韓国石油公社、イラクのクルド鉱区で原油採掘に成功

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韓国石油公社(KNOC)は11月10日、イラク北部のクルド地域にある探査中のHawler鉱区で、2月に引き続き、新しい油田を発見したと明らかにした。

Hawler鉱区はクルド人自治区の中心都市 Arbil を含む陸上鉱区で、スイスのOryx Petroleum が権益 65%を持ち、操業を担当している。クルド人自治政府が20%、韓国石油公社が15%の権益を持っている。

JVは本年2月に同鉱区のDemir Dagh-1で潜在資源量が5億5000万バレルに達する大規模な原油埋蔵を確認した。

今回のAin Al Safraの探査井では、6月にボーリング作業 を開始、9月初めに深さ3039mに到達、その後の生産テストで1日最大850バレルの原油産出試験を完了した。正確な埋蔵量は来年、評価ボーリングを実施し確認する 。

Oryx Petroleum はトロントに上場し、アフリカと中東で石油を開発している会社。
イラクではこのほかにバグダード南東部のWasit州に鉱区を持つ。
アフリカではナイジェリア、セネガル沖、ギニアビサウ共和国沖、コンゴに権益を持つ。

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韓国石油公社などが参加する韓国コンソーシアムは2008年2月、イラクの北部クルド自治区内の油田4つの鉱区の開発とインフラ建設を並行して進める内容の覚書をクルド自治政府と締結した

2008/2/20  韓国エネルギーコンソーシアム、イラク油田開発

現在の4地域(5鉱区)の権益は以下の通り。

なお、Sangaw Northはコンソーシアムが撤退を決定、2013年1月にクルド政府に通告している。

  Operator

 権益

KNOC KNOC-Bazian Oryx Sterling 政府 others
Sangaw Sangaw North Sterling Energy 20%      40% 20% Addax 20%
Sangaw South KNOC 60%       20% 20%
Qush Tappa KNOC 80%       20%  
Hawler Oryx Petroleum 15%   65%   20%  
Bazian KNOC-Bazian   80%     20%  


KNOC-BazianはKNOC主導のコンソーシアムで、他メンバーは
Daesung産業、三千里SamchullyBum-Ah資源開発、GS Holdings、,Majuko 通商、UIエナジー。(当初はSKエナジーも入っていたが、その後離脱:後記)

試掘を開始した当時、これらの鉱区で期待されていた原油埋蔵量は合計72億2300万バレルで、韓国石油公社は契約調印時にクルド自治政府に211.4百万ドルを支払い、掘削に188.68百万ドルを支出した。

しかし、2011年8月までに行われた探査試掘の結果、これらの鉱区では原油が発見されておらず、発見されたとしても当初の推定埋蔵量を大幅に下回っているとみられた。

韓国の国会議員は以下のように批判した。

原油探査の失敗、社会基盤整備事業の縮小、イラク政府とのギクシャクした関係など、石油公社は数千億ウォンもの巨額を投じながら何一つ手にしていない。

今回の原油開発で政府と石油公社は、事業の妥当性を確認する前から、資源外交の成果を誇示することばかりに力を入れた。今回の失敗は、このような性急さがもたらした、まさに典型的なケースだ。

この時点では、Hawler鉱区ではボーリングは未実施であったが、事業性なしと見られていた。

2011/9/20 韓国のイラク・クルド地区の石油開発は失敗

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イラクのシャハリスタニ石油相は2009年4月、イラク駐在の河泰允大使に会い、「KNOCやSK Energyなどの韓国企業がクルド自治政府と締結した油田開発事業は、中央政府との協議を経ずに行われた違法なものだ。そのため両社は今後、イラクでの油田開発に関する入札に参加できない」と通知した。

イラク政府は第1回油田開発入札資格審査でKNOCとSK Energyの両社を排除、第2回審査でもSK Energyを脱落させた。

2009/4/7 イラクの油田開放、クルド人自治政府と契約の韓国企業を除外

SK Energyはイラク政府の油田開発に参加するため、2012年2月にKNOC-Bazian コンソーシアムから離脱した。




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