Westlake Chemical、Georgia Gulfに買収提案、Georgia Gulfは拒否

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Westlake Chemical は1月13日、Georgia Gulfに対し、全株を11億ドルで買収する提案を行った。
1株30ドルでの買収提案で、これは直近30日の株価の平均に51%のプレミアムを乗せたもの。

WestlakeはGeorgia Gulfの株をすでに4.8%所有していることを明らかにした。

両社の統合で、北米でのオレフィン、塩ビ、建材の有数のメーカーの一つになるとしている。

これに対し、Georgia Gulf の取締役会はこの提案を拒否した。Westlake の提案は業界の未曽有の不況から回復しつつある同社を安く買い叩くもので、株主の利益にならないとしている。

Georgia Gulfは住宅需要の激減で、破産寸前までいった。
2009年7月に債務の92%を資本金に転換、既存株主は株数を1/25に減らした。(1-for-25 reverse stock split)

Georgia Gulfによれば、Westlakeの提案は提案前日の株価に対し23%のプレミアムに過ぎず、過去52週の最高値に対しては26%のディスカウントになっている。
提案価格は合併による大きなシナジー効果を無視しており、メリットは全てWestlake(特に69%の株主のChao一族)に帰属することとなるとしている。


付記

Westlake Chemical は2月1日、Georgia Gulf に対して修正提案を行ったと発表した。前回の1株30ドルに対し、17%アップの35ドルとするもの。しかし、Georgia Gulf はこれも拒否した。

Westlake Chemical は又、Georgia Gulf 株主が合併のシナジーを享受できるよう、対価の一部をWestlake Chemicalの株式で支払うことも考えるとしている。

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Westlake Chemicalは台湾でCGPCを設立した故 T.T. Chao 1986年に米国に進出、設立した。

2006/9/16 Westlake Chemical、20周年

2008/3/12 T.T. Chao 逝去

現在、Chao一族が株式の69%を保有している。

同社の現在の能力は以下の通り。100万lbs単位を2.2で割ると千トン能力となる)

  立地 千トン  
エチレン Lake Charles   1,140 増強検討(180~230) (*1)
Calvert City 205 BF Goodrichから買収
LDPE Lake Charles 680 Cities Serviceから買収、拡張
Eastmanから買収 LDPE   320、LLDPE 190
LLDPE 445
 
SM Lake Charles 260  
塩素
(ソーダ)
Calvert City 250
(270)
BF Goodrichから買収
Geismar   増設検討(*2) 塩素 350、ソーダ 380
VCM Calvert City 590 BF Goodrichから買収
Geismar 270 Bordenから買収(VCM 295、PVC 260)停止
その後、VCM、PVC新設(PVC 2段階)
PVC Geismar 270
Calvert City 360 BF Goodrichから買収

PVC加工製品

North American Pipe PVC Pipe
Westech Building Products Fence, Deck and Railing
Doors and Window Profiles

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(*1) エチレン増強
Westlakeは2011年4月、低コストのエタンや他の軽質原料を活用するという戦略から、
Lake Charlesでエチレンの増設を行うと発表した。2基あるクラッカーをそれぞれ増強する。

(*2) 電解増設
Westlakeは2008年8月、Geismarに電解を建設することを発表した。

2008/9/4  Westlake Chemical、ビニルチェーン強化のため、電解増設

2011年12月、能力を従来計画の25万ECUから35万ECUに増やすと発表した。
(1ECUは塩素1トン+ソーダ1.1トンの組み合わせ、35万ECUは塩素35万トンとなる)
投資額は370 ~420百万ドルと見込んでいる。

Georgia Gulf の買収が出来れば、この投資は不要となる。

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Georgia Gulf は1985年に製紙・製材業大手のGeorgia-Pacific からPVC関連とキュメン関連の事業を買収してスタートした。

Georgia-Pacific は建材事業拡大のため、1975年にPVC生産を始めたが、PVC成形品はコスト高で木製品と競合できなかった。
その後、景気悪化でPVCの販売が減少、売却した。

同社は1998年に軟質コンパウンドのメーカーのNorth American Plastics を買収した。
1999年にCondea Vistaを買収した。

2006年にはカナダに本社を置く塩ビ建材大手のRoyal Group Technologies を買収し、川下に進出した。

取得した事業は以下の通り。
 PVC:
Sarnia, Ontario のPVCプラント
 添加剤:74千トン
 窓枠・ドア材
 建材:サイディング、パイプ・継手、デッキ・フェンス、物置

Georgia Gulf は2008年12月、カナダのSarnia工場(PVC 450百万lbs)の停止を発表した。

  2008/12/17 Georgia Gulf、カナダのPVC工場閉鎖

なお、鐘化が1996年にペースト塩ビ工場を買収し、鐘化デラウエアとしたが、2003年に解散した。

現在の売上高は28億ドルで、内訳は以下の通り。
 Chlorvinyls  44%
 Aromatics    28% Acetone、α-Methylstyrene、Cumene、Phenol
 建材      28%

塩ビ関連の現在の能力は以下の通り。
 電力:250MWコジェネ
 塩素:450千トン
 ソーダ:500千トン
 VCM:1,400千トン(うち元Condea Vista 695
千トン)
 PVC:1,230千トン  (うち元Condea Vista 695千トン

 PVCコンパウンド:440千トン(うち元Condea Vista 135千トン
North American が85千トン) 

 

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