Tesla Motors とパナソニック、「Gigafactory」でバッテリーの生産開始

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Tesla Motors とパナソニックは1月4日、Tesla が米ネバダ州に建設した「Gigafactory」で円筒形リチウムイオン電池セルの量産を開始すると発表した。

Gigafactory内に設置されたパナソニックの電池セル工場で 新型EV(電気自動車)「モデル 3」およびTeslaの住宅用蓄電池「PowerWall」、産業用蓄電池「PowerPack」向けに、「2170」サイズの円筒形電池セルを生産する。

Teslaが現行車で採用しているパナソニック製の「18650」バッテリー(直径18×長さ65mm)は、エネルギー密度が250Wh/kg程度、コストが2万円/kWh程度であるといわれている。

Teslaとパナソニックが共同開発した高性能な円筒形「2170」は、詳細は発表されていないが、電気自動車とエネルギー製品に最適なフォームファクタを採用し、最高の性能を低コストで実現しているとされる。

電池セルが搭載される「モデル 3」は、本体価格3万5000ドルからと、Teslaのラインアップのなかでは最も低価格なモデルとなっており、Gigafactoryの稼働が鍵になる。

モデル3は新工場で生産する円筒型小型電池を数千本搭載し、1回の充電で300キロ以上走行可能。
モデル3は新工場で生産する円筒型小型電池を数千本搭載し、1回の充電で300キロ以上走行可能。

円筒型小型電池を数千本搭載し、0 - 100km/h 加速は6秒以下、1回の充電で500kmの航続距離を目指しているという。
航続距離を700kmまで上げることを考えている。また、急速充電も可能になる。

検証用の2170セルの生産は2016年12月に開始されており、1月4日にTesla PowerWall 2 とPowerPack 2 用のセルの生産が開始された。新型EV Model 3用のセルの生産開始は第2四半期を予定している。

Gigafactoryにおけるリチウムイオン バッテリーセルの生産量は、2018年までに年間35 GWhに達する見込みで、これはGigafactoryを除く全世界で生産されるバッテリーの総量とほぼ同量となる。


Teslaとパナソニックは2016年12月、ニューヨーク州バッファロー工場で太陽電池セルとモジュールの生産を開始することで合意した。

Teslaはバッファローで製造業500人以上、合計1,400人以上の雇用を生むというSolarCityのコミットメントを改めて表明した。

契約の一環として、パナソニックはバッファローの工場で必要な投資の一部を負担し、Teslaはパナソニックから、工場で生産された太陽電池を長期間にわたり購入する。

2017年夏にも太陽電池モジュールの生産を開始し、2019年までに1GWの生産能力に拡大するという。

両社は、この協業により、TeslaのGigafactoryにおける電気自動車用電池や蓄電池の生産により構築された関係を、更に、強化、拡大させる。

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パナソニックは2010年11月にTeslaに3000万米ドルを出資したと発表した。

Teslaは、Tesla製の先進的な電池パックにパナソニックのリチウムイオン電池を搭載しており、またEV用の次世代リチウムイオン電池を共同で開発するなどパナソニックとは親密な関係があり 、パナソニックを優先サプライヤーとして位置づけている。

パナソニック は、2013年6月でTesla Mortorsの高級EVセダン「モデルS」向けリチウムイオン電池セルの累計出荷 1億個を達成した。

パナソニックとTeslaは2013年10月30日、パナソニックがTeslaにEV用リチウムイオン電池の供給を拡大する契約を締結した。

パナソニックは2014年~2017年に約20億セルのリチウムイオン電池を供給する。
Teslaがパナソニックから購入する電池は、モデルSと同様に2014年末までに量産予定の多目的車のモデルXにも搭載される。

Tesla は2014年2月26日、転換社債によって16億米ドルを調達する計画を発表するとともに、米国南西部に「Gigafactory」と呼ぶ大規模なリチウムイオン電池工場を建設する方針を明らかにした。

同社が販売するEV「モデルS」などに搭載されている 18650サイズ(直径18×長さ65mm)のリチウムイオン電池セルと、その電池セルを使った電池パックをこれまでにない規模で大量に生産する。2017年に稼働を開始し、2020年にはフル生産に入る計画で、フル生産時の年間生産規模は、電池セルで35GWh相当、電池パックで50GWh相当に達する。

パナソニックとTesla Mortorsは2014年7月31日、Gigafactoryの建設に関して、両社が協力することに合意した。

Teslaは土地、建物、そして工場設備を準備し、提供・管理する。
パナソニックは、双方同意のもと、円筒形リチウムイオン電池セルを生産・供給し、リチウムイオン電池セルの生産に必要な設備、機械、およびその他の治工具などに投資する。

ギガファクトリーで必要な材料の前駆体は、パートナーサプライヤーで構成されるネットワーク内での生産を計画しており、Teslaは、セルや他の部品を用いて電池モジュールおよびパックを製造する。

ギガファクトリーでは 2020年までに年間 35GWh 相当のセルと 50GWh 相当のパックを製造することを計画している。

パナソニックは2014年10月1日、リチウムイオン電池セルを生産する新会社 Panasonic Energy Corporation of North America をネバダ州スパークスに設立した。

新会社は、同社とTesla Mortorsが連携して設置を検討してきたGigafactory内で、リチウムイオン電池の生産を行う。

この新工場の立ち上げにより、長い航続距離を実現するリチウムイオン電池パックの製造コストを削減し続けるとともに、Tesla Mortorsが計画している大衆向け電気自動車用に必要となる生産量を確保し、電気自動車の普及に貢献する。

今回、このGigafactoryが生産を開始した。

2014/10/8  パナソニック、リチウムイオン電池の生産会社を米国に設立 


パナソニックは2016年10月17日、太陽電池分野でTesla Motorsとの協業に向けた検討を開始した。

北米市場向けに、Teslaのバッファロー工場(ニューヨーク州)での太陽電池セル、モジュールの生産協業に関する検討を行うことで、同社との間で法的拘束力のない Letter of Intent を締結した。

パナソニックが太陽電池分野で持つ技術・製造力の強みと、Tesla の強い販売力との相乗効果など、両社が持つ強みを生かした協業を検討していく。

2016年12月に、両社はバッファロー工場での太陽電池セルとモジュールの生産開始で合意した。

2016/10/24 パナソニック、Tesla Motors と太陽電池分野での協業に向けた検討を開始 

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