韓国SKグループ、豪炭鉱開発企業を買収

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韓国のSKグループの SK Networks は3月12日、オーストラリアの炭鉱開発会社Cockatoo Coal Ltd の持株を現在の5.57%から40%にすると発表した。買収金額は47%のプレミアムで313百万豪ドル(332百万米ドル)になる。今年上半期中に取得する。
今後4年間は持株を40%以上にはしないという条項がある。

Cockatoo Coal には韓国の製鉄会社POSCOが13.27%出資し、最大株主であった。第2ー4位は金融機関で、第5位がSKの5.57%であった。
他に韓国勢で、8位韓国資源公社Kores(4.07%)、9位Korea East-West Power(2.94%)、11位に韓国電力公社 KEPCO(1.97%)が入っている。

SK Networks はまた、Cockatoo Coal が交渉している150百万豪ドルの借入金の保証を行う。
SKは5.57%の出資の際にCockatoo Coal との折半出資で石炭販売会社を設立しており、今回の出資増でこの販売会社の経営権も手中に収める。

SK NetworksはSKグループの商社で、1954年にSK Globalとして設立され、2003年に改称した。
そのGlobal Businessには、Resources & Energy部門があり、資源取引と開発に取り組んでいる。
(他に、Chemicals、Steel、Mobile Phone部門がある)

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Cockatoo Coal は、オーストラリアのクイーンズランド、ニューサウスウェールズ両州で13カ所の石炭鉱区を保有している。これら鉱区の石炭埋蔵量は15億トンで、現在石炭を全て輸入に依存している韓国の有煙炭年間輸入量(1億トン)の15倍に相当する。

鉱区は次の通り。

操業中:Baralaba Coal Mine

開発中:
 ①Bowen Basin Projects
   Baralaba、Baralaba North、Baralaba South、Wonbindi
 ②Surat Basin Projects
   Bottle Tree、Collingwood、Davies Road、Krugers、Taroom、Tin Hut Creek、Woori
    ③NSW Projects 
   Bylong Cockatoo Coal に出資する韓国電力公社KEPCO 100%。Cockatooが30%のオプション。
   Hume   Cockatooが30%、Cockatooに出資するPOSCOが70%

Cockatoo Coal が本格的な操業に入る2015年には年300万トン、19年には1200万トンの石炭生産が見込まれる。

SKグループは「石油、ガス、鉄鉱石に続き、石炭分野でも海外での資源開発に参入することになる」と説明している。

 

 

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