米上院、貿易権限法案を可決

| コメント(0) | トラックバック(0)

米議会上院は5月22日夜の本会議で、TPP妥結に不可欠となる大統領貿易促進権限(TPA)法案を賛成多数で可決した。

法案は下院に送付され、議会が一時休会明けする6月から下院での攻防が本格化するが、下院では共和党の一部も反対に回るとみられ、難航する見通し。


ーーー

米超党派議員は4月16日、TPA法案で合意し、議会に提出した。

4月22日に上院財政委員会で可決、4月23日に下院歳入委員会で可決した。

上院は5月12日にTPA 法案の審議入りを一旦否決したが、5月14日に再度投票を行い、民主党から13名が賛成し、65対33で本会議での審議入りが決まった。

  共和党 民主党 無所属 合計
賛成 52 13   65
反対   31 2 33
棄権 2     2
合計 54 44 2 100

2015/5/14    米上院、TPA法案審議入りを否決   一転可決


同時に、為替操作国に対し制裁を科すことを可能にする修正案、為替操作に対し制裁は科さずに対応を強化するのみの修正案、TPPに追加で参加する国がある場合は議会に承認を求める修正案などが審議された。

5月21日に審議打切りの動議が出され、可決した。

  共和党 民主党 無所属 合計
賛成 49 13   62
反対 5 31 2 38
棄権        
合計 54 44 2 100

上院では5分の3以上の議員(60人以上)の賛成がないと可決されず、廃案となる。


5月22日に各法案に対して投票が行われた。

TPA法案は 62 対37で可決した。民主党から14議員が賛成した。

  共和党 民主党 無所属 合計
賛成 48 14   62
反対 5 30 2 37
棄権 1     1
合計 54 44 2 100

為替操作国に対し制裁を科すことを可能にする修正案は48対51で否決された。共和党から12議員が賛成している。
オバマ政権は可決されても拒否権を行使する構えを示していた。

  共和党 民主党 無所属 合計
賛成 12 34 2 48
反対 41 10   51
棄権 1     1
合計 54 44 2 100

一方、為替操作に対し制裁は科さずに対応を強化するのみの修正案は70対29で可決した。

  共和党 民主党 無所属 合計
賛成 47 23   70
反対 6 21 2 29
棄権 1     1
合計 54 44 2 100

TPPに追加で参加する国がある場合は事前に議会の承認を要するという法案は否決された。

  共和党 民主党 無所属 合計
賛成 9 36 2 47
反対 44 8   52
棄権 1     1
合計 54 44 2 100


上院ではTPA法案は可決に必要な60票を辛うじて 2票上回り、可決した。

下院は現在、総議席 435のうち、共和党 245、民主党 188、欠員 2 となっており、可決には217票の賛成が必要。

2年ごとに改選となる下院では、輸入増を懸念する自動車や鉄鋼産業を地元に抱える議員は党派に関係なく反対に回るなど地域の事情が複雑に絡むため、共和党からも多数の反対が出るとみられており、難航が予想される。

5月下旬に開く予定であったTPP閣僚会合は、TPA法案の成立のめどが立たず、見送りとなった。



トラックバック(0)

トラックバックURL: http://blog.knak.jp/knak-mt/mt-tb.cgi/2883

コメントする

月別 アーカイブ