Sinopec、江蘇省連雲港市に石油精製・石油化学コンプレックス建設

| コメント(0)

Sinopecはこのたび、江蘇省政府との間で連雲港市の徐ウ新区に年産32百万トン製油所を建設することで合意した。

投資額は1000人民元(155億ドル)を超えると見られており、これが完成すると中国で初めて能力が30百万トンを超える製油所となる。 

計画は2期に分かれ、第一期(2013年建設開始、2016年完成)では年産12百万トンの製油所と年産100万トンのパラキシレン、第二期(2016年建設開始、2020年までに完成)では20百万トンの製油所と年産100万トンのエチレンを建設する。

Sinopecと連雲港港口集団(Lianyungang Port Group)は30万トンの原油桟橋の建設契約を締結した。Sinopec70%、港口集団が30%を出資するJV2013年に建設を開始する。

シノペックの上級幹部によると、シノペックは多国籍企業と協力し、共同で誘導品を生産することを検討している。

中国の石油需要は2020年末までに昨年のレベルから55%増えると見込まれており、この計画はこれに対応するもの。


徐ウ新区は江蘇沿岸部開発戦略を実施するために設立した開発区。

ーーー

連雲港市は新ユーラシア・ランド・ブリッジの東側の橋頭堡で、中部と西部の一級行政区に連絡している。東部は海をはさんで日本や韓国などの北東アジア諸国を望んでおり、中部地区と西部地区が最短距離で海に出る重要な拠点であり、対外開放の重要な拠点でもある。

中国国務院は5月31日、江蘇省連雲港市に「国家東・中・西部地域協力モデル地区」を設立することを認可した。

モデル区は、徐ウ新区、連雲港経済技術開発区、連雲港国際ビジネスセンター、連雲港区、連雲港保税物流センターからなっており、計画では徐ウ新区をパイロット地区として、地域協力モデルの刷新を図る。

海路の利便性向上、協力サービスシステムの構築、産業協力基地の建設、協力体制の刷新に力を入れ、東・中・西部地域の科学的発展を推進する体制づくりに取り組み、10年後をめどに中西部地区の対外開放における重要な窓口、東中西産業提携に向けたモデル地区、地域協力体制に向けた試験地区を完成させる計画。

新ユーラシア・ランド・ブリッジは中国とヨーロッパを鉄道によって結ぶ物流ネットワーク。

アジアとヨーロッパをつなぐ鉄道網にはシベリア鉄道がある。

国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)が1960 年代に「Trans-Asian Railway Network 構想」を打ち出した。
シンガポールからイスタンブールまでを結ぶ鉄道網構想で、その後欧州やアフリカへ鉄道網を延伸していくもの。

新ユーラシア・ランド・ブリッジ(第2ユーラシア・ランド・ブリッジ)は中国の連雲港市からオランダのロッテルダム港まで結ぶ鉄道で、山東省、江蘇省、河南省、安徽省、陝西省、甘粛省、山西省、寧夏省、青海省、新疆自治区を通し、ロシアとの国境の阿拉山口で中国を出、その後、三つの路線でオランダのロッテルダム港に繋がる。全長10900キロで、30余りの国や地区に及んでる。

コメントする

月別 アーカイブ