コスモ石油千葉製油所火災爆発事故の原因

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東日本大震災でコスモ石油千葉製油所で火災爆発事故が発生した。

311 1547分頃 LPGタンク付近で火災を確認、全装置停止
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21日 10時10分   鎮火確認

経済産業省原子力安全・保安院は6月30日、コスモ石油に対し、千葉製油所の高圧ガス保安法に基づく完成検査及び保安検査に係わる認定を取り消す行政処分を行ったと発表した。緊急時の安全確保基準に違反していたと判断した。

2011/7/2 経産省、東日本大震災の火災事故でコスモ石油に行政処分  

付記
コスモ石油は2012年3月30日、稼働を停止していた千葉製油所の第2常圧蒸留装置(120,000バレル/日)が3月23日に保安検査証を受領し、3月30日に稼働を再開したと発表した。「製油所」としての機能が回復した。
今後は第1常圧蒸留装置(100,000バレル/日)を含めたその他の装置につきましても稼働再開の準備を進める。

 

コスモ石油は8月2日、事故原因と対策を発表した。

1.事故概要

  14時46分に震度5弱の東北地方太平洋沖地震が発生

・当時満水状態のLPG364番タンクの支柱筋交いの多くが破断した。
 (開放検査中で、タンク内の空気を除去する為に水を注入していた。)

  15時15分に震度4の茨城県沖地震が発生

・筋交いが破断した364番タンクの支柱が座屈、LPGタンク本体が倒壊、近接の複数の配管が破断し、LPGが漏洩。
・漏洩、拡散したLPGに着火し、火災が発生。
・火災の影響により隣接するLPGタンクが爆発し、延焼。
・それにより、付近の複数のLPGタンクが爆発し、火災が拡大。

2.主な被害状況

1. 人的被害:負傷者6名(重傷者 1名、軽傷者 5名)

2. 物的被害:
  発災箇所に設置してある全LPGタンク(17基)、及び周辺配管・道路が損傷。
  爆発による飛散物・爆風等の影響により丸善石油化学及びチッソ石油化学の構内で火災が発生。
  その他

     
2011/7/16 丸善石油化学、C5系石油樹脂と液状石油樹脂事業から撤退 

3.原因

(1)LPGタンクの支柱筋交いの多くが破断し、LPGタンクの支柱が座屈・倒壊

LPGタンクは耐震基準を満たしていたが、解放検査のため、軽量のLPGではなく、水が注入され満水状態であった事から地震で支柱の筋交い部分に荷重が作用し、筋交いが破断、倒壊した。

(2)LPGの漏洩
 
3箇所から漏洩が継続しており、その内1箇所の破断した配管に繋がる緊急遮断弁を開状態で固定していた。

緊急遮断弁を開閉するため供給されている空気配管で微量の漏洩が確認され、補修を行うまでの間、空気圧力が低下した場合に緊急遮断弁が閉止する事を避けるための措置であった。
緊急時は現場で開状態の固定を解除する運用としていたが、LPG漏洩により現場に近づけなかった。

(3)着火源及び爆発・延焼
 
着火源となる対象について特定には至らなかった。

周囲のLPGタンクに対して散水による冷却を継続していたが、火災の勢いが強くなり、タンク本体の表面温度上昇により強度が低下し、内圧に耐えられず爆発し、延焼したものと推定。

 4.対策

(1)安全総点検活動
(2)緊急異常時の対応能力向上
(3)再発防止策の進捗管理および水平展開

 

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