オバマ大統領、LG化学の米工場起工式で祝辞

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オバマ米大統領は7月15日、LG化学子会社のCompact Powerのミシガン州Hollandのリチウムイオン電池工場の起工式に出席し、祝辞を述べた。
米国の現職大統領が、外国企業のイベントに参加するのはかなり異例のこと。

工場は2012年稼動の予定で、A123 Systems(工場はデトロイト近郊のLivonia)とJohnson Controls-Saft (工場はHolland) と組み、プラグインハイブリッドベースで20万台分(E-REV=充電用エンジン搭載車 "Chevy Volt" ベースでは5万台分)を生産する。
投資額は303百万ドルで、オバマ政権の
24億ドルの補助金から151百万ドルを受ける。

オバマ大統領は起工式会場で具本茂LGグループ会長と会い、韓国語で「アンニョンハセヨ」とあいさつした後、「バッテリー工場の建設をお祝いする」と述べた。

オバマ大統領は祝辞で、「これは新工場の建設以上を意味する。この町や州、米国の新たな未来を建設するものだ」と評価し、「この工場で数百人が働くことになり、これによって小規模な企業の基盤も確保される。こうした努力が米国経済の発展に寄与するだろう」と語った。

「米国経済は困難に直面しているが、エコカーの量産を通じて未来型の雇用を創出し、外国に対する原油依存度も減らせる」と強調した。そして、「この工場はミシガン州と米国が進む方向を示す象徴だ」と指摘した。

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LG化学は、「米大統領も認めた企業」という、金では換算できないほどのPR効果を期待している。

米自動車メーカー「Big 3」のうち、GMとフォードの2社に対し、バッテリーを供給することになっている上、米大統領まで招いたことで、「世界最高」という名声を固めることができたとしている。

同社では、これまでに、韓国の現代・起亜車と電気自動車メーカーのCT&T、米国のGMと自動車用部品メーカーのEaton Corporation、中国の長安汽車、スウェーデンのボルボの6社と契約し、更に7月13日にはFord が採用を発表したが、「年内にさらに3、4社増えるだろう。日本企業もある。具体的に明らかにすることはできないが、大きな契約も含まれている」としている。

同社の今回の成功の背景には、具会長特有の「意地経営」がある。
グループの主要系列会社の社長らは2001年と2006年の2回に渡り、赤字が続いた二次電池事業からの撤退の意見を出したが、具会長は、「決して諦めず、研究開発に専念せよ」と指示し、2007年から収益を上げ始めた。


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