世界の石油化学製品の需給動向 (2017) 

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METIは6月28日、2021年までの世界のエチレン系・プロピレン系誘導品及び芳香族製品の需給(需要、生産能力、生産量)の動向をとりまとめ、発表した。
http://www.meti.go.jp/press/2017/06/20170628004/20170628004.html


結論(要約):

1.中国の石炭化学の動向等

石炭化学プロジェクトは、公表済みの約50件の計画(エチレン換算で約1700万トン)のうち、稼働済みのものを含め、2017年末までに19プロジェクト(同600万トン)が実行される見込み。

しかし、CTO(Coal to Olefin)やMTO(Methanol to Olefin)のナフサに対するコスト競争力が低下し、プロジェクトの実施は後退しており、今後どの程度実行されるかは不透明な状況。

一方、エチレンの生産能力は、原料の多様化、環境問題等に対応する新規エチレンプラント構想が打ち出されるなど、ナフサクラッカーも含めた新増設計画の進展により、2200万トン(2015年)から3600万トン(2021年)まで増加する。

プロピレンについては、PDH(プロパン脱水素法)による採算が確保可能との観測から、新規プロジェクトの急速な進行が見られ、生産能力は2700万トン(2015年)から4000万トン(2021年)まで増加する。

2.米国のシェール革命の影響

シェールガス由来の新増設エチレンプロジェクトは、ナフサに対する絶対的な価格競争力は変わらない。

2017年秋までに新規エチレンプラントが稼働するのを皮切りに、今後、エチレン生産能力の増強が本格化する見込み。その結果、エチレンの生産能力は2900万トン(2015年)から4000万トン(2021年)まで増加する見込み。

3.世界の需要見通し

世界全体のエチレン系誘導品の需要量の伸び率は、堅調な中国内需とインド、ASEANの伸びに支えられ、引き続きアジアが需要の伸びを牽引し、2015年~2021年で年平均3.0%となる見通し。

プロピレン系誘導品についても同様に、世界の経済成長に応じて、引き続きアジアが需要の伸びを牽引し、2015年~2021年で年平均3.4%となる見通し。

4.需給バランスのポイント

エチレン系誘導品は、中国では生産能力が増加するが、それを上回る伸びで需要が増加し、2021年には需要超過幅が2000万トン(2015年1700万トン)に広がる。

一方、中東では主にイランでの生産能力増加の影響から、2021年には2100万トン(2015年1700万トン)の供給超過になる。

北米では輸出増を目的とした新規プロジェクトの稼働が続くと見込まれ、供給超過幅が2021年には1300万トン(2015年810万トン)に広がる。

プロピレン系誘導品の需給バランスは、中国ではPDHプロジェクト等の進展に伴い、需要超過幅は緩和し、2015年に470万トン、2018年には230万トンまで需要超過幅は縮小するが、その後は再び拡大し、2021年には430万トンになる。

いずれも、能力比では需要との差は更に大きく拡大する。


概要は以下の通り。

1.世界のエチレン系誘導品

  1)生産能力

  2)需要

3)バランス (百万トン)

世界計 アジア計 うち中国 北米計 中東計
2015 能力 168.1 66.9 27.5 32.7 29.1
生産 144.4 53.1 19.6 32.9 26.8
需要 135.8 63.0 36.8 24.8 9.4
バランス 8.6 -9.9 -17.2 8.1 17.4
2021 能力 204.0 81.6 34.6 41.4 34.5
生産 174.4 69.1 29.4 40.1 32.6
需要 161.8 80.3 49.9 27.3 11.5
バランス 12.6 -11.2 -20.4 12.8 21.2
能力比 42.2 1.3 -15.3 14.1 23.0


2.世界のプロピレン系誘導品

1)生産能力

 2)需要

3)バランス(百万トン)

世界計 アジア計 うち中国 北米計 中東計
2015 能力 121.7 65.6 37.9 17.0 12.2
生産 97.3 51.3 27.3 14.9 8.1
需要 92.9 51.2 32.0 13.3 5.2
バランス 4.4 0.2 -4.7 1.6 2.9
2021 能力 142.7 81.5 50.0 18.3 13.0
生産 118.5 67.2 39.5 16.9 10.8
需要 113.8 66.4 43.8 14.9 6.8
バランス 4.7 0.8 -4.3 2.0 4.0
能力比 28.9 15.1 6.2 3.4 6.2


3.主要製品の需給 (総能力、総生産と地域別需要)

 

製品別の、能力・需要・生産の地域別推移と、各国・地域ごとの能力・需要・生産の推移を下記のサイトでグラフ化した。

http://www.knak.jp/METI-world/meti-2017/index.html

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