再生可能エネルギー法案

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会期末を迎えた通常国会は6月22日の衆院本会議で、会期を8月31日まで70日間延長することを民主党などの賛成多数で議決したが、ここに至るまで、菅首相と民主党幹部との間で猛烈なやり取りがあった。

首相は第2次補正予算案と特例公債法案に加え、再生可能エネルギー法案の成立を求め、野党の反対に備え、60日ルール適用を前提に70日延長で押し切った。

この法案は正式には「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法案」で、震災当日の3月11日午前に閣議決定した。

 1.法案の背景・目的

エネルギー安定供給の確保、地球温暖化問題への対応、経済成長の柱である環境関連産業の育成のためには再生可能エネルギーの利用拡大が急務であり、昨年6月に閣議決定された「エネルギー基本計画」、「新成長戦略」に盛り込まれている再生可能エネルギーの固定価格買取制度を導入する。

  2.法律案の概要

再生可能エネルギー源を用いて発電された電気について、国が定める一定の期間・価格で電気事業者が買い取ることを義務付ける。

また、買取に要した費用に充てるため各電気事業者がそれぞれの需要家に対して使用電力量に比例した賦課金(サーチャージ)の支払を請求することを認めるとともに、地域間でサーチャージの負担に不均衡が生じないよう必要な措置を講じる。

* 現行の余剰電力買取制度で既に電気代のうちに「太陽光発電促進付加金」が含まれている。

自然エネルギー普及を目指す超党派議員や民間人による集会が、6月15日、衆院議員会館大会議室で開かれた。

孫社長は、「再生可能エネルギー法案成立に向けて」のプレゼンテーションを行い、法案成立を強く要請した。

孫社長の大規模太陽光発電所(メガソーラー)計画はこの法律を前提にしている。

菅首相も出席し、「私の顔を本当に見たくないなら、早くこの法案を通した方がいい」と述べた。

谷垣自民党総裁は、首相が退陣時期を明確にすれば特例公債法案と2次補正の成立に協力する構えであったが、再生エネルギー法案に関しては首相発言を「立法府を侮辱する発言だ」と批判した。

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太陽光発電については、既に2009年11月から余剰電力買取制度が開始されている。

買取期間は10年で、余剰分買取
概要は以下の通り。( )は2011年度契約申込みの場合

  10kW未満 10~500kW 500kW以上
住宅用 48円/kWh
(42円)
24円/kWh 買取なし
非住宅用 24円/kWh
(40円)
24円/kWh 買取なし
発電用 買取なし 買取なし 買取なし

新しい再生可能エネルギー法案では、住宅用の10kW未満については現行通りの余剰買取とし、その他については全量買取とする。

  10kW未満 10~500kW 500kW以上
住宅用 現行通り
余剰買取
全量買取 全量買取
非住宅用 全量買取 全量買取 全量買取
発電用 全量買取 全量買取 全量買取

法案の概要は以下の通り。

1. 買取対象
 太陽光、風力、水力(3万kW未満の中小水力)、地熱、バイオマスを用いて発電された電気。

2.買取義務の内容
 一般電気事業者等が、買取義務(買取に必要な接続・契約の締結に応じる義務)を負う。

3.買取期間・価格
   以下の点を勘案して、経済産業大臣が定める。
    買取期間:再生可能エネルギーの発電設備が設置されてから設備の更新が必要になるまでの標準的な期間
    買取価格:再生可能エネルギーの発電設備を設置し電気を供給する場合に通常必要となる発電コスト

   制度開始時点においては、以下の買取価格と買取期間を定めることを想定。

  太陽光発電以外 太陽光発電
住宅用     左記以外の事業所用、発電事業用等
買取価格 15~20円/kWhの範囲内 当初は高い買取価格を設定。
太陽光発電システムの価格低下に応じて、徐々に低減させる
買取期間 15~20年の範囲内 10年 15~20年の範囲内

4.買取費用の負担方法
  買取に要した費用に充てるため、使用電力量に比例したサーチャージの支払を請求することを認める。

  地域間でサーチャージ単価が同額となるよう、サーチャージ単価は国が定める。
  電気事業者の買取費用の負担の不均衡を解消するため、国が指定する費用負担調整機関を通じて調整する。

5.その他

  少なくとも3年ごとに、再生可能エネルギーの導入量、サーチャージの負担の影響等を勘案し、制度の見直しを行う。
  2020年度を目途に廃止を含めた見直しを行う。

付記

同法案は与野党協議を経た修正案が8月23日の衆院経済産業委員会で可決され、同日中に衆院を通過、参院審議を経て8月26日に成立する。

修正案のポイントは以下の通り。

  政府案 修正案
産業用電気料 一律上乗せ 電気使用量が製造業平均の8倍を超える企業は負担を8割以上緩和
買い取り価格 経産相諮問機関が決定 調達価格等算定委員会(国会同意人事)の意見を聴取
被災地電気料 特措法施工時から上乗せ 2013年3月まで上乗せせず。

 

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問題点

1.基本となる「エネルギー基本計画」は見直しが決まっており、基本がないままで、計画のみ先行。

2.自然エネルギー推進のため高値での全量買取となる。
  結果としてサーチャージが高くなり、電力使用の高い事業の採算が悪化する。家計にも影響。

  


目次、項目別目次  

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コメント(2)

左巻き菅直人の顔を本当に見たくないから、再生可能エネルギー法案を廃案にしてた方がいい。
この法案は孫正義には利益をもたらし、国民に電気料金の値上がりという不利益をもたらす法案である。

管直人と孫正義が推し進めている再生エネルギー法案って経済産業大臣が決めた固定価格で電力会社に電力を買い取らせ、それを電気料金に上乗せするという法律です。
つまり、大臣が特定企業に有利な値段を定めたら、その企業が発電した電力は競争もなく固定料金で買い上げられ、その代金は国民が支払うのです。
案では、買い取り価格は電力会社の発電コストの2倍。

大臣による特定企業への露骨な利権誘導でしかありません。

そして、これを推進する孫正義はメガソーラー事業に着手しています。
太陽光発電プラントを作って、そこで発電した電力を売れば、現在の電力市場価格の2倍で、確実に売れるんです。
菅が以前に言っていた、発電送電の独占を崩すどころか・・・

金儲け至上主義の孫正義の甘言に乗せられた菅が踊らされているだけ最低の法案ですよ.

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