Warren Buffett、投資先のタンガロイの新工場竣工式に出席

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「オマハの賢人」と称される米国の投資家Warren Buffetが11月21日、福島県いわき市の超硬工具大手のタンガロイのインサート(刃先交換チップ)の新工場の竣工に出席した。
3月に予定されたが、震災と原発事故で延期となっていた。

タンガロイは1929年に芝浦製作所と東京電気が日本初の超硬合金を開発し、「タンガロイ」と称して市販したのが始まりで、1934年に共同出資で「特殊合金工具」を設立した。
その後、「東芝タンガロイ」と称していたが、2004年にMBOにより独立し「タンガロイ」に改称した。

タンガロイは現在は、イスラエルに本社を置く超硬切削工具メーカーのイスカル(ISCAR)を中核とする切削工具メーカーグループIMCグループ(International Metalworking Companies B.V.)に帰属する。

グループにはISCAR、タンガロイのほか、米・独のIngersoll Cutting Tools Ltd.、韓国のテグテック(Taegutec Ltd.)など10社以上によって構成されており、超硬切削工具業界では世界第2位の売上高を誇る。

IMCは事業拡大のためにM&Aを必要としたが、資金がないため、Buffettの投資を求めた。
BuffettはIMCの会長の「小さな家族主義」経営に惚れ込み、2006年5月に50億ドルでIMCの80%を取得した。

その後もBuffettはIMCの経営は経営陣に任せた。

IMCはリーマン・ショック直後の2008年11月、主力顧客の自動車業界が設備投資を一斉に凍結したため大赤字に転落したタンガロイを買収した。
そのような状況下で2009年春、IMCはタンガロイ社長が温めていた100億円強の新工場の建設計画の実行を指示した。

今回の竣工式は、「タンガロイ復活の象徴」のイベントである。

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来日に際してのWarren Buffettの記者会見での発言は以下の通り。

・日本は何があっても前進をやめない国だと改めて確信した。

・持続的に成長できて、競争力があり、欠かせない事業を持つ企業に投資する。

BuffettのBerkshire Hathawayの主な投資先は以下の通り。  

  Coca Cola   132 億ドル
  Wells Fargo  111  
  IBM 107  
  American Express 65  
  Procter & Gamble  47  
  Kraft Foods  31  
  Johnson & Johnson 28  

 

Buffettは11月14日、IBMの株式約5.5%を取得したと発表した。
これまで「ハイテク株はわからない」として、IT株への投資を控えていた。
IBMの成長性や事業戦略に注目しているとした。

・オリンパス問題は大きな驚きだったが、こういうことは米国(エンロン事件など)でも欧州でもどこでも起こる。

・欧州政府への信認が低下している。

「各国が個別通貨を持っていないことが解決の妨げ」
「リーマン・ショックより危機が深刻」

・米国でもかなりの割合の人びとが、所得・資産の格差拡大に不満を持っている。

Buffettは本年8月、米紙の意見欄への寄稿で、富裕層の課税率は中間所得層よりも低く米国の税制は不公平となっているとの見解を表明した。

昨年の課税所得はほぼ4000万ドルだったと公表、納税が690万ドル、所得税率は17.4%で、「秘書の税率よりも低い」とした。
株式の配当やキャピタルゲインは15%の上限税率が適用される)

これを受け、オバマ大統領は、高所得層向け増税提案を「バフェット・ルール」と呼んだ。

 

 

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