日本の大陸棚拡張、国連が認定

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外務省は4月27日、国連の大陸棚限界委員会が太平洋の4海域約31万平方キロメートルを日本の大陸棚として新たに認める勧告を採択したと発表した。国連同委の勧告には拘束力がある。

政府は2008年に沖ノ鳥島と日本最東端の南鳥島の周辺の計7海域、約74万平方キロメートルについて大陸棚拡張を申請した。
  http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kaiyou/dai4/sankou1.pdf

これに対し、中国と韓国は沖ノ鳥島が基点の2海域について、EEZを設定できない「岩」だと主張する口上書を同委員会に提出した。

中国の国連代表部は意見書で「沖ノ鳥島には人間は住めず、経済生活は営めない。大陸棚を設定する、いかなる根拠もない」と指摘、多くの国が同様の懸念を持っており、委員会は日本の申請を取り上げるべきでないと主張した

今回、国連の委員会は4海域計約31万km2(国土面積の約82%に相当)を認めた。
 ・四国海盆海域
 ・小笠原海台海域
 ・南硫黄島海域
 ・沖大東海嶺南方海域

いずれも沿岸から200カイリの排他的経済水域(EEZ)の外にあり、沖ノ鳥島も認定の基点とされ、国連から「島」とのお墨付きを得た。

国連は沖ノ鳥島南方海域(九州パラオ海嶺南部海域)については判断を先送りした。

残りの2海域(茂木海山海域、南鳥島海域)は陸続きになっていないと判断され、認められなかった。
政府は再申請するか、勧告を受け入れるか判断する。

今後、政府は条約を批准していない米国などと調整しながら国内手続きを進め、境界を画定。その後、国連に連絡すれば正式に拡張部分の開発権などの効力が生じる。

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大陸棚限界委員会は国連海洋法条約に基づいて設置され、地質学や地球物理学などの専門家がメンバー。

国連海洋法条約では、原則として海岸線から200海里370キロまでの海域を、鉱物資源などを採取できる、その国の大陸棚としており、その外側についても、海底の地形や堆積岩の厚さなど一定の条件が満たされれば、沿岸国が最大350カイリまで大陸棚の限界を延長できる。
この場合、EEZ外でも大陸棚の海底や地下にある資源の探査・開発権が認められる。

日本はレアメタルや次世代の天然ガス資源であるメタンハイドレートなどの採掘権を主張できる範囲が大幅に広がる。


付記

中国外務省の劉為民報道局参事官は4月28日夜、日本最南端の沖ノ鳥島が大陸棚の基点として国連に認められたと日本政府が発表したことについて会見で以下の通り述べた。

国連の大陸棚限界委員会はまだ日本の大陸棚限界問題の処理結果を公表しておらず、日本側が何を根拠に発表したのか分からないが、国際的に主流の見方は日本側の主張を支持していない。

中国の立場は一貫しており、国際法に基づけば、沖ノ鳥礁は排他的経済水域(EEZ) や大陸棚に含めるべきではない。


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