福島原発、汚染水浄化装置 サリー 本格稼働へ

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東京電力は、福島第一原発の高濃度汚染水を浄化する新しい装置の試運転の作業を8月16日正午過ぎに始めた。

試運転は17日午後9時まで行い、想定通りの機能を確認できた。

その後、直ちに本格稼働の予定であったが、装置内の圧力が想定以上に高まり、プログラムの変更などを迫られた結果、18日午後から本格稼働させた。

このセシウム吸着装置は、SARRY (Simplified Active Water Retrieve and Recovery System) と呼ばれ、アメリカのShaw Groupが基本設計を行い、東芝とIHIが制作したもので、セシウム吸着塔は、直径1.4m、高さ3.6mの円筒形の容器。

Kurionと同じセシウム吸着装置だが、吸着塔自体に鉛遮蔽を施したことなどにより、従来のようなスキッドはなく、装置がシンプル。

吸着塔内部にはゼオライトとチタンケイ酸塩が詰めこまれており、これが5段直列に繋がる構造を持つ。 (2系列)
処理能力は1,200t/日。
汚染水を送り込むポンプが2台用意されていて、1台が壊れても、もう1台によって、そのまま処理を継続できる。

 

 

 

下記のような組み合わせが可能で、 いずれかの装置が故障しても、残りの装置で処理を続けられるため、浄化システムの稼働率向上につながる。

当初はKurionーSARRYーArevaの三つの装置を直列に接続した。
 

東京電力は8月19日、従来の
KurionーArevaの系列と、SARRY単独の系列を並行して運転し始めた。処理量は1時間あたり最大50トンから70トンに引き上げられるという。

6月から稼働しているKurionーArevaの装置を使った汚染水処理施設では、ポンプの停止などのトラブルが相次ぎ、汚染水の量は思うように減っていない。東電は8月17日の会見で、前週の汚染水浄化装置の稼働率が88%だったと発表したが、浄化システムが本格稼働した6月17日からの通算の稼働率はまだ69%にとどまる。

 

付記

東京電力は8月21日、新たに淡水化装置2台が試運転に入ったと発表した。放射性物質を取り除いた汚染水から、逆浸透膜を使って塩分を取り除く装置で、試運転に問題がなければ本格運転に入る。淡水化の処理能力は1時間あたり50トンから70トンに増える。

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東京電力は8月22日、SARRY保守作業中に毎時3シーベルトの極めて高い放射線量を確認したため作業を中断、予定していた部品交換ができなかったと発表した。
原因は装置内部の圧力変動によって放射性汚染物質の塊が配管に漏れたため。東電は再発防止策として、装置内の弁を閉め、汚染物質が流出しないようにした。

 

 

参考 2011/6/16  福島原発、汚染水浄化装置

   2011/7/5    循環注水冷却が本格稼働

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