三星電子、液晶パネル事業を分社

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三星電子は2月20日、取締役会を開き、ディスプレー事業の競争力を高めるため、液晶表示装置(LCD)事業部を分社する案件を承認したことを明らかにした。

新法人の名前は「三星ディスプレー(仮称)」で、3月の定期株主総会で分社の承認を得て、4月1日にスタートする予定。

LCD事業部の分離により、三星電子の事業は携帯電話、テレビ、半導体の3部門となる。

三星電子のLCD事業部は、2011年の売上高が22兆7000億ウォン(約1兆6100億円)で、世界の液晶パネル市場ではシェア首位だが、1兆6000億ウォン(約1140億円)の営業損失を出すなど、業績は不振にあえいでいる。

そのなかで、2011年12月にソニーとの液晶パネルJVを解消し、三星電子の100%にすることを明らかにした。
ソニーに支払う株式の
代金は1.08兆ウォン(約730億円)で、三星は合弁の解消で急拡大した設備を、タブレット端末やスマートフォンに振り向ける。

2004年に、ソニーとの間で韓国にアモルファスTFT液晶パネルの製造合弁会社S-LCDを設立した。
三星が発行済み株式の5割と1株を持ち、ソニーが残りを出資した。
2005年4月に第7世代工場が稼動、2007年秋に第8世代工場が稼動、ソニーはほぼ半分を引き取ってきた。

三星電子のLCD事業部は現在、社内の他部門と外部の顧客企業との両方に製品を供給している。
分社により、このような曖昧な状況を終えるとともに、「経営のスピード化が図られ、取引メーカー各社からの様々なニーズに速やかに対応できるようになる」としている。

実際には液晶パネルは中国メーカーの参入で価格の回復は難しいと判断し、有機EL事業への移行を促す狙いがある。
今後、液晶ディスプレイ(LCD)から有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイに移していく。

三星電子は今回のスピンオフに関する声明の中で、「現在、ディスプレイ市場は急激な変化を遂げており、OLEDパネルが急速に LCDパネルに代わる主流となりつつある。ディスプレイ業界でこのような構造的変化が起こる中、当社のディスプレイ事業の競争力を高めるためには、事業の再構築など変化と革新に向けた方策を採ることが不可欠だ」と述べている。

三星ディスプレーは発足後、中小型有機発光ダイオード(OLED)パネルを重点的に生産する三星モバイルディスプレー(SMD)との合併を行うと見られている。

付記

三星ディスプレイは4月27日、三星ディスプレイが7月1日付で三星モバイルディスプレイ(SMD) 及びソニーとの合弁を解消した上記のS-LCDを統合すると発表した。

この合併が実現すると、世界のOLED市場の96%を占めるSMDとの合併で、年間売り上げ30兆ウォン(2.1兆円)規模の巨大なディスプレーメーカーが生まれる。

三星モバイルディスプレーは、2008年9月に三星SDIの中小型ディスプレイ(能動型有機発光ダイオード:AMOLED)部門が独立して設立され、2009年1月には三星電子の中小型TFT-LCD部門と合併した。
現在、三星電子の持株比率は64.4%まで拡大している。

三星SDIは旧称三星電管でブラウン管から出発したが、現在の主要事業は太陽電池、燃料電池、電気自動車等輸送用バッテリー、電力貯蔵用大容量ストレージなどとなっている。
(社名のSDIの由来は、S= Samsung、D= Display and Digital、I= Interface and Internet component)

 

 

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