ロシアと中国のエネルギー関係契約(2)

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プーチン大統領の訪中時に、昨日の記事の「GazpromによるCNPCへの天然ガス供給」のほか、下記の契約が締結された。

1.NovatekとCNPCのLNG供給契約

ロシアの民間ガス会社Novatekは5月20日、プーチン大統領の立会いの下、中国のCNPCとの間で Yamal LNG (Total 20%、CNPC 20%出資のJV)のLNGを年間300万トン、20年間供給する契約を締結した。

価格はJapan crude cocktail を基準に決定される。

韓国や台湾なども含めてアジア太平洋地域の LNG 価格の多くは、日本に輸入される全原油平均価格(Japan crude cocktail)を指標として、これにリンクしたものとなっている。
LNG
価格=係数 × JCC +定額

Yamal LNG 計画は2020年までに1650万トン/年のプラントを建設することになっており、2017年に第一期の550万トン/年が生産を開始する。

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2.Rosneft とPetroChina、JVの天津製油所への原油供給契約

RosneftとPetroChina は2007年10月にPetroChinaが51%、Rosneftが49%のJV 中露東方石化(天津)を設立した。
300億人民元を投じて年産1300万トンの製油所を建設するもので、1300万トンの常圧・減圧蒸留装置、270万トンの連続改質装置、400万トンの残油改質装置、芳香族とプロピレン製造装置(能力非開示)などの装置を含んでいる。

製油所の完成は2015年を予定しており、ロシア側が原油の約70%を市場価格で供給し、残りの30%はアジアで手配する。

2010/9/30  PetroChinaとロシアのRosneftが天津で製油所建設

今回、原油供給契約を締結した。

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3.SinopecとSibur、戦略的協力契約を締結

今後、取引の拡大やガス処理・石化計画での協力などを検討する。

その一環として、Shanghai Chemical Industry Parkにブタジエンにトリルゴム (NBR) のJVの設立を決めた。

能力:50千トン/年
出資:Sinopec 74.9%、Sibur 25.1%
技術:Siburがライセンス

両社は2013年にロシアKrasnoyarsk にNBRのJVを設立している。

能力:56千トン/年
出資:Sinopec 25%+1株、Sibur 75%-1株
技術:Siburがライセンス

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4.神華集団とEn+ Group Ltd、中ロ国境近くのZashulanskoye炭鉱の開発契約締結

両社は50/50JVのRazrez Ugol LLCを設立し、中ロ国境近くのロシアのザバイカル地方(Transbaikal Territory)のZashulanskoye炭鉱を開発する。
2年以内に承認を得ることを予定している。

世界最大の石炭会社である神華集団にとり、ロシアでの最初の計画となる。


両社はこれに加え、代替エネルギーでも協力する。

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5.中国国家核電技術公司とRosatom State Atomic Energy Corp、水上原子力発電所で協力

ロシア連邦原子エネルギー局で低容量の浮かぶ原子力発電所(Floating nuclear power stations)の建造が進められている。
2基(70MWと300MW)の改良型KLT-40Sソビエト海軍核推進動力炉をそなえる施設で、造船所で建設し、電力消費地の沿岸部まで曳航する。

両社はこの分野で協力することとなったが、今後、それぞれの権利や責任の明確化が必要とされる。

 

 

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