国際石油開発帝石の天然ガスパイプライン

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国際石油開発帝石は8月18日、新潟県糸魚川市と富山県富山市を結ぶ天然ガス輸送パイプライン(富山ライン)を通じて、日産化学の富山工場へ天然ガスの供給を開始したと発表した。

富山ラインは、沿線の大口の需要家に対して、新潟県上越市に建設した直江津LNG 基地から送出するLNG気化ガスなどの天然ガスを供給する全長約103kmの天然ガス輸送パイプラインで、2012年4月に建設工事に着手した。

10月には、富山市、射水市、高岡市などに都市ガスを供給する日本海ガスに天然ガスの供給を開始する。

同社は、1960年代から、天然ガス輸送のためのパイプライン網の整備に取り組んでおり、一都七県に幹線パイプラインを敷設(新潟・長野・群馬・埼玉・栃木・東京・山梨・静岡)、総延長は約1,400kmに達する。

今回、これに富山ライン(103km)が加わる。

このパイプラインで送付する天然ガスのソースは2つある。

1) 南長岡ガス田は、新潟県長岡市の南西約10kmに位置する国内最大級の埋蔵量を誇る大型ガス田であり、国内最深の深度4,000~5,000mの深部火山岩中に含まれている。

1976年、長岡市西方でグリーンタフ中にガスの存在を確認し、1981年に開発を決定した。
南長岡ガス田で生産される天然ガスは、1984年に生産開始した越路原プラントで処理した後、パイプラインネットワークを通じて送られる。


2) 2013年に新潟県上越市(直江津港)にLNG受入基地を建設し、操業を開始した。

バース、タンク(18万kl ×2基、将来1基増設可能)、気化設備、熱量調整設備ほかを持つ。

ここでは、同社がオペレーターとして開発を手がけているオーストラリアの Ichthys LNGプロジェクト及びインドネシアの Abadi LNGプロジェクト(計画段階)で開発・生産されるLNGを受け入れる。


2012/12/22 豪州イクシスLNGプロジェクトのファイナンス契約締結

Ichthys LNGプロジェクト

生産量(予定)

LNG年間890万トン
LPG年間160万トン
コンデンセート日量約10万バレル(ピーク時)

生産開始予定

2017年第3四半期(2017年7月-9月)

2016/3/29  国際石油開発帝石、インドネシア政府方針でLNG計画を大幅変更へ

受け入れたLNGを気化した後、国産ガスと共に熱量調整し、製品ガスとしてパイプラインネットワークへ送り出す。

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