Syngenta、Monsantoによる買収提案を拒否

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Syngentaは5月8日、MonsantoからSyngentaの株式を1株449スイスフラン、総額450億米ドル(うち45%を現金 )で買収する提案を受けたが、取締役会はいろいろな観点から十分に検討したうえで満場一致で拒否することを決めたと発表した。

現在のSyngentaの株価は短期的な通貨変動とコモディティの価格変動の影響を受けて下げっているが、売上の50%以上を占める発展途上国市場で事業が好調である。

同社の戦略はこれらの市場で成功し、2014年には5年連続で2桁の伸びを示した。新製品もグローバルに売上が伸びており、開発中の製品も多い。

Monsantoの提案額はSyngenta の価値を過小評価している。また、多くの国で行われる独禁法等によるチェックのリスクを過小評価している。


これを受け、Monsantoも買収提案をしたことを発表した。

両社の統合は両社の株主に大きな価値を生む。

統合は大きいシナジーをもたらし、需要家に総合的な解決策を供与できる。

独禁法については、専門家と十分な検討をしており、必要な認可を得る自信があるとしている。

関係者によると、統合事業の一部の売却を検討しており、既に Bayer などに売却を打診したという。


アナリストは、Singentaの将来は明るく、もっと高いプレミアムを望んでいるのは理解できるとするとともに、両社の企業カルチャーは異なっており、統合すればかなりの問題が出るだろうと見ている。

Monsantoの買収価格は、過去12ヶ月のSyngenta の金利・税・償却前利益の17倍に相当する。過去10年のアグロケミカル大企業の取引価額の中間値は約12倍であり、成立すれば高価格での取引の一つとなる。

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Syngentaは2000年にAstraZeneca (ICIから独立したZeneca とスウェーデンのAstra が1999年に合併)の農薬部門と、Novartis(Ciba Geigy とSandozが1997年に合併)の種子部門が2000年に統合してできた会社で、農薬(殺虫剤、除草剤、殺菌剤)と穀物・野菜・花の種子、ローン&ガーデン製品を扱う。

Monsantoについては下記を参照。

2015/4/7    国際がん研究機関、米モンサントの除草剤に発癌性の恐れを発表   


Syngentaは農薬の世界最大のメーカーであり、Monsantoは種子と遺伝子組替作物(コーンや大豆など)の世界最大のメーカーである。

仮に買収が成功すれば、農業におけるグローバルなリーダーとなり、Bayer、BASF、DuPont、Dow などにとり、恐ろしい競争相手となる。





 

 

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