サントリー、植物由来原料100%使用ペットボトルの開発に向けた実証プラントを建設

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サントリーは1月13日、ペットボトル原料を生成する実証プラントを米国テキサス州に建設することを決定したと発表した。

サントリーは、植物由来原料(非食用)を用いたペットボトル原料生成を目指す米国バイオ化学ベンチャー企業 Anellotech と2012年から共同開発を開始し た。

両社は、ペットボトル原料の70%を構成するテレフタル酸の前駆体「パラキシレン」を、非食用の植物由来原料(ウッドチップ)のみから生成することを目指している。

このたび、研究室レベルでの検証に目処が立ったことから、商品への実用化に向けたペットボトル原料生成を行う実証プラントをテキサス州 Hardin CountyのSilsbeeに建設することを決めた。

本年1月下旬以降に着工し、年内に竣工・稼動予定で、ここでは植物由来原料(非食用)でペットボトル原料を生成する。

サントリーグループは、既にペットボトル原料の30%を構成するモノエチレングリコールを植物由来原料から生成し、実用化している。

今回の新技術を組み合わせ、植物由来原料100%使用ペットボトルを開発する。将来的には、「サントリー天然水」ブランドを中心に植物由来原料100%使用ペットボトルを導入する予定。

1) EG

豊田通商は2010年10月7日、台湾化学品メーカーの中国人造繊維(台北市)と50/50の合弁会社 台湾緑醇を設立すると発表した。

モノエチレングリコールをサトウキビ由来のバイオエタノールから製造するもので、原料のバイオエタノールはブラジル国営Petrobrasから2012年から10年間、毎年14万KL を引き取る契約を締結した。これを使用したバイオPETは、従来の石油由来PETと同等の品質を有していることが確認された。

2011年からは、トヨタ自動車の自動車内装材の一部に採用が開始された。さらに、2012年4月、韓国 Lotte Chemicalと提携し、GLOBIOブランドのバイオPET樹脂の生産・販売を開始し た。年間約20万トンのバイオPETを供給する。

2013年5月から、「サントリー 南アルプスの天然水/阿蘇の天然水/奥大山の天然水」のPETボトルへの採用が決定した。

2) キシレン

Anellotech Inc.は2008年創業のニューヨーク州Pearl River に本社・研究開発機能をもつバイオ化学ベンチャー企業 で、非食用の植物由来原料から石油精製品と同一性能を持つベンゼン・トルエン・キシレンを生成する技術開発を進めている。

キイとなる技術はUniversity of Massachusetts-Amherst のProfessor George Huberが開発し、Anellotechが完成した Thermo Catalytic Biomass Conversion (Bio-TCAT™) 技術で、ゼオライト触媒を使用し、バイオマス(木材、おが屑、トウモロコシ茎葉、サトウキビ搾汁後の残渣、その他非食材料)からBTXを生産する。

3) パラキシレン

今回、テレフタル酸の前駆体「パラキシレン」を、非食用の植物由来原料(ウッドチップ)のみから生成することを目指 す。

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