住友商事、サウジで発電・造水事業

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住友商事は2日、マレーシアの発電事業会社 Malakoff Corporation Berhad 、サウジアラビア民間財閥 Al-Jomaih Automotive Company とコンソーシアムを組み、サウジアラビアのRas Azzour 造水・発電プロジェクトIWPPIndependent Water and Power Producer の入札で一番札を獲得したと発表した。

入札には関西電力がArabian Co. for Water & Power Development (ACWA Power)と組み、また、丸紅が Suez Tractabel と組んで参加した。

サウジアラビア東部のRas Azzour (or Ras Al Zour) 地区に、日量100万トンの造水プラントと 850~1,100MWの原油焚き通常火力発電プラントの建設を行い、完工後は同プラントを操業し、20年間にわたりサウジアラビア水利電力省傘下のWater & Electricity CompanyWEC)に対して電気・水の販売を行う。

総事業費は、新設プラント建設費用他を含み、総額約60億ドル規模となる見込みで、2012年夏完工を予定している。
サウジ政府が40%を出資、住友商事ほか2社が20%ずつ出資する。

日本政府も公的融資などで事業を支援する。

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Water & Electricity Company WEC)は2003年にサウジ政府の Saline Water Conversion Corporation 海水淡水化公団)と政府70%出資のサウジ電力会社のpartnership として設立された。

今回のWECRas Azzour IWPP は、サウジ西海岸の Shuaibah IWPPShuqaiq IWPP に次ぐ三番目のもの。
(このほか
Jubail IWPP 計画もあったが、取り消しとなった)
Shuaiba Jeddah の南110kmに、 Shuqaiq Jizan の北140 km にある。
Shuqaiq IWPP には三菱商事が参加している。

 

 

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Shuqaiq IWPP は、サウジの政府公共投資基金(PIF)とサウジ電力会社、ACWA Power、三菱商事、クウェートのGulf Investment Corporationが出資する。
WECとの間で、20年間にわたり電力と水を供給する契約を締結しており、大規模な発電・海水淡水化設備の建設を進めている。

火力発電は、総出力102万kWで、34万kW蒸気タービン3基、原油焚きボイラー3基、発電機3基などで構成され、海水淡水化設備は、二段の逆浸透膜の活用により海水を濾して脱塩する逆浸透法プラントで、1日当たり216千m3の飲料水を供給する予定。

2007年3月、三菱重工業はShuqaiq IWPP から、原油焚き火力発電設備及び海水淡水化設備をフルターンキー契約で受注したと発表した。2010年4月からの商業運転開始を目指す。
三菱重工は、設備の設計・製作から建設・試運転までを担当し、発電機は三菱電機が供給する。

 


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