米国、予算案成立の見込み →成立

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米議会の民主党代表を務めるPatty Murray上院予算委員長と共和党代表のPaul Ryan下院予算委員長は12月10日民主・共和両党の超党派委員会が2015会計年度末(2015年9月末)までの予算案で合意したことを発表した。

財政支出の削減を求める野党・共和党への配慮から、富裕層への増税を避けつつ、連邦職員の退職手当の削減や空港利用料の増額案などを盛り込んだ。
一方、民主党の要求に応じ、3月に始まった歳出の強制削減措置で圧縮するはずだった630億ドル分を復活させた。

期間を2年としたのは、2014年の中間選挙の直前に政府機関が再び閉鎖される事態を避けるためで、選挙が終わるまで対立を棚上げする狙いとされる。

Murray委員長は「非常に長い間、妥協は禁句とされてきた」と述べ、3年間にわたる議会の対立がもたらした不透明感は「米経済の回復に深刻な打撃を与えた」と指摘した。
Ryan委員長は「分裂した政府では望むものを必ずしも得られない」と述べた上で、「合意は現状を明らかに改善するものだ。これにより1月の政府機関閉鎖が確実に回避される。10月に再び閉鎖されるシナリオもなくなる」とした。

これに基づき、下院では12月12日に2014会計年度(2013/10~2014/9)、2015会計年度(2014/10~2015/9)の2年分の予算案が通過した。


賛成 反対合計
共和党 169 62 231
民主党 163 32 195
合計 332 94 426


民主党のリード上院院内総務は12月13日、超党派委員会がまとめた予算案を12月17日から上院で審議し、週末までの可決を目指す方針を明らかにした。
票読みでは法案は可決される見込み。
(12月17日にフィリバスターを止めさせる議案が通ったため、過半数で決まる。)

付記

米上院は12月18日、64対36で法案を通し、大統領に送付した。

これまでは2014年1月15日まで政府を動かせる暫定予算が認められていたが、これにより、2度目の政府閉鎖の危機は、回避される。

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米与野党は10月から始まる2014会計年度の暫定予算案9月30日夜になってもで合意できず、10月1日、政府は1996年以来、17年ぶりとなる政府機関の一部閉鎖を開始した。

米議会の上・下院は10月16日深夜、米政府の債務上限を来年2月7日まで引き上げ、政府の一部閉鎖も解消する法案を可決した。
米政府の債務不履行(デフォルト)がギリギリで回避された。

法案の骨子は以下の通り。
 ・米政府の国債発行を2014年2月7日まで認める。
   最終的には債務上限の引き上げ期限を3月ごろまで先送りできる可能性がある。
 ・2014年1月15日まで政府を動かせる暫定予算を認め、政府機関の一部閉鎖をすぐに解消する。

  ・「医療保険改革法」(オバマケア)で補助金の受給者の所得確認を厳格化する。

2013/10/17 速報 米国、政府デフォルトを直前に回避 

2010年以降、上下両院でそれぞれ多数派が異なる「ねじれ」状態で、与党・民主党は富裕層向け増税を主張し、野党・共和党は年金や医療といった社会保障費の大幅カットを訴えている。

11月のバージニア州知事選挙で共和党候補が敗北、財政協議での野党・共和党の強硬姿勢が政府機関の閉鎖を招いたと世論が判断した結果とされ、共和党も今回の協議で一定の配慮を示さざるを得なくなった。

但し、2014年2月7日には債務上限引き上げの期限を控えており、当面は綱渡りの財政運営が続く。

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超党派委員会の合意の概要は以下の通り。

予算規模

今回合意した予算は、政府が政策実行に使う政策的経費と軍事費で、全体の約6割を占める社会保障費など義務的経費は含んでいない。

  軍事費 非軍事の政策的経費 合計
2014年度 520,464百万ドル 491,773百万ドル 1,012,237百万ドル
2015年度 521,272 492,356 1,013,628

民主党が主張する1兆580億ドルと共和党が主張する9670億ドルのなかを取った「妥協の産物」 となった。

歳出の強制削減の縮小

2014会計年度 450億ドル
2015会計年度    180億ドル
2年合計         630億ドル (軍事費、非軍事費で折半)

注. 2013年3月1日に政府予算の強制削減措置が発効した。

2011年7月に国債発行の上限を引き上げた際に、条件として財政削減を義務付け、これが出来ない場合には、強制削減することを決めた。1年半かけても合意できなかった。

2011/8/3  米国、債務上限引き上げ、デフォルト回避

 ・ 米政府の支出を今後10年間で計1兆2千億ドルを強制的に削減
  ・ 2013会計年度(2012/10-2013/9)で850億ドルを削減
      国防費が13%、国防費以外が約9%削減

予算削減

歳出の強制削減の縮小の原資として、10年間で850億ドルの予算カットを行い、差し引きで220億ドルの赤字縮減を図る。

  連邦政府職員の退職プログラム 10年で 60億ドル
  軍事恩給支出 10年で 60億ドル
  乗客が支払う航空機の安全対策費の増額  10年で126億ドル
  その他
  http://budget.house.gov/uploadedfiles/bba2013summary.pdf


問題となる社会保障制度、税制の抜本改革は見送った。

 

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