藍星グループ、シリコーン事業拡大

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ChemChinaの子会社の藍星グループはこのたび、天津の臨港工業区で大規模なシリコーンモノマー(メチルクロロシラン)製造の子会社を設立することを明らかにした。

設立するのは
Bluestar OrganoSilicone (Tianjin) Companyで、本社が23%、江西省南昌にシリコーンモノマー工場を持つBluestar New Chemical Materialsが52%、Rhodiaから買収したシリコーン事業のBluestar France Company(下記参照)が25%を出資する。

Bluestar France Companyの技術を使用するもので、能力は400千トン、第1期 200千トンは2009年後半にスタートの予定で、第2期 200千トンは5年以内に完成させるとしている。
また、同地でシリコーン製品の生産を行い、この工場からの引取りを増やす予定だが、詳細は明らかにされていない。

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藍星集団では、Bluestar New Chemical Materials が江西省南昌市に能力100千トン(+100千トンの増設中)のシリコーンモノマー工場を持っていたが、2004年10月にフランスのローディアとの間でシリコーン事業での提携で覚書を締結、翌年5月に天津でローディア技術によりメチルクロロシランのプラントを建設する合意書を締結した。

年産20万トン(スター時10万トン)のメチルクロロシラン工場で、生産開始は2007年第1四半期を予定していた。

ローディアはローヌ・プーランの特殊化学品部門が独立したもの。
残ったライフサイエンス部門はヘキストと合併してアベンティスとなり、本年8月、サノフィと合併してサノフィ・アベンティスとなった

上記提携時に、両社はそれぞれのシリコーンの上流及び下流分野での活動をグローバルに戦略統合する可能性について2006年央までに検討することとしていた。

これに基づく両社の話しあいの結果、2006年10月に藍星集団はローディアのシリコーン事業を買収する契約を締結した。

BlueStar は、その後、旧アベンティスの動物栄養製品部門のAdisseoCVC Capital Partners から買収している。

いずれも 2006/10/30 中国化工集団公司(ChemChina)の海外進出 
    

この結果、ローディアのシリコーン事業は藍星集団の子会社 Bluestar Silicones International となり、フランスに Bluestar France Company を持つ。

今回の計画はローディアとの合弁計画を藍星集団で実施するもので、能力は合計、第1期とも当初計画の2倍となっている。

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既存のBluestar New Chemical Materials の江西省南昌市のシリコーンモノマー工場は、現在の能力が200千トンで、2010年にこれを300千トンにする計画である。

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藍星集団は天津の臨港工業区でシリコーンモノマーのほかに、多くの化学工場の建設を計画している。

主なものは下記の通り。
 PTMEG:30千トン
 フュームドシリカ:10千トン  
 MDI :100千トン
 PC:10千トン
 メチオニン:140千トン
 苛性ソーダ:200千トン
 1-4 ブタンジオール:55千トン
 フェノール/アセトン: 300千トン  
 ビスフェノールA:150千トン
 ブチルアルコール:150千トン


* 総合目次、項目別目次は
   http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm にあります。


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