またエポキシ化触媒をリサイクルするためにメタノールを使用しており水とメタノールの分離に多量のスチームも使用する。)

Dowは2001年にEnichemとの間でポリウレタン事業とPolymeri(UCC/EnichemのPEのJV)持分を交換した際にこの技術を取得しており、2002年8月にBASFとの共同開発を決めた。

タイの計画にはBASFは参加していない。(経緯不明)

ーーー

Solvayは過酸化水素の世界最大のメーカー。

過酸化水素は、製紙用の漂白剤が主用途であったが、HPPO用に大量に使用されるようになり、この分野の需要が急拡大した。
この用途は現在、Solvayのみのため、同社のシェアは更に拡大した。

従来の用途向けでは、中国の需要の伸びが大きい。

SolvayはHuatai Group(华泰集团)とのJV、Shandong Huatai Interox Chemicalを設立し、2011年に山東省東営市に年産5万トン設備を建設した。同社では中国南部に第二拠点の建設を検討している。

南米でも、ブラジル(現地のProdutos Quimicos MakayとのJVのPeróxidos do Brasil )の能力を2000年の5万トンから2010年位は16万トンに増強、現在は18万トンとしている。

Solvayは2012年4月、年産5~15千トンの小規模設備を低コストで生産する技術を開発し、需要家の工場に設備を設置するシステムを考案したと発表した。遠隔地のパルプ、製紙工場に最適で、Peróxidos do Brasil 内にパイロットプラントを建設する。


参考 Solvay's position and strategy in hydrogen peroxide




米の独立系の石油会社 Apache Corp は8月29日、Sinopec傘下で海外事業を担当するSinopec国際石油勘探開発(Sinopec International Petroleum Exploration & Production)との間で石油・ガスの開発に関するグローバルパートナーシップを形成すると発表した。

提携の第一歩として、SinopecはApacheのエジプトでの石油・ガス開発事業の33%の権利を取得し、31億ドルを支払う。オペレーションはApacheが引き続き担当する。

Sinopecとしてはエジプトの石油・ガス開発への初の進出となる。
中国勢の海外の石油資源の取得としては
本年2月26日に完了したCNOOCによる Nexen買収に次ぐものである。

Apacheは現在、米国の2つの地区、テキサス州とニューメキシコ州南東部にまたがるPermian盆地と、テキサス州とオクラホマ州にまたがるCentral地区Anadarko盆地の開発に力を入れている。
両地区では以前から活動していたが、2つの買収により、活動を大幅に拡大した。

Apacheは2010年7月、BPから総額70億ドルで米国、カナダ、エジプトの石油資産を買収する契約を締結した。対象はパーミアン盆地の油田、西カナダの天然ガス、及びエジプトの西砂漠油田とEast Badr El-din 油田。

2010/7/22  BP、北米とエジプトの石油資産をアパッチに売却

Apacheは2012年5月、Anadarko盆地に312千エーカーの権利を持つCordillera Energy PartnersⅢを買収した。
現金25億ドルと同社普通株630万株を支払う。

これらにより、北米での産出量は2.4倍となった。(但し、借入金も増大した。)

確認埋蔵量は両買収により、石油換算29億バレルから一挙に117億バレルと4倍になり、うち、Permianは37%、Centralは48%と、北米が85%を占めるに至った。エジプトは10%から2%に下がった。他は、カナダ 5%、豪州 3%、北海、アルゼンチンなど。

Apacheは今年に入りバランスシートを強化するため、長期の成長に役立ち、現金を生み出す資産を大事にし、ノンコアの事業を売却するという戦略をたて、本年5月9日の第1四半期決算発表時に、2013年末までに40億ドルの資産を売却すると発表し た。

同社では40億ドルの半分を借入金返済に使用し、残りは普通株の7.5%を買い戻すのに使用する。

同社は7月18日に、Gulf of Mexico Shelf の事業をFieldwood Energy に37.5億ドルで売却すると発表している。

今回の売却もその一環で、今回の取引で目標を上回ることになる。
Sinopecとの提携でエジプトでの開発を継続しつつ、バランスシートを改善する。

ーーー

Apache はエジプトで20年以上開発を行っており、970万エーカーの権益を持つ。うち18%が開発済み。

Egyptian General Petroleum とのJVのKhalda Petroleum とQarun Petroleum で運営している。
Khaldaは西エジプトとシナイ半島で事業を行っており、Qarun Petroleum は西エジプトで事業を行っている。

エジプトは政治の混迷期にあるが、Apacheでは同社の事業は遠隔地にあり、問題はないとしている。

Apacheは本年の第2四半期にFaghur盆地(4か所)、Shushan盆地、Matruh盆地、Abu Gharadig盆地で合計7か所の油田・ガス田を発見したと発表している。


Apacheのエジプトでの生産は拡大し続けている。

 




石油資源開発(JAPEX) は9月2日、イラクのガラフ(Garraf or Gharaf) 油田が8月31日に原油生産を開始(ファーストオイル)したと発表した。

Garraf 油田はイラクのジカール県(Thi Qar Province)にある。

イラクの石油の第二次入札が2009年12月に行われ、日本の石油資源開(Japex)がマレーシアのPetronasと組んで、Garraf 油田を落札した。

両社は入札で 3つのチームに打ち勝った。
 ・
トルコ国営石油(TPAO)/インド ONGC
 ・
カザフスタンのKazMunaiGas/韓国のKoGas/イタリア Edison
 
・インドネシア Pertamina

2009/12/14  イラクの石油第二次入札で石油資源開発が落札

両社はイラク国営南部石油(South Oil Company)との間で開発サービス契約を締結した。

開発請負者 参加比率 資金負担比率
Petronas 45% 60%
JAPEX Garraf 30% 40%
国営北部石油
(North Oil Co.)
25%  -

JAPEX Garraf はJAPEX 55%、石油天然ガス・金属鉱物資源機構 35%、三菱商事 10%の出資。

国営北部石油のコストは海外2社が負担する契約で、PetronasJAPEX Garraf が共同で約70億ドルを投入し、7年以内に生産を開始する。

原油1バレルごとに $1.49 の報酬を受け取る条件で、20年間、日量230,000 bbl を生産する。
イラクでは油田の権益自体は取得できないが、開発・生産のコストを原油で受け取ることができる。

JAPEXでは、「投資費用は数年で回収できる」としている。

2011年3月にベースキャンプを開設、6月から坑井掘削作業を行い、これまでに評価井2坑、開発井9坑の計11坑を掘削するとともに、生産施設を建設してきた。

このたび日量3.5万バレル規模で生産を開始、2017年には目標の日量 23万バレルまで増産する計画。

JAPEX Garraf 分として引き取る原油については、日本への持ち込みを視野に、販売方針を検討中としている。

ーーー

石油資源開発(JAPEX) は1955年に石油資源開発株式会社法に基づく特殊会社として設立された。
1967年に石油開発公団の設立に伴い、同公団の事業本部となった。

1970年に石油開発公団から分離し、民間会社として再発足した。




環境保護部はこのたび、2012年の31省・自治区・直轄市および新疆生産建設兵団における主要汚染物質の総合的排出削減量の審査の結果を発表した。

それによると、中央企業(中央政府直属の国有企業)8社のうち、華為集団(発電)、大唐集団(発電)、華電集団(発電)、国電集団 (発電)、中国電力投資集団(発電)、神華集団 (石炭を中心とするコングロマリット)の6社が同年の排出削減目標を達成し、審査に合格したが、中国石油天然気(CNPC、子会社はPetroChina)とSinopecは目標に達しなかった項目があり、審査に不合格となった。

両社の実績は以下の通りで、2012年目標に達しなかったのは各1項目だけだが、12次5カ年計画目標に対しては両社とも大きく未達となっており、特にNOxについては両社とも逆に増加となっている。
汚染物質排出削減の達成量はスケジュール的にみて大きく後れており、全国各地のペースにも大きく後れを取っている。

  CODの排出量 アンモニア性窒素 二酸化硫黄(SO2) NOx
2012年
実績
CNPC 0.08%減
目標 0.6%減
1.33%の減 1.62%減 3.26%
Sinopec 2.62%減 1.91%減 3.90%減 1.28%
目標 ゼロ排出
 
12次5カ年計画目標 10%減 8%減 10%減 8%減
2012年末
累計
CNPC 0.53%減 0.04%減 4.31%減 8.27%
Sinopec 2.3%減 2.1%減 6.0%減 2.52%


両社の場合、汚染物質排出削減プロジェクトにおける措置の著しい後れ、汚染対策プロジェクトの技術の後れと運営効果の低さ、環境の管理水準のばらつき、の3つが問題とされた

規定により、審査結果発表の日から、CNPCとSinopecの2つのグループ会社に対し、石油製品のグレードアップと省エネ・汚染物質排出削減の両分野でのプロジェクトを除き、精製設備の新設・改造・拡張プロジェクトの環境評価に対する審査認可を一時的に停止することが決定された。

影響が出るのは準備中または環境影響評価の文書を提出した立案中のプロジェクトの一部に限られ、稼働中及び建設中のプロジェクトには影響しない。

停止を解除する時期は、2013年上半期の総合的排出削減量の審査、および汚染物質排出削減の責任と目標を明確に定めた目標責任書の履行状況を踏まえて確定する。

 




アメリカの電力大手 、Entergy Corporationは8月27日、バーモント州南部にあるYankee 原子力発電所の稼働を来年の末に停止し、廃炉にすることを決めたと発表した。
原発は"safe-store"(
安全貯蔵)の状態に置かれ、核物質が冷却されて取り除けるまで60年間そのままに置かれる。


 

Yankee原発は、1972年に運転を開始したGE製の沸騰水型(BWR)の原子力発電所で、フル稼働時の能力は620メガワット。

廃炉を決めた理由について、シェールガスの生産増加の影響で天然ガス価格が低くとどまり、発電コストの競争力が低下したことや安全性や信頼性向上のために多額の費用がかかることなどを挙げている。

同社では、人為的にエネルギー価格を低下させる欠陥市場構造(a flawed market design)が問題であるとしている。

米国の原発は天然ガスブームによる著しい価格競争に襲われているが、Vermont Yankeeは米国で最も古く、最も小さいプラントの一つで、反原発運動が盛んな州にあり、最初に廃炉に追い込まれる原発になると見られてきた。

1970年代以降、同原発に対する反対運動が行われ、福島原発事故の際と、最初のライセンスの切れる2012年3月には大規模な抗議運動が行われた。

同原発は2012年3月に稼働40年になるため、2006年に20年間の操業延長の申請をNRCに行い、2011年3月に2032年3月までの20年延長の承認を得たばかり。

同原発については、バーモント州の原発を含むユーティリティの監督を行うPublic Service Boardが操業延長を認めたのに対し、2010年初めに州上院がこれを否定し、延長を認めない決定を行った。議員は工場の安全性、老朽化、工場経営者によるリアクター部品についての虚偽の説明を問題にした。

これに対し、米地裁は2012年に、州上院の決定は放射能の安全性についての議論に基づいているが、その問題はNRCだけが独占的に関与しうるとして州の敗訴の判決を下した。また州が延長を認める条件として電力を安い価格で州内の施設に売るよう求めたことについて、憲法違反とみなした。

2013年8月には連邦控訴審が地裁の判決を支持した。Atomic Energy Act of 1946により安全性は連邦政府(NRC)だけの責任であるとした。

今回の停止・廃炉決定で州との争いにも終止符が打たれる。

ーーー

現時点で他に5基のの原子炉の停止が発表されている。全てのケースで安価な天然ガスが停止の一因とされているが、多くはメカニカルな問題を抱えている。
Dominion のKewaunee原発と今回のYankee原発は、特に大規模な設備投資の必要性に迫られておらず、天然ガスとの競争に負けての停止である。

1)電力大手Dominion は本年5月7日、ウイスコンシン州のKewaunee原発(556メガワット)を永久停止した。純粋に経済性の観点としている。

同社は中西部地域で原発投資の橋頭堡を築く目論見だったが、中西部で適当な他の原発を買収することに失敗し、この原発を維持する経済合理的根拠を失い、売却を決めたが、買い手はみつからなかった。
同原発はすでに20年間の延長許可を取得しており、2033年まで操業できるはずだった。

2012/10/26   米の発電会社、不採算を理由に原発を閉鎖

2)Exelon は2010年に、ニュージャージー州のOyster Creek原発を認可の期限の2019年末までに停止すると発表した。
1969年稼働の米国最初の大規模商業用原発で、645メガワットのBWR型原発。
温排水による環境への影響の懸念で州環境保護局から冷却塔の追加を要求され、高コストを理由に廃炉を決めた。


3)フロリダ州のCrystal River原発は能力860メガワットで、原子炉の格納容器にひびが入ったため、2009年9月から停止していた。

Duke Energyは2012年7月に同原発を所有するProgress Energyを買収したが、その後の調査の結果、修理費が15億ドル、最悪シナリオでは34億ドルかかることが分かり、現在の電力料では回収できないと判断、Duke Energy は
2013年2月、同原発を永久停止すると発表した。(保険金850百万ドルを回収)

Duke Energyは又、本年8月1日に、フロリダ州のWilliam Lee 原発の新設計画を断念すると発表した。
東芝子会社のWesting Houseが原子炉2基を納入する予定だった。

Dukeが2016年以降の運転開始を目指して2008年に申請したが、NRCは最終ヒアリング(当初目標は本年3月)は2016年になると通知したため、Dukeは撤回を決めた。

4) 三菱重工業製の蒸気発生器の配管破損で昨年から停止中の米カリフォルニア州南部のSan Onofre原発について、運営するSouthern California Edison 6月7日、全2基を廃炉にすると発表した。

2号機は1983年、3号機は1984年にスタートした。
三菱重工業は2号機、3号機の取替用の蒸気発生器を各2基 納入した。

San Onofre原発は2012年1月31日、3号機の蒸気発生器の配管から水が漏れて緊急停止、微量の放射性物質が漏れた可能性もある。定期点検中の2号機でも配管摩耗が見つかり、NRCはすべての稼働を禁じた。

Edisonは2012年10月、2基のうち1基を7割の出力で稼働する計画をNRCに出したが、市民団体や一部議員が反対、NRCも公聴会を重ねるなどして判断に時間がかかり、「再稼働できるかどうか、できたとしてもいつになるか不安定な状態がこれ以上続くのは、利用者や投資家にとってよくないとの結論に至った」とコメントを出した。

同社は三菱重工に損害賠償を請求する。

Edisonは三菱重工業に対し、原発停止で生じた損害全額を賠償するよう求めているが、三菱重工側は契約上の責任上限額を超える賠償責任はないと反論している。

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米国では、1979年のスリーマイル島原発事故以来、原発建設は凍結されていた。

オバマ政権はこれを再開する方針を示しており、NRCは2012年2月9日、Southern Nuclear Operating Companyのジョージア州オーガスタの南東26マイルのVogtle power plantの2機の建設・運転一括許可を承認した。
東芝傘下のWestinghouse Electricの新型加圧水型軽水炉(PWR)のAP1000を採用する。

NRCは2012年3月30日、South Carolina Electric & Gas とSantee Cooperがサウスカロライナ州のコロンビアの北西約40キロにあるV.C. Summer 原発の2号機と3号機について建設運転を承認した。
これもAP1000を採用する。

2012/4/4 米、2件目の原子力発電所新設を承認

米原子力規制委員会は2012年8月7日、最近の連邦控訴裁判所の判決で提起された使用済み核燃料の保管に関する規則を見直すまで原子力発電所建設の認可手続きを停止すると発表した。

連邦高裁は2012年6月、運転をやめた原発の敷地内で60年間、使用済み燃料の保管が認められていることについて、NRCの安全性評価は不十分だとして再検討を命令。原発敷地内ではなく、最終処分場の候補地を検討するよう求めている。

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新規計画が2つ承認された一方、申請していた計画の2つが既に取り止められており、上記のDuke Energyのフロリダ州のWilliam Lee 原発の新設計画断念が3つ目となる。

1)NRG Energyは2011年4月、福島第1原発事故の影響で「規制動向など先行きが不透明になった」として、東芝との合弁会社でテキサス州で進めていた原発2基の新設計画への投資を打ち切った。

NRGは2008年にNuclear Innovation North America(NINA)を設立、同年に東芝が12%出資し、サウステキサスプロジェクト原子力発電所に改良型沸騰水型原子炉 (ABWR)2基(3号機、4号機)を増設する計画を進めていた。

2)Exelon は2012年8月、テキサス州Victoria County Stationの原発申請を取り下げた。

同社はさきに、建設を長期間遅らせるため、combined construction and operating license (COL)の申請を取り下げていたが、今回、残していたearly site permit for land の申請も取り下げた。

天然ガスの値下がりで、予想しうる将来にわたって競争力がなくなったと判断した。

2012/9/6 米電力大手Exelon、原子力発電所の申請を取り下げ 


2012年7月30日付の英 Financial Times は、"Nuclear 'hard to justify', says GE chief"のタイトルでGeneral ElectricのCEOのJeff Immeltのインタビュー記事を掲載した。

シェールガス革命で天然ガスが豊富に供給され、再生可能エネルギーの選択肢も増えたことから、原子力発電を正当化することは難しくなったというもの。

2012/7/31 原子力発電の正当化困難にーGE会長 

 

 


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