EPS Qatar はQatarで不動産事業を営むHitmi Ali AlHitmi が設立した会社で、QatarのMesaieed Industrial City に第一期として2017年末までに110百万ユーロを投じて EPS 年産 50千トン設備を建設、3~5年以内に100千トンに倍増するとともに、近い将来、原料のSMも建設するとしている。
建設費の3割はAlHitmi が負担、残り 70% はQatar Investment Bankが融資する。
製品はGCC各国(湾岸協力会議:アラブ首長国連邦・バーレーン・クウェート・オマーン・カタール・サウジアラビア)、北アフリカ、トルコで販売する。
この工場はMENA(北アフリカ・中東)地域で最大のEPSプラントとなる。
GCC地域のポリスチレン能力は以下の通り。(千トン)
PS EPS Saudi Arabia Petrokemya 140 40 Sabic 100%
原料SMはSADAF (SABIC/Shell)Saudi Polymers 200 Chevron 35%/National Petrochemical 65%
原料SMはJubail Chevron PhillipsQatar EPS Qatar (50) 原料SMは当初は購入
GCC各国の主要都市では住宅建設がブームとなっている。現在は重要視されていないが、家庭でのエネルギー消費が大きなシェアを占めるため、今後、住宅の省エネが必要となるのは必至である。
不動産事業を営むHitmi Ali AlHitmi はここに目をつけ、EPSの製造に乗り出した。
EPSはGCC各国と北アフリカの将来にとり非常に重要な製品であるとする。
「家庭でのエネルギー需要は増え続けており、これに対応できなくなる。省エネを考えることが必要だ。
3 bedroom + living room の住宅では4つのエアコンが必要だが、EPSで断熱した家の場合は2つのエアコンで済む。」
これを立証するため、AlHitmi は昨年3月にDohaに全く同じ家を2軒(1軒はEPSで断熱、1軒は断熱無し)を建てた。冷房で50%の省エネを期待している。
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