Dow Chemical、内部告発者と和解

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Dow Chemical
は2月9日、Andrew Liveris CEOなどの不当な支出を暴露し馘首されたとして訴えた従業員Kimberly Wood の裁判で和解したことを明らかにした。

友好な和解としているが、和解条件は明らかにされていない。

原告のKimberly Wood はDowに25年勤務していた不正調査官で、DowがLiverisの一家のスーパーボール、南アのワールドカップ、マスターズやアフリカのサファリなどへの旅行の費用を支払っていたことを明らかにした。DowはLiverisが共同出資しているギリシャのチャリティ団体のHellenic Initiativeを経由して支出していた。
(本件は監査で事業に関係のない支出であるとされ、Liverisは720万ドルを支払ったが、Kimberly Wood はこの発表は事実を誤魔化していると主張した。)

Woodはこのあと、CEOの過去のことは調べるなと注意されたとしている。

裁判の記録では、Kimberly Wood は2009年にはDowがMidlandに所有するH Hotel が13百万ドルの予算を20百万ドル超過したことを見つけたとしている。従業員が予算超過とLiverisの妻とその友人の介入を防ごうとして解雇されたことを明らかにしている。

Kimberly Wood は2013年10月に、Dowの経営者がエチレン計画の予算超過を隠すため、会計記録をごまかしたのは「財務諸表不正」であるとして上司に注意して馘首され、Sarbanes-Oxley Act(SOX法)に基づき訴えた。

Dow はこの訴訟を却下するよう申請したが、昨年12月に裁判所がこれを拒否した。

Dowは当時、Kimberly Wood は「不労給付」の支払いを拒否された報復に偽りの訴えをしたとし、強力に戦うとしていた。

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Sarbanes-Oxley Act は2002年7月に制定されたPublic Company Accounting Reform and Investor Protection Act of 2002で、米国の不正会計問題に対処するため、企業会計の信頼性を高め、内部統制を強化することを目的に、企業経営者の責務と罰則を定めた米国連邦法。

エンロン事件やワールドコム事件などで問題になった企業会計の不正に対処するために制定された。

同法は、「上場会社又はその役職員、請負業者、下請け業者等」が、「従業員」に対し、合法的な内部通報・内部告発を理由とする解雇、降格、停職、脅迫、嫌がらせ、及びその他の差別的な行為をすることを禁止している。

従業員が内部通報・内部告発を理由に差別的な行為等を受けたと認められた場合には、現状回復に必要な救済(同等の役職への復帰・利子を含む期限経過給与の支払い・訴訟費用等の補償等)が受けられる。



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