中国、WTO決定に従い、EU原産のX線セキュリティチェック機の反ダンピング措置を終了

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中国商務部は2月19日、公告第9号を出し、EU原産のX線セキュリティチェック機の反ダンピング措置を同日付で終了すると発表した。

WTOの決定を受け、再調査していたが、当初の申請者が申請取り消しを申し出たため、国務院関税委員会が2月19日付けでのダンピング課税の終了を決めた。

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中国は2009年10月にEU原産のX線セキュリティチェック機の反ダンピング調査を開始、2010年6月にクロの仮決定を行い、2011年1月にクロの最終決定を行った。

反ダンピング関税はドイツのSmiths Heimannが33.5%、その他が71.8%で、実質的に欧州のX線セキュリティチェック機を中国市場から締め出した。

これに対し、EUは2011年7月に本件について世界貿易機構(WTO)に提訴を行った。

中国の決定は実質的にも手続き的にも正当性がない。
損害的ダンピング(injurious dumping)ではなく、2010年6月にEUが中国製の
貨物スキャナーについて反ダンピング課税を行ったことに対する報復である。

2013年2月、WTO紛争処理小委員会は、本件がWTO反ダンピング規定に違反するとの判断を下した。

反ダンピング関税は「損害的ダンピング」への対処として厳格な条件の下でのみ課すことができるが、今回の事案において、中国はこれらの条件を満たしていないとのEUの訴えに同意、また、中国が適正な手続きと透明性の規定要件を尊重することを怠ったとの結論を下し、同国にWTO規定に則るよう要請した。

本件では以下のような問題点が明らかになった。

 ・X線セキュリティチェック機の価格について

X線セキュリティチェック機には貨車やトラックを丸ごとチェックする"high-energy" スキャナーと空港での荷物チェックの "low-energy" スキャナーがあり、EU製は後者の安い "low-energy" である。
中国はこれを、"high-energy"も含めた中国での全体の加重平均価格との比較でダンピングと認定した。

 ・被害の検証について

国内産業の状況等の関連状況を勘案していない。客観性を欠き、必ずしも理屈が通っておらず適正でない。
 'price effects analysis'に欠陥があり、被害と輸入品との関係が不明確。
中国メーカーの積極的な拡大政策や価格戦略、品質、技術等々を客観的にみていない。

 ・適正な手続きと透明性の規定要件に欠ける。

WTOの判断を受け、中国商務部は2014年1月10日、公告2014年第1号で本件について再調査を行うと発表したが、今回の決定となった。

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中国がダンピングと認定し、反ダンピング課税を開始した後で取り止めたのは、これが2例目。

商務部は2005年9月に、米国・韓国・タイ・台湾原産の無漂白クラフト紙をダンピングと認定し、課税を開始した。

米国政府は被害の認定や調査手続きを問題視し、強く反発、WTOの協議を要請すると中国に伝えた。

米国企業が中国の行政再審法(1999/10/1発効)に基づき再審を要請したところ、商務部は再審の結果、この決定がアンチダンピング法に合致しないとして、2006年1月9日付けでこの決定を取り消し、同日付でダンピング課税を終了した。



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