6歳未満、初の臓器移植

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日本臓器移植ネットワークは6月14日、富山大病院に低酸素脳症で入院していた6歳未満の男児に脳死判定が行われ、脳死と判定されたと発表した。

15歳未満からの臓器提供を可能にした2010年7月17日の改正臓器移植法の施行後、15歳未満の脳死判定は2例目で、より厳格な脳死判定基準を適用する6歳未満では初めて。

富山大病院は6月15日、男児は事故で一時的に心肺停止となり、低酸素性脳症になったことを明らかにした。別の病院で治療を受けた後、富山大病院に転院した。

同病院によると、男児の家族に7日、「重篤な脳障害を来しており、回復が難しい」と説明。その際に家族から臓器提供の意思が示されたという。

10日正午に脳死状態と診断され、12日夕に移植ネットのコーディネーターが両親に臓器提供について説明、両親親族8人の総意で決断したという。

脳死判定は6歳以上は6時間以上の間隔で2回行うことになっているが、脳のダメージの回復力が強い6歳未満は、間隔を24時間以上空けることが定められており、1回目の脳死判定は13日午前9時15分~午後0時8分、2回目は14日午後0時19分~2時11分に実施された。

移植手術は15日に行われた。

心臓  10歳未満の女児  大阪大付属病院 
肝臓 10歳未満の女児 国立成育医療研究センター
腎臓 60代女性 富山県立中央病院

心臓は大阪大学附属病院に運ばれ、10歳未満の女の子への移植手術が行われた。

心臓については、「18歳未満から提供された心臓の移植は、待機患者として登録した時点で18歳未満だった人を優先する」との厚労省の新選択基準がある。

肝臓は東京で10歳未満の女の子へ、腎臓は富山で60代の女性に移植された。
男児の腎臓は小さく血管も細いため、二つの腎臓を大動脈、大静脈につながったまま摘出し、一緒に女性の右下腹部に移植した。つなぎ合わせる血管と尿管が細いため、手術は通常の腎移植の2倍近い約7時間40分かかった。

手術はすべて成功した。

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2009年7月13日午後の参議院本会議で、脳死後の臓器提供の年齢制限を撤廃し、本人の意思表示がなくても家族の承諾で提供を可能とする臓器移植法改正案(A案)を賛成多数で可決、成立した。

  従来の法律 A案
脳死位置づけ 提供時に限り
人の死
人の死
(現行法規定削除)
臓器提供の条件 本人の書面同意と家族の同意 家族の同意
 本人が生前に拒否可能
提供可能年齢 15歳以上 0歳以上
その他 移植術を受ける機会は、
公平に与えられるよう配慮
親族への優先提供

これにより15歳未満の子どもが家族の同意で臓器提供ができるようになった。

2009/7/13 臓器移植法改正案 成立

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2011年4月に、改正臓器移植法に基づき15歳未満で初めて脳死移植が行われた。

交通事故で関東甲信越地方の病院に入院していた少年が4月12日に頭部外傷で脳死と判定され、13日朝に臓器が摘出され、提供された臓器の移植手術が全国5病院で行われた。

心臓  10代の男性 大阪大 
肝臓 20代男性 北海道大
片方の腎臓 60代男性 東京女子医大
片方の腎臓と膵臓 30代の女性 藤田保健衛生大(愛知県豊明市)
両肺 50代女性 東北大  

心臓については、「18歳未満から提供された心臓の移植は、待機患者として登録した時点で18歳未満だった人を優先する」との厚労省の新選択基準が初めて適用された。

2011/4/18 15歳未満で初の脳死移植 

 

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