DowとSaudi Aramcoは7月25日、両社の取締役会が、サウジのJubail Industrial Cityにワールドクラスの統合石化コンプレックスを建設するJVの設立を承認したと発表した。
JVの名称は "Sadara Chemical Company"(Forefront Chemical Companyの意味)で、一部を公募し(2014年初めを予定)、残りを両社が均等出資する。(Dowは一部を技術供与などの形で出資する)
総投資額は200億ドルと見込み、自己資本で35%、輸出信用機関や金融機関からの借入金で65%を賄う。
付記
両社は2011年10月8日、Sadara ChemicalについてのJoint Venture Shareholders' Agreementに調印した。
11月28日、JV設立を発表。
エタンからのエチレンのほか、ポリウレタン(イソシアネート、ポリエチレンポリオール)、酸化プロピレン、プロピレングリコール、エラストマー、LLDPE、LDPE、グリコールエーテル、アミンなど、合計26基のプラントを建設する。
エチレンの能力は明らかにされていないが、当初、120万トンと噂された。
直ちに建設を開始し、一部は2015年下期に生産を開始、2016年には全系列が操業する。生産開始後は数年以内に100億ドルの売り上げを期待している。
中東8か国はJVが販売を行い、その他はダウが販売を受託する。
販売先はアジア太平洋が45%、中東が25%、欧州20%、その他10%と見込んでおり、特に成長の著しい中国を狙う。
両社は2007年5月に本計画の詳細覚書を締結したが、当初はJubail南東のRas TanuraにあるSaudi Aramcoの製油所に隣接して建設する計画であった。
2007/5/15 アラムコとダウ、世界最大級の石油化学コンプレックス建設
2010年4月にJubail Industrial Cityへの移転を発表した。Ras Tanuraの土地の造成費が高いこと、同地が過密であることが理由で、Jubail には電力、水などの用役が揃っているため、移転により40%ものコスト節減が可能となるとした。
原料は当初のナフサとエタンからエタンのみに変更された。
2010/4/26 アラムコとダウ、石油化学コンプレックス建設地を変更
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Saudi Aramcoはサウジで住友化学とのJVのPetroRabighで石油化学事業を行っている。
現在の出資は住友化学 37.5%/Saudi Aramco 37.5%/サウジ一般投資家 25%となっている。
2009/4/10 Petro-Rabigh スタート・アップ
現在、第二期計画のFSを実施中。
2009/4/21 住友化学とアラムコ、「ラービグ第2期計画」の共同FS実施
Saudi Aramcoは中国で福建石化計画に参加している。
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